「放課後のラビリンス」 | 雪うさぎ

雪うさぎ

 子供のときから、作文とか読書感想文は苦手で^^。
 つたないながらも、少女漫画と少女小説の紹介をして
いきます。

著:阿部ゆたか  ハロウィン少女コミック館

 なんか以前、この単行本に収録されているどれか
を紹介したような記憶があるのやけど。
 一応重複しないようにメモ帳にはメモッってお
るのやけど、今NOふったら4つあわないw。

 ・・・・・ま、ええか。

 絵柄はともかく、あとがきとか”巻末のほかの
漫画家さんたちのおめでとう”記事みると男性作
家っぽいのやけど・・・・ストーリーや主人公の
感情の動きはしっかり少女漫画しとるでしょうか。

 ま、こういうミステリー描く漫画家ってオカルト
も描くのですが半オカルト的なミステリー・・・・
を描く作家さんです。収録されとる他の短編のオ
カルトの方は、逆に半ミステリーのオカルトになっ
ていて・・・まあ、結構楽しめました。

 同時に掲載されている「空の青 薔薇の赤」は
「緋色の囁き」的なオカルト的でミステリアスな
ミステリーなのですが(言葉が重複しとるねw)、
こちらは、極めて少女漫画的なミステリーになっと
ります(殺人動機が特にねw)。

 それにしても、死体の描写が・・・・・。
 凄い無残なんやけど・・・。単にナイフか何
かでさされたやけなはずなのに、何でこんな姿
かっこうで・・・というような・・・・・w。

 主人公・良子、マリ、聖音(きよね)の3人
は中学からの仲良し。
 聖音はぶりっこタイプでいいよる男は多いけど
すぐ別れちゃう。
 
 バトミントン部の聖音に「学校裏の雑木林で学
生証をなくしたので探しておいて」と頼まれ探すが、
見つからないまま陽も暮れ初め、明日3人で探そう
と体育倉庫のあたりまで戻ってきたところ、不良で
有名な真弓とはちあわせ。

 その場は怒鳴られてすんだが、すぐその真弓が
いたと思われた倉庫で「人が死んでいる!」と
騒ぎが・・・・。

 かけよってみると殺されていたのはマリやった。
 しかも首に巻きつけられていたセーラー、スカー
フは良子のものであった。

 当然、疑いの目は良子にむけられる。
 そこで救いの手をさしのべ嘘のアリバイを実証し
て救いの手を差し伸べたのがバスケ部主将の全然
知らない吉川という男の子であった。

 聖と良子のことが好きな西川君は、その吉川と
いうのが、真弓と幼馴染みという情報をえて、共犯
やと主張する・・・。
 
 なら・・・吉川さんが私をかばう必要ないんじゃ
ない?

 と的確な推理をする良子。
 そして、吉川とマリは度々、事件現場の体育倉庫
で会っていたらしい・・・。

 今まで見ず知らずやった吉川にほのかな恋心も抱き
今は亡き、マリにかすかに嫉妬心を覚える良子。

 そんなおり第二の殺人が・・・。
 次は、真弓が殺されてしまう。

 西川君は「仲間割れだ!」というが・・・。



 ミステリーという形でありますが・・・・。
 テーマは本当の恋と本当の友情と・・・なんで、
冒頭に書いた著者が男性であれ女性であれ、この作品が
少女漫画雑誌に掲載されていたとかにかかわらず、極端に
いえば少年誌に掲載されていたとしても、純粋な少女漫画
であることは間違いないと思います。


「’88殺人事件PART2」に掲載・・・らしいです。
「放課後のラビリンス」 表題作
 1989年6月20日初版発行 朝日ソノラマ