ボーイング旅客機の座席シートサインが分かり難い | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
加えて「世の中の仕組みは実はこうなっている」について書きます

世の中には「デザインが良くないもの」がたくさんあります

「デザイン」とは何か、誤解している人がたくさんいますが
「デザイン」とは見かけの美しさの事ではありません

デザインとは、分かりやすさ、使いやすさ、を極める技術の事を言うのです

分かりやすくて使いやすい=機能美のことです
分かりやすくて使いやすいものは人間の目には「美」なのです
その逆ではありません。


先日、初めて日本航空のボーイング767という飛行機に乗りました。
座席を探して案内のサインを見ました。

ボーイング767の座席サインは頭上の荷物入れカバーにこのように書いてあります。

左から、GEDと書いてある。

座席はサインと90度ひねった方向に並んでいますが、このみっつの席のうち45Gは左側の席でしょうか右側の席でしょうか?


実は、サインを見た時の自分に一番近い座席はD(写真の左側の席がD、真ん中がE、右側がG=つまり左からDEGなのに、サインはGED)なのです。

GEDと書いてあったら(これを右から読む文化の人を除きます)、自分に一番近い座席がGだと思う人が多い。事実、行きの便でも帰りの便でも、私の席には別の人が既に座っていました。皆さん、間違えて座ったのですね。

飛行機なんて一年に一度乗るかどうかの人に、このサインのデザインは分かり難くて不親切です。

欠陥デザインの見本です。

そういうデザインが、世の中にはたくさんあります。

★よく見ないと分からないのは欠陥デザインです
★よく見ても、分からないのは既にデザインではありません



どうすれば良かったか、分からない人もいるようなので書いておきますが(みんなが分かってたらこんなサインは生まれなかったでしょう)

荷物入れカバーのサインが前後方向、座席が横方向、と、90度ひねっているのが根本的な分かり難さの原因です。
荷物入れカバーのサインを取り付けるスペースが細長かったのでこういうサインを貼付けることにして、補助として人間のアイコン(立っている人の位置のつもり<<<そんなの見てすぐ分からない)をつけた。それはダメです。

サインと座席の向きは同じにしましょう。
そして座席の一つ一つに、D、E、Gと明記してください。

終わり


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