宮古島沖陸自ヘリ航空事故(2023年4月6日)の原因について | Bokensdorfのブログ

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宮古島沖陸自ヘリ航空事故(2023年4月6日)の原因について、

4日経過した4月10日時点で分かっている事から事故原因について述べます。

 

なお、原因についてはまだ分かっていません。

この記事の趣旨は、さまざまな憶測について、根拠を示して否定し

可能性の高いものを示すことにあります。

原因を特定することが目的ではありません。

 

では早速可能性の低いものから述べます。

 

■ 撃墜説

攻撃によって撃墜されたという陰謀説があるらしいですが

攻撃されたらあのような残留物にならず、もっと破壊された破片や

搭乗員が散らばって発見されるはずです。

4日経っても搭乗員が一人も見つからないということは、

シートベルトをしたまま海没したからと考えるのが当然です。

 

また、攻撃がなぜ起こるかと考えれば、国益に叶うから以外にありません。

戦争が起こるのは何故か、それは偶然ではなく、長考に長考を重ねて

準備に準備を重ねて、初めて攻撃が始められるものです。

戦争の目的は相手国の人や物を破壊することではない。

自国の理想を実現するという、思想のぶつかり合いが戦争です。

 

今、すぐに戦争を始められる国がいるか?

自明のことと思います。

 

撃墜説は可能性ゼロです。

 

■ 天候説

低気圧が来ていただの

ヘリコプターは風に対して不安定だの

ダウンバーストがあったかもだのと

「根拠の無いデマを発信してはいけない」と番組で言いながら

自分でそれをしている石原良純のような気象予報士。

ただ知識が無いだけです。

ダウンバーストはCB(発達した積乱雲)が無いと起こらないものです。

天候説は可能性ゼロです。

 

■ パイロットエラー説

映像を見ると、高度は200〜300メートルを水平飛行している。

300メートルは1000feet丁度なので高度計もピッタリの数字。

高級幹部を乗せて、必要の無い低高度に下がる事はしない。

低く飛んで墜落はあり得ない。

 

またヴァーティゴ説を言い募る人もいるらしいですが

日中VFRで飛んでいてvertigoになる事はまず有りません。

(VFR=Visual Flight Rules 有視界飛行方式)

 

また、通常の交信をしてから2分後に機影が消えたという事は

その2分間で原因が発生している訳で、あまりに急激です。

パイロットエラーならどちらかのパイロットが交代して操作するはずで

そうした事は行なういとまがなかった事を現している。

 

パイロットエラー説は可能性ゼロです。

 

■ 整備不良説

50時間点検後だったということですが

機体は飛行時間ごとに点検の深さが決まっていて

この機体の整備について詳しく知りませんが

100時間点検とか250時間点検というのがあって

50時間点検は軽い方です。

車で言ったら1ヶ月点検のようなもので

見ていない部分もある。

金属疲労などは見つけにくいものです。

 

50時間点検に不備があったというのは整備の責任を過大にするものだと思います。

 

■ 機体トラブル説

エンジンが壊れて停止しても

よく知られているようにオートローテーションで着陸できます。

エンジンが爆発でもしたら、残骸がもっと激しく壊れているでしょう。

 

メインローターが故障というのも機構上考えにくいが

もしそうでもパイロットがレポートするくらいはできるはずです。

 

メインローターもエンジン故障も

2分間の対処時間があれば通報しているはず。

 

とすると消去法でテールローターが残ります。

テールローターが停止すると

機体はメインローターと反対方向に急激に回転します。

作用反作用の法則です。

映画「トップガン」のスピンのシーンを思い出していただくと分かりますが

スピンしている機体の中で操縦桿を操るのは難しい。

操縦桿から手が離れたら通信もできません。

1000feetから海没まであっという間でしょう。

発見されたドアもロック状態だった事から

脱出を試みる時間が無かった事が分かる。

搭乗員が一人も見つからないのも

ベルトを締めて座席に座ったまま海没したためと想像できます。

残留物がほぼ一直線に見つかっているのも、

機体が爆発などせず

一箇所に海没して

部品が順に流れていった為でしょう。

 

4日経過した4月10日時点で分かっている事から、事故原因について

以上のように考えています。

 

なお、あらためて書きますが、原因についてはまだ分かっていません。

この記事の趣旨は、さまざまな憶測について、根拠を示して否定し

可能性の高いものを示すことにあります。

原因を特定することが目的ではありません。

この記事を書いた目的は以下の三つです。

 

(1)デマを封じる事

(2)可能性があるものについて対処するよう提案すること

  ※ 同型機は飛行停止になってるようですがこの記事で指摘している事にも注目して欲しい。

   すでに特別点検を指示している現場もあるかも知れません。

(3)安全性の高い機体であってもこんな事が起こるのだから、そもそも高級幹部を何人も同乗飛行する事について危機管理の教訓として欲しい。(私のいうことでは無いかとも思いますが)

 

機体が見つかれば、原因ももっと分かるのでしょう。

機体の早期発見とともに、搭乗員の帰還を、祈念します。