陰謀と恋とチューリップと。
またはチューリップをめぐる冒険。
アレクサンドル・デュマ 宗左近訳
フランス王ルイ十四世はスペインから独立をかちとったオランダを、手中におさめんとしていた。その国の片隅で黒いチューリップの創造に没頭していた青年コルネリウスは、政治的陰謀に巻き込まれ、断頭台の露と消える運命にあった。オランダ戦争前夜の史実を背景に、地上の血なまぐさい係争、花を愛する青年と獄吏の可憐な娘との恋。大デュマ会心の恋と戦乱の雄渾な一大叙事詩!
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フランスルイ十四世の手が忍び込もうとしている15世紀のオランダ。
ルイ十四世にオランダが売られると思い込んだ国民は総理大臣と国堤防監督官のウィット兄弟を虐殺します。果たして彼らは密かに密約書を名付け子コルネリウスに渡すーーー
一方のコルネリウスは黒いチューリップの栽培に一生をかける好青年。
何も後ろ暗いところはない。はずなのですが、ウィット兄弟から預かった密約書が元で逮捕、あわや死刑にーーー
なるかと思いきや、オレンジ公ウィリアム公(オランダ名 オラニエ公ウィレム公)の慈悲で終身刑に。命が助かったと思ったら今度は黒いチューリップをめぐる冒険が始まった!!
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「アーサー王宮廷のヤンキー」以来の古典文学です(・∀・)
今回は「黒いチューリップ」。
「三銃士」、「モンテ・クリスト伯」で有名なアレクサンドル・デュマの作品。
ウイット兄弟虐殺なら始まるオランダ侵略戦争前夜の血なまぐさーいを背景に黒いチューリップをめぐる陰謀と恋と冒険が繰り広げられます。
政治的陰謀に、妬み男の隣人ボクステルの窃盗が邪魔して、果たして黒いチューリップは咲くのか!? というか黒いチューリップを咲かせた栄誉はコルネリウスのものとなるのか!?
と、はらはらどきどきして読めます:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
というかこのヒロイン、ローザ嬢にわたしは「パルムの僧院」のクレリヤ嬢と「大尉の娘」のマーシャ嬢を見たぞ( ´艸`)
「黒いチューリップ」でした(^-^)/
では推理小説のお時間、エラリー・クイーン編「Zの悲劇」にてお会いしましょう!(*^o^*)/~
ちなみに最初の文句、
「陰謀と恋とチューリップと」は1995年に宝塚歌劇団星組で上演した「剣と恋と虹と(戯曲シラノ・ド・ベルジュラックより)」の、
「チューリップをめぐる冒険」は村上春樹の名作「羊をめぐる冒険」をパロったものです(´∀`) ただし題名だけ(笑)
分かった人いるかな| 壁 |д・)??