ある傘の悲劇 | 木こころ絵こころ女こころ      さらさらゆくよ Ⅱ

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木工花の子で創作組み木絵と木の雑貨を製作販売。絵筆を糸鋸に置き換えて、日々の暮らしに潤いある思いをかたちに。
「生業としてやっていこ」覚悟だけが資本の小さな工房、"木工絵描き人"のブログです。



△香りはじめてます。


△昨日あのモデルになりました。


金曜日は朝一からの授業のため通勤。こんなことに出くわしたりします。^_^



朝のラッシュ時座っていたら、

乗り降りのどさくさ 勢いよくのりこんで 前の座席をゲットしたご婦人連れ、腰かける前に降りたたみかさが足元に落下するのをものともせず。


ご婦人の持ち物と認識した私は、落ち着くのをまって、渡そうとすると、まさかの


「私のちがう」


いやいや確かにその女性から落下したのを目にしたのに。


「そういえば若い子がどうのこうの」とお連れさんと話しておられるので

(心当たりがあるのか?)

ドア付近に立っている、それ相当の人物がいたらとアイコンタクトを求めても、驚くことに誰一人目が会うこともなく。


そして宙に浮いたこの傘。


折りたたみながら持ち手が細く長め。丸く曲がって引っ掛けるタイプ。フリル付きのケースに収まった落ち着いた白い合皮的な触感。


天気がいい今朝だから、日傘兼用タイプかもしれない。


次の駅で私は乗り換えるので、

ちょうどいてくれた車掌さんに、


「乗り降りのどさくさで、降ってきたんですけど、持ち主がいなくて」

「この電車ですね」

「ハイ」


てな、小さな傘の救出劇です。


ここからは、想像ですが、本当の持ち主がおそらくカバンか、手にひっかけていたものが、何らかの形で接触したご婦人のどこかに引っかかる。そのまま車内に雪崩れ込み、座るまでの争奪戦の間(これが私の視界の中)でご婦人から落下し、持ち手まで伸ばされて踏まれそうになるところを、救出。

ということなのかな。


忙しいと凝縮された時間の中

無邪気という名の無防備と無神経が擦れ合い明るみに出た傘が被った悲劇。


紛失物置き場から

無事愛着ある傘と持ち主さんが

わざわざ探して

再び会えることを

願うばかりです。


△夢中


△黄ホトトギス