カラウタ | おんがく・えとせとら

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 歌無しオーケストラに合わせて歌うのが「カラオケ」なら、歌ありオーケストラ無しに合わせて演奏するのは「カラウタ」か?

 2010年に行ったイメルダ・メイ(Imelda May)とのレス・ポール&メリー・フォード・ナンバー共演で味をしめたJベックは、この「カラウタ」を実践してます。DVD「Jeff Beck Rock'n Roll Party」でイメルダ・メイ自身がメリー・フォードのコーラス・パートを多重録音したものと同期演奏してましたが、このボーカル音源をライブでも使っているようです。
 そういえば。故ジョン・レノンのボーカルに他のビートルズ・メンバーがオケをつけた「FREE AS A BIRD」、ナタリー・コールと亡き父ナット・キング・コールの映像デュエットなんてのもありましたなあ。



 

 上のカラ歌ライブは、Drにナラダ・マイケル・ウォルデン(Narada Michael Walden)、Bロンダ・スミス(Rhonda Smith)、KBのジェイソン・リベロ(Jason Rebello)がリズムギター。件のDVDではドラマーがヘッドフォンをつけてガイド音を聞いていたようですが、ここではそれらしいものが見当たらない。モニター・スピーカーからの音を聞いてるんでしょうか? カラオケより難しいのは間違いない。

 現在見られるレス・ポール本人の映像はほとんどがアテレコですが、手がフレットの下から上までやたら動いてて何やってんだかよく分からないところもあり、ベックも違う位置で再現してる部分がかなりあります。ギターソロの3コーラス目、A-Am-G-Gm-Fの和音ソロあたりはリズムも若干違ってますね。
 しかし、皆楽しそうに演ってます。こうでなくっちゃ! なんちゅうても「音楽」なんやから。最後のパンチの応酬もご愛嬌。我々もこういうのをやれる余裕がほしいもんです。





 ベックは自身のシグネチャー・モデルを使ってますが、カッコエエねー! 70年代を知る者にはJベックといえばやはり
この黒いレス・ポール。T.O.Mのない独特の外観、弦の末端についてるヤツは国内では「バー・ブリッジ」などと表現されてましたが、海外のサイトで見ると「ラップアラウンド(弦を巻き付る)」という呼称が多いようです。
 この黒いレス・ポールのカラーを表す「オックスブラッド」という言葉。60年代フェンダーのブロンド・トーレックスの最上級アンプ(ベースマン、ショーマンなど)に使われてたグリルクロスの色…早い話が白いアンプのスピーカー部の前張り布…現在ではスーパー・ソニックなんかで見られるヤツ…これが「オックスブラッド」と呼ばれてたようで、元ネタは案外これかもしれません。


oxblood