ブライアン・セッツァー (Brian Setzer) | おんがく・えとせとら

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 ヤングギター2014年9月号は、「ブライアン・セッツァーのコレクション一挙公開」DVDが付属!というので、ロカビリー、カントリー、ラグタイム・ファンの私は思わず買ってしまいました。1000円也。

 ギター関連雑誌というと、プレイヤー、ギターマガジン、ヤングギターにジャズライフ…こんなところですが、ジャズライフ以外3誌の記事は最近、当代邦楽系ミュージシャンへのシフトが進んでますね。
 若い世代を今のうちに取り込んでおかないと音楽業界の未来は危うい。いつまでもクラプトン、ベック、ヘンドリックスではないだろうと。彼らの記事は大半が昔のネタの使い回しで新しい発見は少ない。そういう内容ばかりだと、年寄りは「昔読んだのと変わらん」、若い人達は「ジジイの音楽には興味ねえ」ということで雑誌が売れない、というところでの方向転換でしょうか。若者に媚びる、それでいいんです。考えてみると作ってる側の人達も若返っているワケですから、自然とそうなってくる。

 それはさておき、今回のヤングギターは、B.セッツァーについて20ページの特集とDVD約50分の映像が。DVDでは「Stray Cats #6120」はじめ13本のギターの紹介とデモ演があります。
 飄々と、実に楽しそうに弾いてます。同じDVD内には日本人ギタリスト3人が収録されてますが、比べるてみるとアメリカ人はやっぱり突き抜けてますね、潔い。年齢的なものも多分にありますが、ヘビメタ系のギターは見てて辛い、一所懸命やってます、間違えたらアウトみたいなサーカスっぽい雰囲気がモロに見えて。
 実際には、Bセッツァーのオーケストラも、複雑なアンサンブルが破綻なく整然と進むという点では同じなのですが、受け止め方が全く違う。おそらく電気楽器と生楽器の差でしょうね。



 かつての美少年も御歳55歳、ええオッサンです。
 ビデオでは、いろいろと興味深い話が聞けます。「ヴィンテージのグレッチ6120は14本持ってる。いずれも1959か1960年製だ」「弾けるギターにするためにはヴィンテージといえども、いろいろ手を加える。まず0フレットを抜く、ブリッジをギブソンに換える」「ヴィンテージ・ストラトやレスポールも持ってたが、子供を大学にやるために売っちゃった」等々。デモ演では同じ6120でも音が違うのが分かります。
 あまり書くと営業妨害になっちゃうので、興味のある方は買って見てください。在庫はしばらくあると思うけど、もうそろそろ店頭から姿を消す頃です。






 デモ演で使ってるのはローランドのスペース・エコーとこのアンプ。グレッチ・エレクトロマチック(Gretsch Electromatic)。詳細は分かりませんが、中古市場では1000ドル以上の値が。


     


 セッツァーのギターのメンテを手掛けている、トム(トーマス)"TV"ジョーンズ氏。グレッチタイプのPUで有名ですが、元々はリペア出身。