専門医が今、最も注目するアトピー性皮フ炎 レーザー療法 | 精美スキンケアクリニックのいきいきワクワク情報ブログ

 

ここ数年、アトピー性皮フ炎の新しい治療法として日米の学会で注目されているのが医療レーザー療法です。

 

この療法は、9割近くのアトピー性皮フ炎で効果が認められるともいわれています。

 

私も実際に治療を行っていますが、ほとんどの症例で効果が確認できる療法です。

アトピー性皮フ炎のレーザー療法で最も私がよく行っているのが、低反応レベルのレーザー療法です。

 

この治療では、出力が弱い低反応レベルのレーザーを鎖骨の上部にある星状神経節という部分に当てます。

 

星状神経節は、胸から上の交感神経の中継点にあたる部分です。

ここにレーザーを当てることで、交感神経の緊張を緩和して自律神経の働きを正常化させ、生体の自然治癒力を高める効果をもたらします。


低反応レベルのレーザーの治療は、数回行うことで、炎症やかゆみ、痛みが消えていく例が大半です。

 

ここで特筆すべきは、低反応レベルのレーザーをいくつか組み合わせて使う複合レーザー治療の有効性です。

一般的にレーザー治療では、高出力にすれば治療効果は上がりますが、それと同時に皮フへのダメージが大きくなり、痛みやダウンタイム、あるいは火傷や色素沈着といったリスクも大きくなってしまいます。

 

低反応レベルの複合レーザー治療は、こうしたリスクをなくしつつ大きな効果を上げるために開発された方法です。

低反応なので、周囲の健康な組織にはダメージを与えることはありません。

 

しかし一つのレーザーでは病変部への働きかけが小さくなってしまいます。

 

この矛盾を解決するのが複合治療なのです。

 

治療に使うレーザーは、病変部の組織に反応し症状を改善する周波数のものを使いますが、少し周波数が違う別のレーザーをコンビネーションで使うことで、最初のレーザーが反応しきれずに残った病変部の一部にもレーザーのエネルギーを伝えることができます。

また、二つもしくは三つのレーザーを組み合わせることで、単純に一つずつのレーザー治療で期待できる効果を合わせたケースよりも大きな相乗効果が得られることが多いのが特長です。

 

アトピー性皮フ炎の治療においては、治療の大きな目的の一つにかゆみを抑えることがありますが、低反応レーザーの複合治療では、免疫の異常を抑制してかゆみを解消する効果があるので、かゆみに苦しめられている方には朗報です。

この低反応レーザーによる複合治療は、患者さん一人ひとりの症状に合わせて最適な組み合わせは変わってきます。

 

そのため、複合治療を受ける際には、きちんとレーザーがそろっている医療機関かどうかを確認しましょう。


この低反応レベルのレーザー治療は、特に近年急増している成人のアトピー性皮フ炎に効果的ですが、痛みや皮フを痛めることがない利点を持つ治療として、ステロイド治療に抵抗感を持つ人や小さなお子さんや赤ちゃんの保護者の方からも希望されるケースが増えてきています。


また、医療レーザーがそろったクリニックでは、低反応レベルレーザーの治療に加えて、アトピー性皮フ炎の掻きこわしや皮フの赤くなった炎症、ステロイド剤による色素沈着などの症状に対しても、それぞれの症状の治療に適した専用レーザー治療が揃っているので医師に相談してみてください。