「活動理論」で考える大人のあり方〜その2 | ピカソプロジェクト 満足度92%!3万人が笑顔になった こどもの表現の伸ばし方

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こどもはみんな芸術家!アートでこどもたちの表現力を育てるピカソプロジェクト。
こども向けアートワークショップ、幼稚園保育園のアートサポート、保護者の方のためのワークショップ等を運営しながら、美術教育の研究を行なっています。

活動理論では、外から見える行動を「外的活動」と呼んでいます。

では、もう1つの「内的活動」とはどんなものなのでしょうか?
 
クレヨンを使って先生の真似をして画用紙に描いてみる機会を例に考えてみましょう。
 
先生がクレヨンで紙に描くのを見せています。
 
Aちゃんは、先生の動きをじっと見ていました。
Bちゃんは、クレヨンを持って先生の真似をして描きました。
Cちゃんは、先生のお手本を見て自分なりに描きました。
Dちゃんは、描いているお友達を見てから、自分も描こうとしました。
 
外的活動の考え方は行動に注目しますので「先生がやったことと、同じようにできるかどうか」を見ます。
 
その視点で見ると、一番達成しているのはBちゃんで、
一番達成できていないのはAちゃんということになります。
 
捉え方によっては、
Cちゃんは困った子で
Dちゃんはワンテンポ遅れた子ということになります。
 
ちょっと乱暴な評価だなぁと思いませんか?
 
でも実は、正解を書かないと点数がもらえないテストをはじめ、多くの幼稚園・保育園・学校で採用されている評価法がこの方法なんです。
 
 
一方、内的活動の考え方は心の動きや興味に注目しますので、「どう取り組んだか」を見ます。
 
すると
Aちゃんは先生の動きに興味津々で観察していて、
Bちゃんは先生の言葉の意味を理解していて、
Cちゃんはクレヨンの機能(描けること)に刺激を受けていろいろひらめいていて、
Dちゃんはお友達と一緒に描くという時間を楽しんでいる
という捉え方もできるようになってきます。
 
内的活動の基準を持つことができたら、外的活動だけでは見つけられなかった
こどもたちの可能性がたくさん見えてきます。
 
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