鑑賞教育の研究発表会に行ってきました
鑑賞教育で育つものって?
の続きです。
滋賀大学教育各部教授の新関伸也先生のお話は、本当に納得することばかりでした。
先生が「だから、ぜひ~してください」とおっしゃったときに、
ピカソプロジェクトの
まるちゃん先生は思わず「はい!」と良いお返事をしてしまうほど。
ピカソプロジェクトで実践していることと本当に似ていることの多い内容でした。
そのひとつが「発問」というキーワード。
あまり聞いたことのない言葉ですよね。
調べたところ、どうやら一般的な言葉ではないようで、文部科学省のHPに解説が載っていました。
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「質問」は子供が本文を見ればわかるもの。
「発問」は子供の思考・認識過程を経るもの。
引用元 文部科学省HP http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/003/002/004.htm
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ピカソプロジェクトのワークショップを考えるときにいつも大切にしていることは
・アートを題材に、こどもに試行錯誤とチャレンジをさせる
・アートを通してなんらかの表現をさせることで、表現力を育てる
ということです。
だから、ピカソプロジェクトのワークって、子どもたちにとっては結構難しい。
普通の工作教室みたいに、作り方の説明や絶対に失敗しない方法を事前に伝えることがないんです。
もちろん、安心安全のための指導はしますけれども!
でも、「はい」「いいえ」で終わるような、いわゆる「質問」はしないのです。
どうしてなんだろう?と相談にのったり、
どうしようか?と一緒に考えたり。
その結果
シャガールのこの作品から、
「この作品、夢の中みたいやな。」
「ここって、戦争のこと描いてるんちゃう?夢やのになんでやろ」
「ほんまは、夢じゃなくて世界平和大事っていいたいんちゃうん?」
「あ、わかった。この人の夢が、世界平和やったんちゃうん?」
こんな話が出てくることも。
ちなみに、このやり取りをしていたのは、幼稚園児と小学低学年です。
鑑賞教育で大切なのは、大人の発問力 by新関伸也先生
そしてもうひとつ、ピカソプロジェクトで大事にしていることと同じことを、
新関先生がわかりやすく学術的に解説してくださったことがあります。
それはまた明日、お伝えしますね。