この作品は、うちの長男が、小学生の時に描いたおじさんの絵です。
ダイナミックに描けていて、とても気に入っています。
こんにちは。ピカソプロジェクトの脇田真紀子です。
前回は、「表現ってなあに?」というお話をさせていただきました。
ピカソプロジェクトでは、表現というのは
自分というフィルターを通して外に出たすべて
こういう風に定義して皆さんにお伝えしています。
では、今日は、表現力を伸ばすメリットというものを考えてみたいと思います。
幼稚園の先生ですとか、保育園の先生、そして保育士試験の勉強をしていらっしゃる方は
表現というのが5領域の中の1つに入っていて、とても重要であるということはすでにご存じだと思います。
今回引用する資料(文部科学省中央教育審議会 初等中等教育分科会(第100回)配布資料)を引用するですけれども、
この中でも「思考力・判断力・表現力」の大切さが書かれています。
この資料では、思考力・判断力・表現力、この3つの力を総合して
「知っていること・できることをどう使うか」という風に説明されています。
すごくわかりやすいなと思って、今回引用させていただきました。
「知っていること・できることをどう使うか」
私たちの…といってしまっていいのでしょうか?
(私は昭和54年生まれなんですけれども)
私たちの世代の頃って、勉強って、たくさんの知識をどれだけ覚えるか(知識の記憶とその再生)というので、テストの点数を取っていたと思うんですね。
でも、今は、こどものテストを見ても
知っているだけじゃなくて、それを使ってどう思ったの?とか、その知識を得て君はどう思ったの?ということがたくさん聞かれるようになってきています。
それは、ペーパーテストだけじゃなくて、
授業中にプレゼンもよくしているみたいですし。
例えば今、うちの次男が「地域の特色」みたいのをやっていたんですよね。
それで、地域の博物館に行って、「こんなこと、こんな資料があったよ。そしてこう思ったよ」という新聞を書いていました。
そんな感じで、知識を得るだけじゃなくて(インプット)、
アウトプットをするというところが非常に重視されています。
「知っていること・できることをどう使うか」
そして、それを外に出してみる。
特に難しいのが「どうやって外に出すか」というところだと思うんですよね。
考えることは、結構できる。
でもそれを、人に伝わるように、もしくは自分の思うように外に出すことって、
非常に難しいと思うんです。
言葉だって難しいし、レイアウトとかデザインとか、そういうのも難しいと思うんですよね。
だから、造形活動という、万一失敗しても命にかかわらないというか
安心できる場所で、「知っていること・できることをどう使うか」というのを
『やってみる』というトレーニングをやるのだと思います。
この文科省の資料の中では、
それが「問題発見・解決」 とか「協働的問題解決」とかにつながるって書いてあります。
これは、1つの資料なので、「問題発見・解決」 とか「協働的問題解決」とかが取り上げられているんですけれども。
でも、これ、すごくないですか?
「問題を発見して解決する力」って、本当に社会人でもいると思うし。
「ここが問題だな」って気が付く。
そして、どうやって行こうというのを1人で考えるはもちろん、他の人も一緒に考えていく。
こういう力って本当に社会の中で必要だと思うんですが、
そういった力が伸びると、この資料の中では言われています。
他にももっとあると思うんですよ。
幼稚園教育要領、それから、保育所保育指針。
その中でも表現力が何を育てるかっていうのは本当にたくさん書いてあるんですけれども。
今日は、
「知っていること・できることをどう使うか」 ここまでが文科省で
私はそれに「そしてやってみる(外に出してみる)」というのを付け加えて
お伝えしたんですが、
この言葉をお伝えしたいがために、この資料を引用させていただきました。
「思考力・判断力・表現力」
特に、私たちの注目する「表現力」
それでできるようになること・メリットっていうのは
「知っていること・できることをどう使うか考え、それを実際にやってみる(外に出してみる)ことができるようになる」
これが、表現力を育てるメリットだと私は思っています。