店内DJでボクが考えていたいくつかのこと~パチンコホール店内DJ編 | 【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

CHANGE TALK,CHANGE LIFE
「話し方を変えたければ生き方を変えろ」
一般社団法人日本フリートーク協会代表理事
現役ラジオDJ
もっと自由に、もっと自分らしく、もっと自信を持って
小手先の技術(やり方)ではなくあり方にこだわって欲しい

売上げに貢献

あなたの思いと情熱をラジオから発信
熱狂的ファンをつかむ番組製作の指南役
"ファン獲得番組コンサルタント"
ラジオパーソナリティのTURKEYです

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1997年3月31日
ちょうど19年前の今日
四年間勤めていた会社を退職
脱サラして意気揚々とDJへ転身

ところが
華麗なる転身からは程遠く

「こんなはずじゃなかった」

これを何度となく呟く日々(笑)

ですが
不思議と辛くはなかった
「好きなことを仕事にしてる」
この喜びが断然大きかったですね

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退職してから約1ヶ月
しばらくゆっくり過ごしていました
そろそろアルバイトを探さないと…と
目に留まったフロム・エーの求人コピー

「君のトークと選曲で
   ホールを盛り上げてくれ!」

気がついたら電話してました
そして翌日の昼に面接へ行き
帰りの阪急電車で採用の電話
求人広告を見た24時間後に仕事決定

パチンコ店のホールDJ

パチンコ店内にあるミニFM局
そこで軽快なおしゃれトーク
ごきげんなサウンドをお届けする
サービスタイムはホール内で実況中継

そんなお仕事です

当時は店内DJってのが全盛
外資系CDショップの店内にもあった
大型ショッピング施設内にもあった
言わば店内DJというのは

ビジネスにおける
立派な訴求コンテンツ

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ラジオDJと店内DJ

違うところは
電波が飛んでるか飛んでないか
聞く人が目の前にいるかいないか

でも大きく違うのは2つ

考えること」
喋る内容」

ラジオDJが考え喋ること
それはここで散々言うてきた
なので敢えて今日は割愛します

じゃ店内DJ
何を考え喋っていたのか
あくまでボクの場合はです
色んな考え方があると思うので…

ずばり!
お金と売上げです!

極論

売上げに貢献出来ないDJは
   もはや店内DJにあらず」

そう思っていました

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居心地のいい空間作り

秒単位で変わる出玉状況
秒単位で変わる顧客心理と客層
これらを常に観察
だからボクは常にホール内を歩いてた

月初や月末
天候や気温
午前と午後、夕方や夜
平日や週末、そして休日

顧客の年齢層と男女比
・顧客のモチベーション

この変化を読めないとダメです

ターゲットに相応しいネタ
モチベーションに応じた選曲
ホールの温度に合わせた声のトーン
これらをひとつ誤ると…

居心地の悪い空間になってしまう

つまり
お客さんは帰ってしまう
どころか
他の店へ浮気してしまう

居心地のいいホール空間
ホンマに細心の注意を払ってた
アルバイトとは到底思えない責任
ボクはここまで考えてました

お客さんが居心地いいと思う」
   ↓↓↓
ついつい長居をしてしまう」
   ↓↓↓
100円でも多く消費して頂く」

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あとは景品交換

通常は現金と交換になります
これでは店の売上げにならない

店のショップで景品を交換して頂く
つまり、店の商品をお買い上げ頂く

これにもかなり力を入れましたね
元は会社で営業をしてましたから
セールストークの血が騒ぎます

バッグや洋服
台所用品から電化製品など

ショップのスタッフと常に連携
日替りオススメ商品の取材
使い勝手などのメリット
ターゲットとなる購入者層

これを考えて放送していました

実はですね
当時のショップスタッフの一人
今も親交があります
この記事を書くために聞いてみました


━━ショップスタッフとして
       助かったなぁと思ったことは?

目玉商品だけでなく「地味だけどショップスタッフが個人的に気に入ってる商品」もよく取り上げてくれた。
ポップを書いても、ディスプレイを変えても、直接お声かけをしてもなかなか売れなかった商品が、ターキーが店内放送で紹介してくれた後には必ず誰かが「さっきターキーが言ってたのどれ?」と尋ねてくださるのがありがたかった。


━━他のDJとどんな違いがあった?

ターキー」「ライオンの兄ちゃん」「金髪の兄ちゃん」とお客様の呼び方はいろいろだったけど、声を聞いただけで「今日はあの人なんだね」というお客様の反応がダントツ多かった。
まず声でターキーと認識→耳を傾ける→「さっきターキーが言ってたのどれ?」という流れがあったように思う


━━ホールスタッフとして
       ターキーの店内DJの印象は?

ターキー自身のホールスタッフへの愛情以上に、「お客さんもうちのホールスタッフのこと好きでしょ!」と信じて疑っていない感じがとても印象に残っている。
ホールスタッフへのバースデーメッセージを放送するにしても、スタッフだけに向けた内輪ネタではなく、お客様をも巻き込んで話していたのも印象的やった。

とのことでした
コメントに着色はしてないですよ
ホントに(笑)

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最後にもうひとつ
ホールの空間作りで欠かせないこと
ある意味、一番大事にしてたことです

ホールスタッフの笑顔

スタッフが笑顔で働ける環境
忙しくてイライラしてても
ボクのアホトークで少し心が和む
笑顔で接客し続けられる

その笑顔でお客さんも笑顔になる
本当に居心地のいい空間になる
ボクのアホトークや選曲
スタッフもよく反応してくれてました

年下の大学生やフリーター
こんなオッサンと仲良くしてくれた
ホールスタッフにも感謝してる

今でも忘れられない出来事があります

バイトスタッフの飲み会で
一人の男子大学生のホールスタッフ
ボクの横にわざわざ来てくれた
そしてこんな話をしてくれました

ボク、ここでバイトするの
   ターキーさんがきっかけなんスよ!

   初めてこの店に客として来たとき
   ターキーさんがDJやったんス
   そのとき
  「めっちゃおもろい店!
      ここでバイトしたい!」
   そう思ったんス
   でも求人出てなくて…
   そのときは諦めました

   でもね!!

   しばらくして求人が出てたんス!
   すぐに電話して面接してもらいました
   決まったときはホンマ嬉しかったッス

   ターキーさんと仕事が出来て
   ボク、今めっちゃ幸せなんスよ!」

お酒のせいでしょう
不覚にも彼の前で泣いてもた
「店内DJやってて良かった」
心の底からそう思いました

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やがて店内DJは廃止
我々は解雇となりました
でも不思議と気持ちは清々しかった

仕事で生かせる多くの大切なこと
一生の宝となる多くの仲間たち
これを得られたから
ボクにとって大事な思い出です

この仕事がきっかけで
他店から引き抜きのお話を頂いたり
他店スタッフのマイク研修を任されたり

見てる人は見てるんやな…

そう感じました

たかが店内DJ
されど店内DJ

任されたことを一生懸命
それは至極当然のこと

でも大事なのは付加価値
喋り手としての価値存在意義
それを自らどうやって見出だすのか
そんなことを学ばせて頂いた現場でした