クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!。 | 江戸の杓子丸

江戸の杓子丸

化け猫 杓子丸の大江戸見廻覚書

 

「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!」

 

96分 日  2006年

 

監督 ムトウユージ

 

製作 和田泰 西口なおみ すぎやまあつお
原作 臼井儀人
脚本 もとひら了
音楽 若草恵 荒川敏行 丸尾稔
撮影 梅田俊之
出演 矢島晶子 ならはしみき 藤原啓治 こおろぎさとみ
    中江真司 池田秀一 セイン・カミュ ほか

 

 

【完全ネタバレ】

 

 

いかに大真面目にバカをやるか。☆☆☆★★

 

 

〔ストーリー〕
 しんのすけが暮らすカスカベに、謎の“そっくり人間”が知らないうちにカスカベ市民とすり替わる“世界サンバ化計画”という脅威が迫っていた。

その恐ろしい魔の手は野原一家にも及び、みさえやひろしの“そっくり人間”まで出現。

 

 しんのすけは“ホンモノの家族”を守るため、いつも以上におケツに力を込めるのだった・・・。

 

 

 

 

劇場映画シリーズ第14作。

 

ムトウユージ絵コンテ・監督作品。

絵コンテは他に、増井壮一、きむらひでふみ、平井峰太郎。

 

 

冒頭から今までのシリーズ作品と展開の仕方が違うので、「おっ?」となった。

 

物語は居酒屋で話す、よしなが先生やまつざか先生、上尾先生から始まる。
今までにない出だしで、目新しくワクワクする。

 

全編を通して、レギュラーキャラクターの登場や活躍が多い。

 

まつざか先生が身を犠牲にして、しんちゃん達を助けるシーンがあったり、ミッチーやヨシリン、カスカベ防衛隊それぞれのお母さん達も登場する。

 

久々にオカマキャラも登場(笑)

 

 

その後、「ボディ・スナッチャー/恐怖の街(1956)」や「遊星よりの物体X(1951)」といった知っている人々が次々とまるで知らない人々のようになっていき、実は人間ではない何者かに支配されつつあるというホラー映画のような展開となる。

 

実際ホラーテイストで、子供にはちょっと怖いんじゃないか、というようなショットも多々ある。

 

 

悪のボス、アミーゴスズキはこんにゃくで作るクローン人間、コンニャクローンと世界の人々をすり替えるという「世界サンバ化計画」を遂行していた。

 

そして、春日部の野原一家や風間君たちも襲われる事に。

 

SRIという秘密組織の一員であるジャッキーは、しんのすけ達をコンニャクローンの魔の手から救おうとするが、捕獲されたしんのすけたちはアミーゴスズキの本部へと連行されてしまう。

 

風間くんはコンニャクローンに捕まり入れ替わってしまうため、クライマックスはいつものカスカベ防衛隊から風間くんがいない状態だった。

 

これもちょっと珍しい展開。

 

 

さんざん盛り上げておきながら、クライマックスはジャッキー対アミーゴスズキのサンバ対決(笑)

 

しかも、勝負に一度負けたジャッキーは、しんちゃんの「好きなように踊ればいいんだよ」という言葉に奮起し自分らしい踊りで勝つというベタな展開に。

 

どこまでマジでやってるのか、もうわからない(笑)

 

 

コンニャクローンに襲われ姿を消していた人々は、アミーゴスズキの本部で休みなくサンバを踊らされていたのだった(笑)

 

前半のタイトでホラーな演出と後半のおバカな展開のその差がすごい。


物語の佳境、ジャッキー率いるSRIとコンニャクローンの戦いや、捕まりサンバを踊らされている春日部の人たち、といったモブシーンが多々あり画面が濃厚。

 

団体がサンバを踊り体を揺らす動画は大変だったろうな(笑)

 

 

コンニャクなどのダイエット食品や過度の健康志向を皮肉っているんだと思うんだけど、なぜサンバ(笑)?