そして最後に笑って見せて(42) | えりんぎのブログ





~チャンミンside~















あの体育祭からひと月がたとうとしていた、──────。





あのお祭り騒ぎが嘘のようにテスト週間だったり、部活の秋季大会だったり、みんなそれぞれの生活に戻っていったけど。


少しだけ変わったこと。




「チャンミナ~!ちょっと数学教えて?ヤバい、俺今日あたるっ!」


「あ、俺も!」



僕の机を囲んでパラパラと教科書をめくる。
それもそのうち昨日のテレビの話やゲームの話になっちゃうのにそう時間はかからなくて。



少し前まで喋ったこともなかったヤツらが僕の周りで楽しそうに笑っていて、休み時間はもっぱら読書にあてていた僕も楽しそうに笑う。


隣ではキュヒョンがなぜか満足げだ。





そう、キュヒョンといえば。
僕の予想通りだったお気に入りの先輩女子と、なんとつき合いはじめた!
・・当たって砕けなかったのだ。


浮かれてニヤニヤしてるヤツは気味悪いけど、でもヤツが幸せなら僕も嬉しいと素直に思える。


って、それが普通の男同士の友情だと思うんだけど。




唯一いろいろな常識が当てはまらない人、────それがユノヒョン。




あの教室に乱入してきた一件以来、クラスの連中には生暖かく見守られてるような状態。



近くの女子校と合コンやるぞ、って話で、別に誘われたって行かないけど、


「あ、チャンミナは無理だよな?ユノさん、こえーし。」


なんて言われちゃうと納得できなかったり。



意地になって、──僕も行く!って言おうとすると、頭んなかをぐるぐる回るあの笑顔。
結局躊躇してしまう僕。




バスケ推薦で大学が決まっているヒョン。
ちょうど大学バスケはリーグ戦真っ只中で、土日はほぼその応援で忙しいようだった。




僕を好き、って。
僕の特大おにぎりが好き、の間違いでは?と疑いたくなるほど僕のそれに固執するヒョンによって強引に週2日の昼を一緒するようになって。


結局それが、唯一逢える時間。


そしてこれもまた強引に決められた寝る前の電話。
電話が苦手な僕は、「おやすみなさい。」とだけ言って切ってしまう時もあるし。
何となく盛りあがって延々と喋る時もあった。








そして昨夜の電話。


「なぁ、この前のお詫び、してもらってないよな?」


急に言いだしたヒョン。


何のことかまるで分からない。


僕の答えを待ってるヒョンと僕の間で、・・シーン、と聞こえそうなほどの沈黙。
この沈黙が嫌で電話が苦手なのに!



「ふふん、誤魔化そうとしてもそうはいかねぇよ!
ごめん、だけで許されると思うなよ?」


「ってことで明日、俺んち来いよ?どうせ部活ないだろ?」
 
  


「あの、・・ヒョン。
どうせ、とかって言われると意地でも自主練やっちゃおうかな、って気になるんですけど。」


「え?ウソウソ!せっかく土曜日が空いたから、もし部活がないようだったら、朝から俺んちに来ませんか?」


「・・・って感じならいい?」



「ばっ/////」・・かじゃない?って言葉は無理やりのみこむ。
スマホの向こう側ではアハハ~、って笑う呑気なヒョン。



まぁ、そんなヒョンに僕はどんどん塗り替えられてるわけなんだけど。






結局なんのお詫びかは分からないまま、以前一緒にアイスクリームを食べた公園で待ち合わせて、ヒョンの家へ行くことになった。









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キュヒョンもちゃっかり体育祭で彼女を作ってましたよ~^^;
学生時代の友情っていいですよね?



momokoさん《cheering25》前記事コメント欄より♪


クライアントに今回の成果を細か~く説明しながら、でも、頭んなかはチャンミンチャンミンしてますよぅ♡