※この書籍の正式タイトルは、『秘密の宝箱』や
『ひみつのたからばこ』、『ひみつの宝箱』では
なく、『秘密のたからばこ』 です
私がこういうタイトルで日記や文章を綴るときは、
決まって親しい方や大事な友人、知人が亡くなった
とき・・・。
特に、自分よりも若い年代の方が命を散らすことに、
とても残念な気持ちと強い憤りを覚えてしまう。
死ぬだけの勇気があれば、どんなことをも乗り越え
られるだろうにと。
以下は、自分から命を絶つことが出来なかった私自
身の経験･･･これも自分の恥部ではあるが、これを
見て命を絶とうと思う方が一人でも減れば幸甚であ
る。
私は、自分の抱える先天性の疾患から、子供を持つ
ことを諦めた人間・・・子孫に受け継がれるのは良
い資質ばかりでないという事を認識してから、通常
の価値観の外側で生きる人間になった。
知ってしまった以上、遺伝するのは確率…当たるも
八卦というような安易な考えで、結婚をして子供を
もうける･･･
そんな考えに迎合することが出来ない･･･
将来、自分と同じ苦しみが約束されている子供が生
まれて来るのがわかっていて、自分が経験してきた
苦しみのバトンを子供に渡すことは絶対に出来ない･･･
心の底からそう思っているから。
騙すくらいなら、まだ騙される方がいい･･･
人を傷つけるくらいならば自分が傷つく方がいい･･･
もう決めたこと･･･そう強がって生きている自分
がいる。
でも、心の寂しさや自分の想いは、たとえ何をした
としても埋まらない。
自分は何の為に生き、何処に向かうのか･･･
どんなに本を読んでも、自分で命を絶つことが正
しいと心から思える･･･そんな本に出逢うことは無
かった。
どんなに力のある方に聞いてみても、自分で命を
絶つことが許されるということを話してくださる
方は一人もいなかった。
寂しがりやの死にたがり･･･
でも･･･こんなお馬鹿な私でも、この時点で
『自分で命を絶つことが許されない』
ということは分かったんだ。
では事故で命を落としたらどうなるのだろう！？
事故に起きやすいところに身をおいたらどうなの
だろう・・・？
そんな不謹慎なことを想っていた私も、あるとき
から自分の好きでやりたい業界に身を置いて没頭
できた自分がいた。
自分の居場所を見つけた･･･
そう思っている自分がいた。
消え去ってしまいたいなんて思わない･･･
そう信じようとする自分がいた。
そう思えるようになってきたときに事故に遭った。
事故の瞬間『これで終わるのか･･･情けないなぁ』
という気持ちと、
大事な方に対して『すまない･･･』という気持ち･･･
でも、何よりも『やっと終わるんだ』って思う
安堵の気持ち･･･
そんな想いが入り乱れる中、意識が飛んだ。
でも、私の積年の想いとは裏腹に、大怪我は負
いつつも命は取り留めた。
ＥＲのドクターが、『これは奇跡だよ。お前は
神様からスペアの命をもらったのだから大切に
しなさい。』
･･･そう私に告げたんだ。
（これが事故機の写真･･･命があったのが不思議）
滑稽だった。
消え去りたいって思っていた私に･･･スペアの命
って･･･何！？
考えれば考えるほど、自分が今まで強く思ってき
たことが覆されていくさまに、
『私への十字架は、まだ足りないって言うのです
か！？』
『私よりも心から生きたいって思っている方々は
たくさんおられるのに･･･なぜ私なんですか！？』
と心の中で叫んでいた。
心が折れそうだった･･･いや、実際は折れてたの
かも知れない。
もう何も考えたくない･･･
強い鎮痛剤を飲まされて、このときはひたすら寝る
ばかりだった。
回復してからも、この想いは心に“おり”のように
張り付いて消えなかったのだが、時間の経過ととも
に人は忘れてゆくというのか･･･心が癒されてゆくと
いうのか定かではありません。
居場所を失って、一旦は折れてしまった心も時間の
経過とともにつながり戻ってゆく･･･
そんな時間の中で、ひとつだけ悟ったことがある。
もしも天寿を全うして、自分の役目が終わったので
あれば、今回の事故で命を失っているはず･･･
なのに助けられたということは、きっと残された役
目やすべき何かが必ずあるはず･･･
そう気づいた私は、結論を早急に出すことをやめた
んだ。
あれから１５年、おぼろげながらに生きる理由を掴
んだ私･･･
“人生は魂の修行”なのかも･･･
そう思っていた矢先に出逢ったこの本
そう
“秘密のたからばこ”
おぼろげだった生きる理由が確信に変わった。
生きることは命の火を燃やすこと･･･
そして、人には生きるための役目が必ずある
決して自らがそれを放棄してはならないんだ。
各人の記憶の奥底に、生まれる前にしてきた約束が
きっとあるはず･･･
幼いころからしてきた様々な不思議体験･･･
そのこともここに書ける日が来ればうれしいかな♪
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