痛ましい事故が起こりましたね。
東京都のイベント会場で、展示物が発火、5歳の男の子がお亡くなりになったとのこと。
さっきまで楽しく遊んでいたのに、突然あたりが火の海になりうずくまるしかできなかったこの男の子の事、
そして、同じくさっきまで楽しく遊んでいた我が子が突然目の前で焼死体になったのを見るしかできなかったその子のお父様。
その心中を察すると涙が止まりませんでした。
短期間の使用ならば、木製のジャングルジムというのはとても素敵なアイディアだったと思います。
(長期で使うとなると、耐久性に問題がありますが)
また、それにおがくずを絡めるというのも、デザインやコンセプトともに温かみを感じました。
とある大学の学生たちの作品とのことで、当初は証明はLED電球のみの予定だったそうす。
(発光温度50℃程度)
しかし暗くなったからと、学生他たちが独断で白熱灯と使った照明器具を設置。
白熱灯は発光温度が100℃を越えますので、当然燃えるのですが・・・
根本的な原因は、何だろうと思いました。
実のところ、『火』の問題についてはかなり以前から危機感を持っていました。
きっかけは、数年前に私の自宅のキッチンがオール電化になったことから。
ガスのように直接火を見る事なく料理できるんできますし、火力もしっかりある。そのくせ火傷の心配もありません。
とても安全です。
しかし、幼いころからガスで火の加減をしながら料理し、時には火傷などをしてきた世代と、はじめからこの安全さの中で生活してきた世代とでは『火』への意識は全く違うものでしょう。
私の幼いころは、ほとんどの家庭は紙や落ち葉などのごみは自宅の庭で焼いてしまっていました。
また、喫煙者の数も多く、マッチ、ライターは常に身近にあり、たまに火遊びしてはよく叱られたものです。
昔はよかった、というつもりはありません。こんな事故がありましたが、それでも現代の方が安全な社会と言えるでしょう。
消防法でたき火が禁止されてずいぶん経ちます。
それでもそれを守らなかった方が家事を起こしたことがつい数か月前に私の住む町でありました。そういう意味でも、やはりたき火を禁止する法律は正しいと思います。
煙草者が減ったのも、良い事ですし幼い子が火遊びをする機会が減ったのはもっといいことだと思います。
しかしながら、小さなころからあまりに安全な世界にいると『日常で使うものが時に殺人の道具になる』という認識が出来なくなるのではないでしょうか。
特に火のような日常に必須ではあるけれど、使い方を間違うと大惨事になる。
というものは、できれば幼いころから大人たちの監督下でその使い方を覚えていって欲しいと願っていました。
現代の子供さんは、火に触れる機会が極端に減ってきているんですね。
白熱灯の熱さとその危険性も、普段からそれを使っていれば自然と分かるものかと思いますが、やはり安全になれた世代の判断だったのでしょう。
とはいえ、理工学部の学生が白熱灯の表面温度や発火の危険性を認識できなかったとなると…ちょっと何を学んできたのかと不思議な気もするのですが・・・
今回の事故は、安全になった現代社会の問題点を象徴しているようにさえ感じたのたは私だけでしょうか。
最後に。亡くなった男の子のご冥福と、息子と過ごす楽しい休日が、一瞬にして一生忘れられないだろう悲劇の日になってしまったお父様の心の傷が、いつか薄らぐことをお祈りいたします。