アンチゴーヌ | green等

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三重県桑名市のへっぽこ美容室greenのブログです。基本的にどうでもいいことばかり書いていくと思いますので気を付けてください。

お久しぶりです店主です。

先日京都ロームシアターにて観劇してきました。

古代ギリシャ・テーバイの王オイディプスは、長男エテオークル、次男ポリニス、
長女イスメーヌ、次女アンチゴーヌという、4人の子を残した。
エテオークルとポリニスは、交替でテーバイの王位に就くはずであったが、

王位争いを仕組まれて刺し違え、この世を去る。

その後、王位に就いたオイディプスの弟クレオンは、亡くなった兄弟のうち、エテオークルを厚く弔い、国家への反逆者であるとして、ポリニスの遺体を野に曝して埋葬を禁じ、

背く者があれば死刑にするよう命じた。

しかし、オイディプスの末娘アンチゴーヌは、乳母の目を盗んで夜中に城を抜け出し、

ポリニスの遺体に弔いの土をかけて、捕えられてしまう。

クレオンの前に引き出されるアンチゴーヌ。クレオンは一人息子エモンの婚約者で姪である彼女の命を助けるため、土をかけた事実をもみ消す代わりにポリニスを弔うことを止めさせようとする。

だが、アンチゴーヌは「誰のためでもない。わたしのため」と言い、兄を弔うことを止めようとしない。そして自分を死刑にするようクレオンに迫る。懊悩の末、クレオンは国の秩序を守るために苦渋の決断を下す。


自分の気持ちに素直に。そして人間のあるがままの姿で生きようとするアンチゴーヌ役に蒼井優。国を治めるために法を尊ぶクレオン王役は生瀬勝久。

このキャスティングですから期待度高いです!

(以下、ネタバレあります)


自分に嘘をついてまで大人になんかなりたくない!という真っ直ぐなアンチゴーヌ。

叔父であるクレオン王の気持ちも少しはわかる。という姉イスメーヌに対して「少しわかるなんて、そんなわかり方したくない!」とどうにも真っ直ぐ過ぎる少女です。


一方のクレオン王も悪い人ではないのです。そもそも王になるつもりなんてなかったクレオンは自分のエゴを抑えて治世のために法を敷くのです。愛すべき姪を処刑したいわけなどないのです。


葛藤の中、クレオンは泣く泣くアンチゴーヌを処刑します。

そして結果的にはアンチゴーヌの許嫁であった息子、そして愛妻をも失うことになります。


独りになってしまったクレオン王は小姓につぶやきます。


「馬鹿だなぁ。大人になんかになっちゃいけないんだ」



人として自然に生きるか?秩序を守るために法を遵守するか?

普遍的なテーマですが、観る人によって感想は異なると思います。



一見アンチゴーヌがヒーロー的ではあるのですが(ポスターをみればそうですよね)、僕はどうにもクレオンに同情してしまいました。歳をとったってことなんでしょうかねw


そもそも悲劇なんですけど、涙腺が緩みがちな中年男性としては開始5分で既に目から塩水がw(悲しいとかではなくて、演者さんたちがこのためにどれだけ稽古したんだろうとか思ったら泣けてくるんです!)


演劇入門としてはとても良い作品に巡り会いました!


そしてこれだけは言いたい・・・


生瀬さんカッコ良すぎ!



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