神父 | Kenaz光(ひかる)の占いブログ

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タロットや西洋占星術などの占いの事やスピリチュアルな事を書いていきたいと思います。





「もう少し前を見に行ってみましょう。」



ガイドがそう言うと、目の前がもやだらけになって、何も見えなくなった。



前々回
「 ・・・え? 何言ってんのこの人?」
http://s.ameblo.jp/hikaru-33/entry-12090081000.html



前回
「えっ・・・??それってどういう意味・・・・??」
http://s.ameblo.jp/hikaru-33/entry-12092669234.html




また、誰かがいるらしい。
濃いもやの中から話し声が聞こえてくる。



「次はどうしますか?」


「はい、望みが叶うのならば、宗教も親子の関係も必要としない場所で、素朴に生きてみたいと思います。
私はローマとのやり取りに疲れていました。
教会は、ローマが一番で権威の序列があった。
イエス様の教えでは、すべての人は平等であったはずなのに・・・。」



少しずつもやが晴れてきて、こんどは西洋人の神父さんが部屋にいるのが見えた。


で、もう1人はまたガイドそっくりのガイドだった。


・・・何人いるんだよ?



「私のいた教会は、木製の扉に書かれている十字架も剥げているようなボロボロな感じで、
地方の素朴な村にありました。
洪水や戦争で親を亡くしたたくさんの子供たちを教会に住ませていたのでとても賑やかな教会でした。
私が父親や母親の代わりになっていたのですが、同じように村人たちも父親や母親でした。
そう、村全体で子供たちを育てていたのです。
私は村人たちと暮らすうちに、宗教とか親子、家族といったものをよく考えるようになりました。
そしてローマと教会のことも・・・。」









神父さんが言っていることは、はっきりとはよくわからないけれど、
わたしも、そういう暮らしはいいなと思った。
兄弟のいないわたしにとって、賑やかな場所は憧れだったから。



神父さんの言葉を聞いているうちに教会に通った高校時代を思い出した。
大酒呑みの母親との2人っきりの生活に疲れていたわたしを心配して、
親友のあかりは日曜日に町の教会に誘ってくれた。
そして連れて行かれた町の教会に、わたしはいつしか1人で通うようになっていた。




初めて教会に行って、神父が説法した聖書の言葉を聴いたとき、わたしは涙を流した。




愛は寛容であり、愛は親切です。
また人をねたみません。


愛は自慢せず、高慢になりません。
礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、
怒らず、人のした悪を思わず、
不正を喜ばずに真理を喜びます。


すべてを我慢し、すべてを信じ、すべてを期待し、
すべてを耐え忍びます。


愛は決して絶えることがありません。


〈新約聖書 コリント人への手紙 第13章4節~8節〉





「ちひろ、来週もまた一緒にこようね。」



それから何度も教会に行ったのは、あかりと約束したからってだけじゃない。
心の底では知っている。



聖書の言葉はもちろんだけど・・・
それよりもボロボロの古い教会がとても落ち着いた。
この教会はわたしを受け入れてくれるんだって、ここはわたしの居場所だって思えたから。



教会に遊びに来る近所の子供たちにはおやつを作って、一緒に遊んだりしてるうちに、
わたしは子供たちのお母さんみたいになっていった。
そしてそれがとても心地よかった。





この神父さんって・・・もしかして・・・


いやここは夢の中のはず・・・


でも・・・


 


「この神父さん・・・わたしに似てるかも。」



わたしは思わずつぶやいた。





「さらに前を見に行きましょう」



そう言ったガイドの顔は、なぜだか嬉しそうだった。





……さらに前?



わたしはすごく見てみたいと思っていた。





次→「魔女」
http://s.ameblo.jp/hikaru-33/entry-12097784464.html






お知らせ




11月22日(日)
『空珠いろあそび』出店
場所 イトーヨーカドー奈良店4Fイベント会場
最寄駅 近鉄奈良線「新大宮駅」


予約受付中です。




12月2日(水)

伊泉龍一先生特別講座
『スピリチュアルの歴史について』

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12月12日(土)

『開運ナチュラル美メイク❤お茶会』

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