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まっつ「JAPANにインタビューで取り上げられるの二回目だね。初インタビューの号は今でも取ってあるよ」
司会者「MUSICAにもインタビューされてましたね。何だか最近の動向に不思議な点が沢山ある様に感じます」
まっつ「そうね、みんな違和感は感じているんでしょう。Real Soundのこの記事でライターの柴那典さんがその辺り言及してますし、このNEVERまとめにもUVERのロキノン表紙巻頭特集に盛り上がってる人達の呟きが沢山見られるし」
司会者「では今日はその辺について喋るという事で」
まっつ「そうですね、UVERworldは今でも一番好きなミュージシャンで、ファンクラブにも入ってる位なので、UVERの最近のメディアアプローチを順を追って見つつ、同時に彼らの魅力というか、一見さんがあまり知らないであろう彼らの一面にも触れられたら、と思います」
司会者「なるほど了解です。まず、彼らのメディア露出に違和感が見られ始めたのはいつ頃なんでしょうか」
まっつ「はい。柴さんの先程の記事でも少し触れられている様に、『WHAT's IN?』や『ARENA 37℃』、さらには『PATi・PATi』の休刊のニュースに伴って彼らのメディア露出の変化が浮き彫りになっているのは事実なんですが、そのニュースが報じられる以前からインタビュー以外の部分で変化はあったんです。まず、UVERworldが11月28日に発売したアルバム『THE ONE』をMUSICAとJAPAN両誌がレヴューしてます。かなり唐突に、しかもどちらも取り上げたモンだからビックリしたのを覚えてる。MUSICAでは2013年1月号、JAPANでは同年2月号だった筈。MUSICAはまだ取っておいてある」
司会者「そこから今度はJAPANが2013年4月号で彼らのライヴをレポートしてます」
まっつ「確か1月31日のZepp Divercityで行われたライヴのレポートだったと記憶しています」
司会者「インタビューする前からちょくちょく新規媒体に取り上げられてはいたんですね」
まっつ「そうなんです。で、ナタリーやその他ニュースサイトに『WHAT's IN?』と『PATi・PATi』の休刊の一報が入ったのが4月8日、その10日後の18日にボーカルのTAKUYA∞さんとドラムの真太郎さんがTOKYO FMの『SCHOOL OF LOCK!』のメインコーナーである生放送教室に出演、と。こういう流れですな」
司会者「ラジオでも言ってましたけど、これが番組そのものへの初出演って訳ではないんですよね」
まっつ「そうそう。僕もラジオ聴いてない時の話になるんだけど、2006年7月と8月に『榮倉奈々のGIRLS LOCKS!』というコーナーにTAKUYA∞さんとギターの克哉さん、彰さんが出演してます」
司会者「ダンドリ繋がりか」
まっつ「5thシングルの『SHAMROCK』の発売時期とも重なるし、多分そうだね」
司会者「なるほど。ただ、休刊のニュースが入る前とは言え事前にUVER側にも情報は伝わっていたと思うんですけど、ロキノンとMUSICAという2誌に言わば『乗っかる』事にしたのはどうしてなんでしょうね。それこそそんな媒体に頼らずとも東京ドームや横浜アリーナライヴやれる位にはなってますし」
まっつ「乗っかったかどうかは知らないよ。でも今回の休刊が相次ぐタイミングでこんなデータを見つけたんだよね」
司会者「『専門誌広告代理店株式会社 堀越』……これはどこを見るのが正解なんでしょう…………あ、」
まっつ「何となく言わんとしてる事分かった?」
司会者「うーん……発行部数を見ればいいのかなぁとは思いましたけど」
まっつ「お、正解。ちょっと今回休刊が決定した3誌と、ロキノン及びMUSICAの発行部数を比べてみようよ」
WHAT's IN? 21万部
PATi-PATi 18万部
ARENA37°c 3万部
ROCKIN' ON JAPAN 40万部
MUSICA 10万部
司会者「これ最後に更新したのいつなんですかね。まだMUSICAの発売日1日のままですよ。それに、休刊が決まってるワッツインもパチパチも最近は4、5万部にまで発行部数が落ちている、とこちらの記事にもありますし」
まっつ「だからこそだよ。つまり、数年前の時点でロキノンムジカの2誌合計の方がワッツインパチパチアリーナの3誌合計より発行部数が多かった。って事は読む人も多い筈。休刊のタイミングでより影響力の強い媒体へアプローチしてるんだよね。意識的か無意識的かはさて置き」
司会者「でも、確かパチパチなんて毎月UVER取り上げてませんでしたっけ。ロキノンやムジカは言ってもリリースタイミングでのインタビューが主でしょう」
まっつ「毎月レコーディングに密着したりだとか、おんぶにだっこ状態だったのは知ってる。だけどどの雑誌にだって定期購読者はいるでしょう」
司会者「まあそれはそうですね」
まっつ「それに、ロキノンやムジカって『この雑誌だから読もう』って考えてる人多そうじゃない。『鹿野さんだから読もう』みたいなさ。つまり、元々UVERを知らない人も目を向けやすい。そこと比べて、どうしても写真の大きさがフィーチャーされるパチパチやアリーナって、元からそのミュージシャンのファンじゃないと手に取らないんじゃないかな。それらの雑誌の休刊のタイミングで、不特定多数の知らない人達の目に留める為には今回のメディアアプローチはかなり有効だったのではないかなと思うよ。今までのファンにプラスして、新規リスナーを獲得出来るチャンスだよね」
司会者「逆に、今までのファンがロキノンやムジカを買っていく事だって当然ありますしね」
まっつ「そう。お互いにとってプラスだし、『UVERがロキノン⁈』という違和感を感じた人も雑誌を手に取っていく。実際僕がその一人だし。悪い事がないんだよね」
司会者「なんだかこう書くと、彼らが相当な知能犯の様に見えてきますね」
まっつ「僕、前からこのバンドは頭が良いなって思ってたよ。もちろん、事務所やレコード会社も関わっているでしょうが、今回のメディアアプローチなんかは天然じゃ出来ないなぁとは感じるね。って、こんな事ばっかり書いてるとdisってるのかとか勘違いされそうだな」
司会者「頭が良いって言うと何となく人聞きの悪い印象ですけど、要はスマートに音楽シーンと向き合ってるって事ですよね」
まっつ「良い事言うね。そういう事。うん、ここら辺で最初に挙げたテーマの前半は消化出来たかなと思うので後半に移ってもいいっすか」
司会者「(進行、私の仕事なんだけどな)どうぞ」
まっつ「あ、じゃあ遠慮なく。いやはや、突然ですけど僕は先日アップされたこの動画に激しく感動してしまいまして」
司会者「元ネタはUnderworldの同名曲ですね」
まっつ「最初はネタかと思うじゃんバンド名の対比からして。めちゃめちゃカッコ良い。あ、ちなみに他にもMISIAの『つつみ込むように』のカバー動画が同じアカウントからアップされてますので興味ある方は是非」
司会者「メンバー、TAKUYA∞さん以外何かしらの打楽器に触れてますね」
まっつ「今回のシングルの『Wizard CLUB』でも弦楽器組はパーカッションしてるんだって。TAKUYA∞さんがギター弾いたりもしてるらしい。このトライバルなリズム感、過去曲でも聴いた事あるなぁと思ったら『Massive』が脳内再生された」
司会者「インストもやるんですね」
まっつ「現時点でSEを抜いて完全なインストが3曲、後半にちょろっとラップやヒューマンビートボックスが入る『ほぼインスト』が2曲あって、ライヴでは毎回1曲はインストやるね」
司会者「へえ。これは意外と知られてない気が」
まっつ「多分そう思う。『UVERとかwww歌詞厨二乙www』で済ます人もいるのかもしれないけど、インストっていう、音だけでも勝負できるだけのテクニックや盛り上げるスキルをちゃんと持ってるんだよね。僕、東京ドームのライヴ行ったんだけど、真太郎さんのドラムソロから『over the stoic』っていうインストへの流れは鳥肌立った」
司会者「こう見ると、熱血さだけがフィーチャーされるには惜しいバンドですよね。長くなったのでそろそろ締めたいのですが何か、歌モノでオススメしたい曲などあれば」
まっつ「もうそんな文量なのか。じゃあ音小屋生の方もみていらっしゃる様なのでこの曲を載せておこう。鹿野さんがレヴューやインタビューで度々口にしてる『DISCORD』って曲はこれです。2ndアルバム収録で、僕も大好き」
司会者「メロディと演奏が良い意味でチグハグというか。それが気持ちいいですね」
まっつ「MCが入ってない動画探したんだけど見つからなかったから、ライヴ会場でお客さんにコーラスさせた別バージョンを載せておこうかな。歌詞も一部追加されてます」
司会者「じゃあそろそろまとめに入らせて頂きます。率直に言って、これからUVERはどうなっていくと思いますか」
まっつ「どうなんだろう。分からんね。ただ、今回のメディアアプローチで新しくファンになる人も多いと思うし、所謂『ディッキ族』やダイバーは増えるのかなぁとは思うけど基本そういう人達は前からライヴ会場にいたし、あんまり懸念はしてないです。で、僕なんかがそうなんだけど、『こいつらクレバーだしカッコ良いな』と感じる人が、今回のロキノンやムジカ露出によって増えてくるかなぁとは思う」
司会者「ルックスでキャーキャー言うのではなく彼らを評価するファンが増えるであろうという事ですか」
まっつ「そう。とにかくもっとデカくなって欲しいな。あと、個人的には彼ら、アルバム2枚単位で音楽性をアップデートさせている様な気がするんですよね」
司会者「それはどういう」
まっつ「いや、奇数枚目で新たな音楽性を取り込み、偶数枚目でそれらを馴染ませていってる様な気がしてさ。3rdではシンセがフィーチャーされてたし、今回の『THE ONE』ではダブステップやリコーダーまで自らの音楽に取り入れてるんだよ」
司会者「まあ確かにゴチャゴチャしてると言われてみればそうかも。聴く人を選んでしまいがちな印象も受けますね」
まっつ「うん。僕、正直『THE ONE』ってアルバムは過大評価されすぎかなと思う。この次に出るであろうアルバムで雑多な音楽性が馴染んで、良いモノになるんじゃないかなと思うんで、個人的には次回に期待してる。実際偶数枚目のアルバムの方が好きな曲多いんだよね」
司会者「分かりました。今日はこれでお開きという事で」
まっつ「うん。いやー好きなものについて喋るの楽しいな」
司会者「それは何より。次回はどうしますか」
まっつ「うーん、ちょっと考えます」
司会者「出来るだけ早めの更新を期待しています」