今年多分最後の海に行って来た。
江ノ島。
毎週行った気がする。
締めに、去年も行ったしらす屋へ行こうとなった。
しらす屋のしらす丼は絶品。
片瀬江ノ島駅から徒歩15分の、腰越海岸沿いにある。
そのしらす屋に向かう腰越海岸沿いで、俺はやたらガタイのいい野郎どもにちょいちょい睨まれた。
なんだこいつら、この辺の愚連隊か?
湘南。
それは湘南純愛組や特攻の拓などのヤンキー漫画の舞台となる、不良の聖地だ。
だが俺もカメレオンや今日から俺は!などの舞台となるヤンキーの聖地、千葉の出身だ。
貴様ら神奈川の愚連隊、俺をなめるんじゃないぜ。
俺は中学時代、後に市川スペクターという暴走族になる奴らとちょいちょいカラオケに行ったことがあるんだぜ、それも塾の帰りに!!
と、その当時カラオケで歌っていたGLAYのグロリアスを頭の中で流して自分を奮い立たせた。
そして改めてその屈強な奴らを見ると、なんか違う。
睨んで来ているわけではない。
むしろ、好意の目で見ている。
?
なんだろう、学生プロレスの人たちかな?
プロレス好きの匂い、伝わったのかな(違
と、疑問に思うもしらす屋へテクテクと歩を進めた。
が、道中、屈強な漢達が次から次に出てくる。
ドラクエだとしたらもう俺は多分死んでるくらい、次から次にだ。
そして、間も無くしらす屋へと着くその直前、俺は見てしまった。
屈強な漢達の抱擁。
いや、抱擁というのは少しオブラートに包みすぎた。
屈強なる、愛撫だ。
屈強な漢が屈強な漢を、存外繊細な指使いで触れ、相手の屈強も存外繊細な声を漏らしている。
思い出した。
ハッキリと思い出した。
この腰越海岸、去年、ゲイパーティーしてた!!
この方々は、湘南の愚連隊なんかじゃない!!
スピードの向こう側なんか目指してない!!
本当に向こう側の人だ!!
さっきの屈強さんたちの眼差しは、睨んでいるわけではなかったんだ…
ぶ、物色していたんだ、俺を…!
まさに
腰を
越える
それが
腰越海岸
ロマンス!
ってちょっと語弊あるな何もなかったですノーロマンス!