4月公開から7月末の公開へとスライドし、ようやく観賞。
高橋渉監督とうえのきみこ脚本の組み合わせによりハードルは上がってましたが、軽々と越えました。
結論から言うと傑作で、4作連続で当たりという、かつての黄金時代(オトナ帝国~カスカベボーイズ)に並ぶ「最強時代」となりました。
本編は初のミステリー風との事ですが、他の方々も言ってる通りかなりちゃんとしたミステリーでめっちゃ楽しめました。
コナンは推理の看板を背負ってるので、ミステリーのクオリティを上げる為なのか、複雑さを増して煙に巻かれてる感じになり、見てても途中で考える事を放棄するという節が自分にはありました。
でも今回の劇しんは、頑張れば解けるかもという期待を匂わせながら、共に推理する面白さを確実に体験させてくれます。
しかも、誰が犯人かという点に加え、クライマックスを盛り上げるに当たっても、ゲストキャラの多さが最も功を奏したパターンではないでしょうか?
あと、謎解きが終わった後の展開がヤバい。
今までで最も周囲に危機が及ばない状況だけど、かすかべ防衛隊にとっては最大のピンチなわけで、それが何とも胸に刺さる。
奇しくもオリンピックの時期と重なったのも運命的な高揚を後押しします。
とにかく名作です。
この映画の宣伝も兼ねて、チョコレートプラネットのお二人が「しくじり先生」に出演し、クレヨンしんちゃんのアニメ制作におけるしくじりと挽回をプレゼンしてました。
お下品なアニメから大人も楽しめる娯楽作品に成長…みたいな形で「オトナ帝国」と「アッパレ戦国」が紹介されました。
またかよ…
いつまでオトナ帝国とアッパレ戦国の事を引き合いに出すんですか!!
二つともレジェンド的な大名作ですが、もうとっくにそれと引けを取らない大傑作が次々と生まれてるんです!
チョコプラは台本通りやってるだけなので問題ないですが、そういう紹介内容を作ったスタッフなのか、オーダーした誰かなのか、分かりませんがもう一歩踏み出して新しい劇しんももっとアピールして下さいよ。
さて、エンドロールの後に来年の予告がわずかに流れました。
テーマは忍者だと思われます。
記念すべき30作品目。
監督と脚本は誰か。
10作目→原恵一
15作目→ムトウユージ
20作目→増井壮一
25作目→橋本昌和
全部違いますが、近年の監督は…
橋本昌和→高橋渉→橋本昌和→高橋渉
→橋本昌和→高橋渉→橋本昌和→京極尚彦
→高橋渉
と来ているので、橋本監督が濃厚。
もしくは京極尚彦など、ここへ来てまた新たな人か?
もしくは過去作の誰かが復活なんて事も?
楽しみです。
それと、かつての黄金時代は4作連続で当たりと示しましたが、実はオトナ帝国の前に「嵐を呼ぶジャングル」もあり、こちらはシンプルですがアツい作品でした。
しかしクオリティは当時の平均的なイメージで、タマタマ大追跡からの系譜として区分けしてたので、黄金時代には入れませんでした。
だから厳密には5作連続で当たりが出た時期があったのです。
現在ももちろん最強時代ですが、次回の作品がジャングルを越えるものだったら、その時こそ真の最強時代が鉄壁を築いたと言って良いでしょう。