豚角煮か、牛角煮か、それが問題だ!――たまねぎ本舗さすらい屋 | KEN筆.txt

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鈴木健.txtブログ――プロレス、音楽、演劇、映画等の表現ジャンルについて伝えたいこと

BGM:YELLOW MAGIC ORCHESTRA『CASTALIA』

 

JR大久保駅の近くに「小さなカレー家」っていうお店があるんですよ。ここは「牛すじカレー専門店」を名乗っており、文字通り“その筋”の方々にとって聖地のような場所となっています(並盛り550円という安さでけっこう量がある)。

自転車でいける距離だからいつでもいけると油断し、今まで一度も足を運んでいなかったのですが、いよいよもってこれは食わなあかんなと思い立ち、この1ヵ月で2度向かったところ2回とも入れず。最初は定休日でもないのに「都合により休ませていただきます」で、2回目は昼時の列、自分の1人前までで「すいません、終わっちゃいまして…」ですよ。

これはあれか、縁がないっていうやつか? 3度目のタイミングが難しくなったなあ…と思いながら帰ろうとしたのですが、ふと降りてきました。ここからでも自転車ならそう遠くないところへ、いきたいと思っていた別のカレー屋があったっけ。そっちにするかと。

大久保から中野坂上方面へ向かう途中の交差点に、その店はあります。名前は「たまねぎ本舗さすらい屋」といいます。ここはプロレスラーのウナギ・サヤカ選手が4月に週プロモバイルのコラムで紹介していたのを読んで、近くだからいつかは…と思っていたのでした。そのきっかけが、別のカレー屋にいこうとしたところ入れなかったという大河ドラマ!(大袈裟)

なぜに惹かれたかと申しますと、ウナギ選手がここの角煮カレーをいたく評価しており「もうトロトロすぎてルーなんじゃないかと思うほどのトロトロ極めた角煮がでてきますw」と記されていたからです。Instagramの方で何度となく角煮メイニアであることをアピールしてきた私が、それを見て心を揺さぶられぬはずなどもなく。

ビルの2階に続く階段を登ると、今時あまりお目にかかれない引き戸ですよ。ガラリと開けて中へ入るや目の前がカウンターとなっており、そこで注文します。

 



で、たまげたのはすっかり角煮態勢になり、そこからは他のカレーや丼物(これも手を出したいもの揃いでしたが我慢)に浮気せず、一択になったつもりでいたところ、そこからさらなる選択肢が用意されていたことです。なんと角煮は豚と牛の2種類あったのだ。

一般的には豚ですが、そうなるとこのお店ならではと言ったら牛の方になるでしょう。牛の角煮…牛の角煮…時間にするとほんの数秒ですが、頭の中で反すうしても(牛だけに)過去にそのようなものを食した記憶は浮かんできません。

だったらそっちかと一瞬、傾きかけましたが…おそらくウナギ選手はノーマルな豚角煮の方をワッショイしていたのだと思われます。ならば、やはり最初はスタンダードでいくべきとの結論に達し、豚角煮カレーで決めました。

 



そしてカレーの上へ巨大な角煮が乗せられた状態で目の前へ…そこからセルフでテーブルまで運ぶ方式です。うん、確かにトロトロでありながら、ちゃんと肉を食っているなという固形感も味わえます。そのあたりが絶妙でした。

玉ねぎは煮込みまくってルゥに溶け込んでいるのでしょう、その姿は目撃されません。でも、玉ねぎの甘さがいい感じで角煮に絡みます。玉ねぎカレーソースで食す豚肉の固まりという趣き。

このカレーにアイスチャイも合いました。気がつけば、牛すじカレーにありつけなかった挫折感は忘却の彼方へ。ここはウナギ選手にお礼を言うべきところですね。ありがとうございました。

そして、次回は牛角煮を食さなければという使命も生まれました。あれ? そんなことを言っていたらまた牛すじカレーが遠のいてしまうのではないか。

新宿駅からだとけっこう歩きます。近いのは丸の内線西新宿駅か中野坂上駅の方です。