アフリカのフェアトレード雑貨屋「キチェコ」店主の、ほし☆ともこです。
27年間、毎年届いていたクリスマスカード。
それが今年は届きませんでした。
代わりに、受け取ったのは悲しい知らせ。
アメリカに住むホストマザーの訃報でした。
高校1年生の夏から約1年、とてもお世話になった特別な女性でした。
アメリカの母という意味を込めて、名前ではなく「Mom」と呼んでいました。
辛いことや悲しいことを受け止め、ありったけの愛情で包み込んでくれました。
買い物をしたり、映画を見たり、旅行したり、親戚とパーティーをしたり…楽しいこともたくさんしました。
にっこり笑って、ギュッと抱きしめてくれた温もりが今も忘れられません。
彼女のおかげで、Hug(ハグ)が大好きになりました。
だから今は、子供たちをたくさんHugしています。
帰国する時にこう言われました。
「私は飛行機が大嫌いだから、Tomokoが会いに来なくてはダメよ。」
でも、そうできたのは一度だけ。
大学を卒業して会いに行ったきりでした。
働いて、結婚して、子育てをして…気がつけば20年が経ち、数年前にはホストファーザーが他界しました。
その時「家族を連れてすぐに会いに行かないと!」と強く思ったのに。
結局、ホストマザーまで失ってしまいました。
生前はとても元気でハツラツとしていたので、こんなに早く逝ってしまうなんて夢にも思っていませんでした。
「Momは大丈夫。もうちょっと準備ができてから会いに行こう。」
実際に、手紙にも書いてました…「家族を連れて会いに行くよ。待っててね。」と。
再会した時のことを想像して、ワクワクして、何を話そうとか、Momの第一声は何だろう、とか、子供たちや夫や両親を見てなんて言うだろうとか…。
でも、それを確かめることはもうできないんだと思った瞬間、とてもさみしくて、心の底から後悔して、ポロポロと涙が止まりませんでした。
こんなことなら、もっと電話をすればよかった。
手紙も書いておけばよかった。
何より、何度も会いに行けばよかった…。
アメリカなんて、すぐに行けるのに。
私の中の記憶は20年前に止まったまま。
死とはそういうことなんだな…。
新しい思い出がつくれなくなるということ。
こんなに寂しいことはないよ。
色んな思い出話をしながら、家族みんなで新しい思い出をつくりたかったな…。
もし、あなたに会いたい人がいるなら、迷わず会いに行ってください。
そして、新しい思い出を重ねてください。
私も近い将来、必ず家族を連れてアメリカの両親を訪ねます。
お墓を抱きしめてきます。
Mom、たくさんの愛をありがとう。
そこからずっと見守っていてね。