ごあいさつ《屋久梅知吉》 | キレイゴト。でもキレイは綺麗!

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貴方の人生を1mm変える、何かを作りたい。

都内で、演劇を中心に活動している表現団体「キレイゴト。」のブログです。

  



皆さま、キレイゴト。の屋久梅知吉です。

これまでキレイゴト。の活動を見守ってくださいまして本当にありがとうございました。


今までキレイゴト。の役者としていろいろな舞台に携わり、いろいろな命を受け、死んでいくのを体験しました。
活動休止が決まってから自分の中の葛藤していたこともあるのですが
最終的にまとまった答えも出たので、自分自身の話をしようと思います。



自分が舞台に立つ理由はただ一つ、生きている意味が欲しかったからです。
高校の中盤で演劇部に入り卒業し、その後は音楽の専門学校に入りました。
しかし、課題などについていけずに退学することになり、やはり自分は心底ダメな人間だと
生きる意味を感じないようになり、演劇をしていた頃がとても楽しかったということを思い出しました。
そんな時に声をかけてくれたのが同じ演劇部だった日向あこさんでした。

久々に舞台に立って見ると、その上では自分は生きているということが実感でき
とても嬉しかったことを覚えています。
それから何度も苦しみながら舞台に立ち「生きている、俺は生きているぞ。」
と自分の生きている実感が嬉しく、日頃の醜悪な自分とあまり向き合わなくなっていました。

そうして過ごしていたある日のこと、自分の生き方をふと変えるきっかけがあって
今まで何事も100%でやらなければ気がすまなかったのを60%でも良いと思えるようになり
40%の心の余裕が自分自身を考える余裕になりました。
その心構えが出来た途端今までうまく出来なかったことが驚くほど上手くいくようになり
大嫌いだったアルバイトも全く苦ではなくなりました。

今まで何も出来ず無能な人間だと思っていたのですが
初めて実生活の根源であるアルバイトでの評価が自分への自信へとつながっていました。
遅すぎるとは思いますがようやく自分に自信が出て、実生活にも生きる意味を感じるようになり
自分自身を考える時間が必要になっていました。

演劇の面ではセリフ覚えが悪いのは相変わらずで、ここは量でどうにかすれば良いと思っていたので
稽古でセリフを合わせ、合間には書き取りをして、家に帰っても出来る限り書き取りをして
早く頭に入れようと努力をしていました、こればっかりは40%の努力でどうにかなる部分ではなかったのです。

毎日役のことを考え自分自身の事を考えられない生活
稽古でも、日常でも、舞台上でも
毎公演新しい命をもらい、それについて考え、終われば死に、また新しい命について考える

舞台の上でなければ死んでいると思いっていたのが
舞台に立ち続ける以上永遠に他人を生きなければならないと思うようになっていました。

自分が本当に演劇人で、この考えで自分を楽しむことが出来たなら更に輝けると思うのですが
それほどの根性があるわけでもなく趣味にするには精神の負担が多すぎるし
自分の楽しみのためにほかの人の足を引っ張りたくはない。
自分自身に生きる意味を感じてしまった以上、演劇を続ける意味もない。
これが私の出した答えです。


長々と書きましたが
屋久梅 知吉はキレイゴト。の解散と共に役者を辞め、この名前も捨てます。
皆様、いろいろとご迷惑をお掛けしました。
応援してくれたり終演後声をかけて下さったことも大変嬉しかったです。


これからは本名の呉林樹一として生きていきます
こっちのほうが姓名判断も良いので良い人生が待っていればなと薄い期待をしています。


それでは、最後まで読んでいただきありがとうございます
本当に有難うございました、みなさまどうかお元気で!



屋久梅 知吉