花を愛する一人の女性が、
自分の庭先の垣根の下に珍しい品種のつるを植えました。
しばらくして、つるは勢い良く育ち大きくなったものの、
一向に花が咲きません。
来る日も来る日も肥料をやり、水をやり、
うまく花を咲かせようとあらゆる手だてを尽くしました。
ある朝、そのつるの前に、がっかりして立っていると、
隣の家の病気で寝たきりの隣人が話し掛けてきました。
「あなたの植えて下さったこのつるを
私がどれだけ楽しませてもらっているかは、
想像もつかないほどでしょうね。」
それを植えた女性が垣の向こう側を見ると、
そこには沢山の花が咲いていたのです。
つるは垣の間を抜けて、
向こう側でその華やかな花を開かせていたのです。
実はこの話、私のお気に入りなんです。
私はどちらかというと、
何でも、すごく一生懸命やるタイプなんですが、
その全てがうまくいくわけではありません。
思ったほどに成果が出なかったり、
あの努力はすべて無駄だったのかな
なんて思えるようなことも経験しました。
でも、すべての物事が
自分から見えるわけではないんですよね。
自分にはわからなくても、
誰かの役に立っている時もある。
たとえ、誰の目に見えなくても、
神様は全て知っている。
だから・・・
「わたしたちは、
善を行うことに、うみ疲れてはならない。
たゆまないでいると、
時が来れば、刈り取るようになる。」
<聖書:ガラテヤ書 4章9節>