鰯本さんと大阪のおばちゃん vol.2 | 石本幸四郎 OfficialBlog「そのまんまでうまくいく〜5%のキセキ〜」

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職業=石本幸四郎。視野5%の世界を生きながら直感と笑いを大切にし、言葉や漫画、過酷なマラソンへの挑戦など、ワクワクすることで世界観を表現するアーティスト。人生こそアートだ。

【鰯本さんと大阪のおばちゃん vol.2】


 

『うちはただの大阪のおばちゃんや。あんたを助けにきたで』


「た、助けに!?何かありましたか!?」


『いやいや、頭がイワシになっとるがな。十分何かあるがな』


 

 


「・・ハッ!おばちゃんが強烈すぎて忘れてました!」


 

『うちの強烈な美しさが記憶まで飛ばしてもうたか・・うちも罪やなぁ』


 

 

「いや、そうじゃなくて・・・」


おばちゃんはそんな声を無視するかのように台所へ行き、お茶を入れてきた。


まるで自分の家かのように。


 

『まあとりあえずそこに座り。安いお茶やけど飲みながらしゃべろか』


「・・・は、はぁ・・・っていうかそれ、うちのお茶・・」


 

『あんた、何で神様にイワシにされたかわかるか?』


 

「い、いや、全然わかんないです・・・」


 

『自分の本当の声を無視して生きてきたからや』


「えっ!?自分の本当の声を無視!?」


『そや、あんたは自分を生きてるつもりかもしらんけどな、本当の声をずっと無視しとんねん』


 

「・・・言っている意味がわからないです」


『今はわからんでええ。だんだんわかってくるさかい大丈夫や。おばちゃんに任せとき』 


 

 

ボクは何がなんだかわからなかった。


なんでこんなことになってしまったのだろう。


でも今は、ボクを助けてくれると言っているこのおばちゃんを頼るしかない。


 

『まあそう落ち込まんと。魚が死んだような目ぇしてるで』


 

 

イワシになってしまったボクには、リアルすぎて笑えない会話だ。


 

『生きててなかなかイワシにされることなんてないんやから、楽しまな損やで』


「そりゃなかなかないですけど、楽しめませんよ・・・」


 

『そや!あんたにとっておきのギャグ思いついたで!これやって元気出し!』


おばちゃんはそう言うとちょっと離れたところから走ってきて


 

 

『うれし!たのし!わしイワシ!!』


と、どや顔でやってみせた。


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『がはははははー!ええやろ?な?おもろいやろ?ほら、あんたもはよやり!』


 

 

 

 

・・・ボク、やっぱり不安です。


 

 

vol.3につづく

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