外房線 土気駅と大網駅間の残る旧線の痕跡 前編 | トリブログ

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とにもかくにも道が好き。
廃道と隧道、地形図と運転を愛する石井あつこが廃道のことを綴るブログです。
たまに温泉や着物、日常の話もするかも。

 

「なんだこれは・・・」

 

山武地方誌に目を引く写真が載っていた。

 

ガッチガチに固められた長い掘割、そしてその真ん中に土被りがほとんどない隧道がある。どういうことなんだ。

道路でも鉄路でも異様としか思えないその大掘割と隧道は、かつて外房線の土気駅から大網駅の間にあったもので”土気トンネル”といい、いまは現在は埋め立てられているという。

こんな不思議な景色が存在していたとは。痕跡でもなんでもいいから見たいと思い、ある日の休日、夜明けとともに土気に向かった。

 

土気駅は外房線の中では1番標高の高い駅だという。

北側は狭い大網街道沿いに駅前旅館や個人経営の床屋やレストランがあり、なんとなくレトロで懐かしい雰囲気を醸し出している。

南側は昭和55年から土地区画整理事業がはじまり、チバリーヒルズで有名なあすみが丘のニュータウンが広がっている。旧線跡も宅地開発の波に飲み込まれつつあるようだ。

 

地形図を3枚見てみよう。

五万分の一 東金 昭和2年鉄補

 

五万分の一 東金 昭和52年修正

 

最新(電子国土WEBより)上の2枚と縮尺が違うので注意

1枚目と2枚目で土気駅と大網駅間の線形が変わっていることがわかる。

(大網駅の場所とかその他いろいろ変わっているがここでは割愛)

 

 

土気駅から大網方向に進む。

新土気トンネル(古い土気トンネルと区別するために新土気トンネルとこのブログでは書きますが、新しいトンネルの名称も土気トンネル)の坑口上にある道路から見下ろすと、現在の線路敷の南側(↓写真の左下の雑草で覆われた部分)に余白がある。ここから旧線は分かれていたようだ。

昭和47年に新土気トンネルが開通し、大掘割と土気トンネルは旧線となり廃された。

 

地形図2枚目は昭和52年のもので、こちらを見ると大掘割だけがまだ描かれている。

3枚目は現在のもの。大堀割はなくなり(埋められ)、そのかわり建物記号が大掘割の上に描かれている。

実際に、この↑写真の場所で旧線方向を見ると、真新しい戸建てが一列に並んで建っていた。大堀割は地中に完全に消えてしまったようだ。

都合がいいことに戸建て(旧線跡)に沿って道があるので、さらに東に進む。

 

 

続く

 

 

 

 

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