【HSC親子支援】において超重要な視点【耐性領域を広げる】をお母さんにお伝えする | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

・国家資格キャリアコンサルタント

・Gallup認定ストレングスコーチ

・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー

・自我状態セラピー(パーツ心理学)セラピスト 

皆川公美子です。これまでにのべ7,000名ほどの方のご相談を伺ってきました。

 

 

ある支援者さんからの相談を受け、

内容を少し変更してお伝えします。

ポリヴェーガル理論を応用した概念を使っていくことを示唆しています。

 

 

 子どもの恐怖と母親の悩み

 

相談内容は、

あるおこさまが学校のクラス前にある彫刻に怖がっており、そのため学校へ行けなくなってしまったというものです。
普通ならもう少し様子を見てみたら
きっと慣れるでしょう、という対応になるところかと思いますが、

HSCちゃんは、こわさがきちんと寛解しないと、普通にしていて「慣れる」ことは

少ないです。
または慣れていないけれども、大人の顔色をみて
大丈夫だよ と自分の本心にフタをしながら生きていく子も多いです。

 

 

この状況に、お母さまも非常に悩んでおり、子どもは尋常ではないほどの恐怖を感じています。

子どもは10歳以下の子です。

 

 

 

 

 支援者としてのアプローチ

 

一般的な解決策として「彫刻なんだよ、動かないから怖くないよ大丈夫だよ」と安心させようとすることが多いと思うのですが、

HSCの子はその言い方だと

親を2度と心配させまいと

「うん、もう怖くない」などと言います。

本当はとても怖いのに、です。

 

今回は支援者としての視点でアプローチを提案します。

具体的には、子どもの「耐性領域=大丈夫域」を広げる支援を母親に伝えることです。

 

わたしたちは自律神経の交感神経と副交感神経が波になって、日常を暮らしていけます。

 

 

子どもさんは今現在、言ってみれば交感神経状態が振り切れてるような状態ですよね。

 

 

 

動けなくなったりしてるわけじゃなくて

泣いたりとか叫んだりとか、行けないよ!ってだだをこねている。

激してる状態=交感神経状態から逃れられないストレス状態です。

 

この交感神経状態が優位になっているところから

 今すぐ安心しなさいって大丈夫だよって言ったって、

全然安心できない状態にお子さん陥ってるわけですよね。

 

言葉で大丈夫だから、って言っても

危機反応を起こしているのは身体ですので
説明してアタマで納得させる、みたいのは
子どもには効かないことが多いですよね?
 

 

 

 短期と長期の対応策

 

まず、母親には子どもが自律神経のバランスを取り戻していくことを説明し、支援します。

これは長期的な対応になりますよね。

もちろん何かを治すようなことではありませんので

子どもの神経の発達を促すというジャンルです。

 

 

まずお母さん自身が安心できる環境を作ることが含まれます。

「子どもさんがこんなに苦しんでいるんですから

お母さんだってめちゃくちゃ苦しいよね」ということを伝え、

お母さんの反応が間違っていないことを伝えましょう。

 

 

そして子どもが感じている恐怖を具体的に理解し、それに対応する方法をお母さんと一緒に考えるよ、という支援者側の態度が必要です。

 

_______________

それとともに

人間は、社会でいろいろな人と接して暮らしていくことになりますので

恐怖を感じることでも徐々に乗り越えていく必要があります。

 

お子さんが恐怖を感じる彫刻を前にして、すぐに彫刻に対処するのではなく、

それがあっても大丈夫な状態にまでなることを目標に

対話をしていくことを習慣にするのです。

今すぐ100点を求めない。

完璧でなくてもいいのです。

 

 

お母さんの耐性領域が広くて、どんとしていられると子どものリカバーははやいです。

(協働調整といいます。また今度書きます)

 

 

子どもはこれからの人生、いろいろな圧倒や刺激に出会っていくので

そのたびに、刺激のもととなる何か(モノや時には上司とかw)を

取り除く、という対処法しか持っていないと
人生はとても大変なものになり
まわりからは「依存的な人」と思われてしまうかもしれません。

 

 

短期的には、学校に一時てきに彫刻の場所を移動してもらうとか
そのへんのことは
ちゃんと訴えれば「合理的配慮」をしてくれるかもしれません。
または移動しなくても布で隠すとか。
 
子どもの圧倒された態度や行動を「今すぐに」なくすことを考えるより
数日はお休みして子どもの気持ちの平静をとりもどすことも大事です。

 

お母さんが丁寧に子どもさんと話をしてみることをおすすめしたいんですけど

この話の仕方っていうところをお伝えしたいです。

 

 

 
具体的には体感を扱うことが大事

 

 

体の反応として何が起こってるっていうことを、

お子さんをの手を握ったりとか、

肩に手を置いたりとか、

子どもが安心できる子供さんと対話するっていうことなんです。

 

子どもにいくら理論的に説明しても

あまり効き目がない、というのは

親ならだれでもわかっていることではないでしょうか?

 

子どもの脳がまだそこまで発達していないということもそうだし、

客観視点では

こどもの主観的な感じ方に変化を起こすことができません。

 

 

「そっかあ、彫刻めっちゃ怖いよね。

今、ちょっとだけ思い出してちょっとだけお母さんに

その怖さみたいのが身体どこにあるか教えてくれない?」

内観=体のどこにザワザワしたものがあるかをちょっと聞くんですね。

 

「ここ」と 胸のあたりを触る子もいるし、

お腹の方触る子もいるし、

背中がぞわっとするとか言う子もいるし、

頭が痛いって言うかもしれない。

それそのお子さんによって様々ですね。

 

そこに一緒に手をおいたりして

内観を重ねて
体感が

「少し安心した」「お母さんといたらラク」とか
身体の感覚にアプローチできたら

「すごい上手だね」って褒めてあげるといいです。

 

 

この身体感覚が扱えるようになっていけばいいわけなんです。

要するに何か体に反応が起こるっていうことを子どもさんが超えていくのを

お母さんと一緒に越えていけるとわかればいいだけなんです。

 

 

人間の不安は

アタマで理解している理論みたいなものではなくて

大体は身体反応です。

ざわざわ、どきどき。そういうのです。

 

これが発達期にやりたい自律神経の英才教育♡

身体にアプローチできるようになると

自分軸が強化されますし、

人に影響を受けにくくなり、

急にバタっと倒れることが生涯にわたり、なくなります。

 

もしも子どもがいやだ、

それ感じるのも嫌だって言ったら

また今度にするといいと思うんですね。

無理をしない。

 

 

「嫌なこともお母さんに言ってね」って伝えつつ

何でも言えるっていう状況(親が喜ぶような状況でなくてもオーケーだということ)を

まず作っていただくように伝えます。

それが安心、というものの中身だからです。

 

 

そして子どもさんがもし胸が、ここがキュッとなるんだよって言ったら、

そっかそっかキュッとなったね、
っていいながら

胸に手をおいて温かくしていたらどうなるか

ちょっとやってみよう、ゆっくりね。

みたいのを試していただく。

 

 

 

 

 子どもに怖いイメージから離れていいことも教える

 

 

「彫刻さんは

すぐに頭のなかに戻ってこないように

ちょっと向こう行ってもらおう」って言って、

実際に身体感覚を感じてもらうのもいいです。

 

 

机の上で、お盆(=子どもさんの頭のなかと言っておく)の上から

一緒にこの彫刻さんの代替物を押し出す、または落とすワークも

遊びとしてやってみるのもいいかもしれません。

 

 

 

何でもいいんですけど、

ちょっと彫刻を連想できるようなおもちゃでも載せて

2人で手でお盆から落とす、遠くへやるところまで一緒にやってもいいですね。

 

子どもには

自分が嫌なものから離れてもいいんだ 

離れられる ということを教えます。

 

 

 

 

胸のあたりに手をおいてここが痛いんだって言ったら、

お母さんも一緒に上から手を置いてるよって、

温かさ感じてみようってワークします。

 

 

 

背中が、なんかムズムズしそうだったり苦しそうだったら、背中に温かい手を置く、
または胸と柔らかく挟んであげてもいいですね。 

 

 

ハグほどきついものじゃなくて、

暖かさを体に送ってあげるみたいなそういう感じで

安心することを体験させます。

 

大事だからもう一度。

 

安心することを体験させます

 

こうだから怖かったのよって説明することじゃありません。

体にその恐怖反応っていうのは記憶されてますんで、

前頭葉に届く言葉だけ与えてもあまり意味がありません。

 

体を一緒に扱って、安心して心地よくなるっていうことを

ともに体験するということです。

 

 

 これをお子さんとお母さんに一緒にやってもらいたいんです。

こうやれば大丈夫かだから、あなたがほらやってみなでは駄目です。

 

お母さんも一緒にその痛みを自分も感じてホールドして、

子どもさんと一緒に安心する体験を1回やる。
これを日頃積み重ねていると
子どもさんはだんだんにそれを乗り越えられるようになっていきます。

 

「お母さんとやって大丈夫だったから、大丈夫」

これが安心の基本です。

 

 

 

 最終的な目標

 

子どもが彫刻を今すぐ怖がらない状態になることではなく、人生のなかで

そこへ対処してく力をつけていくことです。

 

何か問題に直面したときに直接的な原因を取り除くのではなく、

その問題を乗り越える力を身につけることです。

これにより、子供は人生で直面するさまざまな問題に対処できるようになります。

 

お母さんの元にいるあいだに

こわがっていいんです。

問題はお母さんがどのようにその問題を扱えるか、のところです。
もちろん完璧な親などいませんし、

それをめざすことも必要ない。

「今のあなたがとても一生懸命やっていることをわたしはよくわかっている」
ことを心をこめて表明し、
お母さんだってひとりじゃないことを

丁寧にお伝えし続けましょう。

 

 

 

****************

 

 

 

◆皆川のセッションは4種類です。まずは皆川と話してみたい、という方へ。

 HSPさんのなんでも相談室 と 強みを活かして成果を出す相談室、そしてTRE(ボディワーク)です。 

 必要だなと思われたら、防衛反応解除のワークなども入れています。


>>>セッションご感想はこちら

  

 

 

◆HSPご本人向け。おしゃべり裏チャンネル の stand. fmやってます。

ながら聞きができるので、車での往復やご飯作りのときに
お風呂のあとのリラックスタイムなどに聞いてくださっている方が多いです。
 

 

 

 

本の使い方説明動画(約3分)


 

◆集英社(オンライン)さんに取材していただきました。この記事めっちゃくちゃわかりやすいです!
【自律神経とHSPの関係をとてもわかりやすくまとめてくださいました】
 

 

【アーロン博士監修 HSP3作品 おうち映画どうぞ】

Sensitive, The Untold Story」が、
Amazonで販売されているドキュメンタリー映画のベスト30に選ばれました!!

 

 



 

◆HSPが持続可能なサステナワークを手に入れる【そういう個と。】プログラム

こちらは自分の身体反応を扱い、ラクな働く人生へシフトしたい方向け。
 



いろいろやったけど、心地よく前進!まで行けない。とか

転職や発信にどうしても怖さがでる、という方、
明るく心地よく進んでいきたい方、


10-12期→開催中(次回は2024年秋以降開催予定)
先行案内が必要なかたはこちらからご登録ください
 


◆そういう個と。公式ライン
 

登録いただいた方へ「HSPさんの3大強み簡易診断」プレゼント中ベル

友だち追加