ビーチコーミングの記事も溜め込んでいますが、その間に夜の磯遊びにも度々行っているのでここでまとめて観察記録に残しておこうと思います。
ここ数年は昼よりも夜に磯に行くことの方が多くなりました。
夜の方が色々な生き物に出会えるのが一番の理由ですが、人が少ない(同業の方はちらほらいます)のでのんびり観察できるのも良いんですよね。
長靴を履いてヘッドライトをつけていざ夜の磯へ。
三浦半島でも割と良く見かけるようになってきたツマジロナガウニ。
いつもは岩の窪みにはまっていることが多く、開けたところにいるのは少し珍しいです。
謎の塊。マンジュウボヤの仲間でしょうか?
つついてみたら意外にも結構固めでした。
オミナエシダカラの生体。小さな目がかわいらしい。
岩の隙間にシボリダカラの生体が!
生きているシボリダカラを見つけるのは初めてです。
もっと深いところにいるのかと思っていましたが、この日は潮間帯の上の方で出会うことができました。
少し深いところにヒョウモンダコが泳いでいました。
夜の磯に来る度に見かけるので、かなりの数が生息していそう。
こんなにいるとなると、裸足で磯に入るのはためらわれます…。
色々な生き物に出会えて楽しかったので、また別の日に同じ場所に磯遊びに来ました。
外套膜全開のオミナエシダカラ。
海藻が生えているところにいたら気づかなさそうです。
紫色で綺麗な1cmくらいのエビ。
ムラサキウニと共生するムラサキヤドリエビという名前のようです。
近くにはウニがいなかったのですが、はぐれエビ?
トゲチョウチョウウオの幼魚にも出会えました。夜なので小さな網で簡単に捕まえられます。
前回のシボリダカラに続き、今度はコモンダカラの生体を発見!
シボリダカラは外套膜の観察を忘れていたので、今回は観察ケースに入れてみましたがなかなか見せてくれず…。
バケツに入れてしばらくしたら半分だけ見せてくれました。ふっさふさです。
タイドプールを覗いたら何か大きなものが張り付いていました。
これは!!!
なんと、ホシダカラの亜成貝!!
手で持つとずっしり重さを感じる10cm超えの大きさです!
側面に一度割れたような跡がありました。三浦半島でもここまで大きくなれるんですね。
まだまだ口はできておらず、殻も薄い感じですが夜磯で出会った生き物の中で一番の驚きでした!
その後中身は空っぽでしたがホシダカラの幼貝も見つけました。
最近はちらほら三浦半島での発見報告も上がっているようなので、少しずつ定着しつつあるのかもしれません。
その他の夜磯で見つけた生き物たちも雑多にご紹介。
こちらはベッコウイモ。
打ち上げ貝はたまに見るものの、生体は初めて見つけました。
この日は他にも近くに2~3匹生きているものがいたのですが、何か出てくるタイミングがあるんでしょうか。
このウミウシはマダラウミウシでしょうか?
こちらはベッコウヒカリウミウシ。赤い海藻のところにいてしっかり擬態していました。
ミヤコウミウシもいました。
ウミウシは写真を撮るのが難しいのですが、これは珍しくうまく撮れたかも!
石をめくってみたらのっぺりしたものがくっついていました。
観察ケースに入れてみたら魚のフォルムに。
ミサキウバウオでしょうか。
ウバウオはお腹の所に吸盤があるので石にも張り付けるんですね。
卵を産んでいるイソバショウ。
何となく貝類は海中で卵を産むのかと思っていましたが、干潮時に産む種類もいるんですね。
小さめサイズのシラヒゲウニ。南方系のイメージでしたがすっかり定着した感があります。
ほとんど水がないタイドプールに20cmくらいのタコが!
マダコかミズダコか見分けがつかないですが、ヒョウモンダコと違って迫力があります。
この後も何度か磯遊びに行っていますが、長くなってきたので今回はここまでにしておきます。
夜磯で拾った貝たち。
ナツメモドキの亜成貝、キイロダカラ
チャイロキヌタ、カミスジダカラ
FDのタカラガイが拾えるのが冬の夜磯の楽しみの一つです!
ホシダカラの幼貝。
ホシダカラは関東の冬の寒さには耐えられず幼貝でお亡くなりになるものだと思っていましたが、亜成貝の生体を見つけてしまったので今後の期待が膨らみます…!