ティーパンチ&パンチとは《スタンドボウルレシピ3》 | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

スタンドボウルレシピ第3弾は、季節問わずおもてなしのウェルカムドリンクにぴったりなティーパンチ。
“パンチ”とは、パーティーなど大勢が集まる時にパンチボウルに大量に作り、レードルなどでグラスに注ぎ分けて飲むドリンクです。

その中の一種であるティーパンチとは、紅茶にワインなどのアルコールや炭酸水・フルーツ・シロップなどを加えたアレンジティーで、もとはマハラジャの暑気払いや、客をもてなすための飲み物だったのだとか。
(ちなみにフルーツポンチは、アルコールを使わずに楽しめるよう生まれたパンチのアレンジ)
また英語のパンチとはヒンドゥ-語やサンスクリット語に訳すると「5」をあらわし、5種類のものを混ぜ合わせることから名づけられていて、ティーパンチにはフルーツを5種類ほど入れますし、パンチ自体は「水・砂糖・酒・果汁・香辛料」の5種類でつくったのが始まりとされています。

今回は気に入っているスタンドボウルに合わせたレシピですが、簡単に1杯分ずつ作るなら、すべての材料を単純に15で割ってもできますし、甘さや炭酸の配合率は目分量で好きなように作ってOK。
毎回均一に作りたい場合や、材料についてよくわからない、またはこだわりたい方のためには、それぞれの材料についての説明も載せてみましたのでご参考までに。
またたくさんの人数分作る場合、ガムシロップは必要な分買わなくても作れますので、最後のガムシロップの作り方についてもどうぞ。

ワインについては、ほんの少しなのでお酒に強くない人でも飲みやすい割合ですが、子供もいる時や大人でも運転する人がいる時、お酒に弱い人のためにはワインを加えず、ノンアルコールカクテル風として振舞うのも洒落ていると思います。
これなら子供から大人まで、今の時期なら集まりでなくても、暑気払いにおすすめです^^


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~作り方~

22×h12.5cmのスタンドボウル1台分(約15杯分)

 紅茶 1.5L
  紅茶葉 20g(ティーバッグ10個分)
  熱湯 1L
  氷 600g(たっぷり)~
 ワイン(色は好み・おすすめは甘め) 100cc
 炭酸水 300cc
 フルーツ 5種類前後(特にレモンはぜひ) 表面全体に浮かぶ量~
 ガムシロップ 250~300g
  (市販のシロップを使う場合は少な目から調整し、グラニュー糖の場合は130~150g程度使用。)


①お湯を沸かし、その間に1L以上の容量の耐熱ポットに茶葉を入れ、フルーツをカットする
 →酸化しやすいものがあれば切ったそばからレモンまたはシロップやワイン少量に漬けておくと良い
 →それぞれのフルーツのきり方については下の「フルーツについて」もどうぞ

②紅茶葉の上に勢いよく熱湯を注ぎ、やや濃い目に蒸らしたら、たっぷりの氷で一気に急冷して約1.5L分のアイスティーを作る
 →シロップではなくグラニュー糖を使いたい場合は、紅茶を冷やす前によく溶かす

③よく冷えたらザルなどで氷を漉しながらアイスティーをパンチボウルに入れ、シロップと炭酸水を加えて軽くかき混ぜて味を見たら、フルーツをバランスよく浮かべる
 →フルーツの配置は箸が便利


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~フルーツの種類・量・切り方~
 果物は5種類ほどあれば華やかですが、その中でも私は柑橘類を1種類以上、特にレモンは必ず入れています(レモンがない場合、この記事の一番最後もどうぞ)。
 ティーパンチはもともとライム果汁が使われていましたし、シトラス系が入ることで甘みが引き締まり、爽やかな風味が加わります。
 他は頭の中で○○ティーとイメージして違和感がない、果肉が崩れにくい果物を使用すると大体間違いありません。
 また、スーパーなどにあるいくつかの果物を取り合わせたカットフルーツや缶詰使っても無駄がなく手軽です。
 下は果物やカットの一例ですが、容器の大きさやカップに合わせて、お好みで。

 そしてフルーツが主役ではなくあくまでも飲み物なので、容器に合わせて表面全体に浮かぶ量がフルーツの適量です。
 ちなみに写真は、沈みやすいキウイやぶどうは浮かびやすいりんごやレモンの上に配置して撮りました。


カット例)
 レモン・オレンジ・ライム…薄く輪切りにし、そのまま、または2~4等分。皮の有無は好みで
 グレープフルーツ・他の柑橘類…皮を一周ぐるりと向き、ナイフで一片ずつ実をはずす
 ぶどう…房から外し、2等分
 りんご…6~8等分のいちょう切り
 パイナップル…1~2口分にカット
 キウイ…スライスし、2等分
 ブルーベリー…そのまま
 いちご…2~4等分にカット、またはスライス
 もも…1~2口分にカット
 マンゴー…くし切り


~紅茶の種類・淹れ方のポイント~
 紅茶はゆっくり冷ますとタンニン成分が結合して濁ってしまうため、アイスティーは一気に急冷させることで透明感を出すのがポイントです。
 そのためにも氷はたっぷり用意しておきましょう。
 また、茶葉はお好みですが選ぶならタンニンが少なくアイスティーむきとされているもの…例えばキャンディやディンブラ(スリランカ)、ジャワ(インドネシア)などがおすすめです。
 ちょっと変わったところで、アールグレイや、使用する果物にあわせたフルーツフレーバーティーで作っても面白い風味になります。

 そしてタンニンを出さずに、簡単にアイスティーが作れる方法として、“水出し”もあります。
 渋み成分であるタンニンは80度以上の熱湯で抽出されるため、水で時間をかけて抽出することでタンニンが出ずに水色はクリアなまま。
 そして渋み成分であるタンニンが出ないため、アイスティー向きの茶葉でなくともまろやかな味わいになり、氷も仕上げに加える程度あれば良いのでたくさんの量が必要ありません。
 茶葉の量はお好みですが目安として1Lの水につき12~15gの茶葉を漬け込み、冷蔵庫に一晩~1日置いてお好みの濃度になったら茶葉を取り出します(専用の器具も市販されています)。


~ワイン・炭酸水について~
 ワインは甘めのものが合いますがそこはシロップでも調整できるので、赤・白・ロゼ、フルーツやお好みに合わせてお好きな種類をどうぞ。
 炭酸水は基本的に無糖のものを使いますが、こちらも砂糖やシロップの量を調整すれば甘みがついたお好みの炭酸飲料でも色々な組み合わせを楽しめます。
 紅茶に対しての割合はどちらも少量ですが、ワインでほんのり風味がつき、炭酸でほんのりピリッとした舌触りが加わる欠かせない材料です。
 ただ運転する人・子供・アルコールに弱い人には、炭酸やフルーツで華やかさは出ていますしワインを入れずに作ります。
 変わりにフルーツジュースを加えたり、炭酸水を多目に加えても。


~シロップの作り方・グラニュー糖を使う場合のポイント・適した甘さ~
 ティーパンチのレシピを検索すると、シロップや砂糖の分量は色々。
 使用する果物やワインによって違いますし、炭酸水もサイダーなど甘みがついたものを使うこともあるからです。
 個人的には、甘みは簡単につけられるシロップを使い、上のレシピだとまずは250gほど入れてみて、あとは味を見ながら加えて整えていくのがおすすめ。
 グラニュー糖を使いたい場合は、その分量も表示していますが、冷たいと溶け切れず底に沈んでしまいがちなので、紅茶を冷やす前によく溶かしてください。

 そしてガムシロップはポーションタイプをよく見かけますが、それをひとつずつ開けながら加えるのは大変ですし、ガムシロップの作り方はとても簡単なので、シロップを作る場合ははこちらのレシピも参考にどうぞ(ティーパンチにおいては、手作りする場合は糖度50~60%で)。

 ティーパンチは紅茶のアレンジではありますが、どれくらいの甘さにするのかに関して言えば、紅茶と言うよりもジュースのような感覚で仕上げるのがポイントです。
 そこにレモンが加わることで甘ったらしくなくなり、爽やかな風味になるので、レモンはぜひ入れて欲しい果物です。
 なければ、生を浮かべなくても瓶でも良いので1杯分につき2~3mlのレモン汁を加えるだけでも、全然違う風味になるので一度レモンを加える前後を飲み比べてみても面白いと思います。

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