空海を知る14 超常体験2つ~明星と虚空に浮かぶ
その1 明星口に入る
四国の室戸崎は、古名を「ほつみさき=火の御埼」と言います。
ここは、空海以前から、山岳行者の辺路(へんろ)行場でした。
この海浜や洞窟でかがり火をたく行をしていたのです。
これは、水平線の彼方の常世国の神、龍神に捧げる聖火だったのです。
ある朝、真魚は行場にしていた「神明屈」で修法に入り虚空蔵菩薩の真言を唱えつづけていました。
するとある瞬間、虚空蔵菩薩の象徴である明けの明星~金星が口に入りました。
真言のなかに言霊としてあった虚空蔵菩薩が、明星の姿となって真魚の口のなかに顕われた現象です。
ここは、空海以前から、山岳行者の辺路(へんろ)行場でした。
この海浜や洞窟でかがり火をたく行をしていたのです。
これは、水平線の彼方の常世国の神、龍神に捧げる聖火だったのです。
ある朝、真魚は行場にしていた「神明屈」で修法に入り虚空蔵菩薩の真言を唱えつづけていました。
するとある瞬間、虚空蔵菩薩の象徴である明けの明星~金星が口に入りました。
真言のなかに言霊としてあった虚空蔵菩薩が、明星の姿となって真魚の口のなかに顕われた現象です。
真魚という小宇宙が、虚空蔵という大宇宙と一体になったのです。
この超常状態を密教では「成就(シッディ)」といいます。
この超常状態を密教では「成就(シッディ)」といいます。
真魚は、山岳修験を身につけ、海辺の修行(辺路(へんろ))を経験し、その上で遠くインド的雑密行法を成功させたのです。
このころ、水面は今よりもっと高かったので、洞窟から見た景色は、海と空だけでした。ここから「空海」という名をつけたと伝わっています。
このころ、水面は今よりもっと高かったので、洞窟から見た景色は、海と空だけでした。ここから「空海」という名をつけたと伝わっています。
その2 虚空に浮かぶ
四国の霊山石鎚山は、西国一高い2000mの天空と霊山の境界で、再び虚空蔵求聞持法を行じようとします。
非常に急こう配の岩山なので、ほとんどよじ登ったと思われます。
霊山石鎚山では、おそらく弥山と天狗岳の急峻の往復で、食をとらず動けなくなった事もありました。
2000mにもなる山の上の修行では食を確保することが難しく、断食状態になりますから、文字通り命がけの行です。