きょうの太陽から 2014年1月9日 | すずきふみよしの「星の音を聴く」

すずきふみよしの「星の音を聴く」

読むこととはすなわち聴くこと。耳を傾けること。
ホロスコープから「聴いた」ものを、そして感じとったものを、日々丹念に言葉にしていきます。

サビアンシンボルは
山羊座18度「イギリスの軍艦からはためくユニオンジャック」

このシンボルのキーノート(基調)は
「秩序維持をあずかる強力な制度によって個人と集団へ提供される保護」

きょうはどんな日?
肉体礼賛の発展として自身の心身の管理を志向し、またそれを通じて権力のあり方についてじゅうぶんな考察を重ね実際の運用も視野に入れたいときです。

精神的な抑圧からの解放やものごとの本質を求めその手段として肉体の礼賛や身体性の復権に向かっていくときというのがきのうでした。発達段階において重要である肉体礼賛とは趣を異にする、お行儀よく方向づけられた遊びへのカウンターとしての肉体礼賛がある。社会的行動の偽善や緊縮を克服する手段を求めるべく体の健全な自由を求めていこうという具合でしたが、存分に体は使えたでしょうか。きょうは力の使い方についてかんがえてみましょう。

現象的には同じであっても精神的な面ではまったく対照的な相貌を見せていたおとといきのうですが、きょうはそれらが統合されることになります。肉体礼賛はそのままに精神面ではここでまたあらためて管理志向が強まります。知性とのバランスを求めるうえでの肉体礼賛は純粋な肉体の力の追求に転化し、抑圧からの解放を求めての肉体礼賛は抑圧的な力へと反動的に変容します。管理の対象はまずは言うまでもなく自分自身の心身であり、ここでは大変強力なセルフコントロールが示されていますが、同時にそれが社会全体へと及び敷衍していくのが山羊というサインの大きな特徴です。シンボルに描かれているのは大英帝国艦隊が海洋の自由の国際的原則の下で世界の海の治安を仕切っていた過去の一時代の様子です。時は過ぎ変わってもその概念が残り続けていて妥当とされていることを、私たちは今日の国際社会を眺めるに理解できるでしょう。力とは、つまり権力とは、国際関係を維持するのと同じように、社会の秩序と相対的に平和な対人関係とを維持するべく必要とされるのです。この力は実に容易に「法と秩序」を守るという名目において誤用され得るものです。したがって正義と同情とが社会的権力を、とりわけ特権的な集団のそれを相殺するように働くべきなのです。このシンボルは自分の心身の管理やそれを通じて集団や社会全体の管理を志向するばかりでなく、権力の利己的な行使に対して警鐘を鳴らすという側面ももっています。おとといときのうの統合とはいえ二律背反を含んだ様相ですが、ここでしっかりと自己修復能力を発揮しているとも言えるでしょう。いたずらに権力を発動するのではなくそれについてみずからが懐疑し修正を加えていくことにより、それは本当に良好な人間関係を維持するために人々を保護してくれる力ともなり得るのです。そしてこれが「仕組みや制度が理想的に整えられた社会や組織にあって人間が生き生きと生きるということを実際に行動で示していく」ことなのです。しかしながらその一方でうぬぼれの強い独善的で自己満足のあるいは強引なパターナリズム傾向が見られるときでもあります。なにをどうしてもそう解釈されることは免れないのかもしれませんが、悪評を飲み込む度量も欲しいところです。