『動物の昔話(北海道・アイヌ)』
2013年9月6日に完成しました。
かつて私が野生動物の仕事で、北海道の各地を歩いていたときに、たくさんのアイヌの昔話を聞きました。どの物語も、偉大な自然のなかでの動物との関わりあいを面白く、しかも教訓的な寓話として語られています。
この話では、エゾシカの背中の“かのこもよう”とエゾユキウサギの耳先の黒いことをヒントにして、神様が与えてくれた自然をむやみに変えたり、壊してはいけないのだということ、おろかな欲望や争いごとの間違いを後々まで忘れないために、動物の体に「しるし」を残したのだと語られています。
自然へのアイヌの人たちの想いがこめられていて、このような郷土の昔話を私の幼い孫たちにも語り聞かせたいと思い、生まれて初めて絵本というものを作ってみました。
●あしをとりかえっこしたシカとウサギ
●カワウソ兄弟と泥棒ギツネ
●ユキウサギの耳と尻尾の話
●クマ退治に行くミソサザイ
●鼻長ネズミの友だち
※「あしをとりかえっこしたシカとウサギ」は、公益法人アイヌ文化振興・研究推進機構による、平成15年度「幼児向け絵本原作募集」に応募して奨励賞を受賞した。
http://www.frpac.or.jp/about/details/post-120.html