ついに、若狭原発が止まりましたね。実に33年ぶりだとか。
このまま再稼働させずに、新し世界へ踏み出して行きたいと祈り、
できることを仲間とのつながりながら発展させていたい想いでいっぱいです。
昨日、舞鶴ピースプロジェクトで舞鶴市に提出したもうひとつの要望書です。
2012年2月20日
舞鶴ピースプロジェクト
代表 村本さゆり
関西電力大飯原子力発電所3・4号機の再稼働を認めないよう求める要望書
はじめに
今年1月24日に始まった大雪で、高浜原発から10km周辺の国道27号線で起きたスリップ事故を端緒に、交通が16時間もマヒし、JRも運転を取りやめたため、全ての道路、鉄路が遮断されて、だれ一人移動できなくなりました。このことは貴職もよくご存知の通りです。
もし、交通が遮断したこの事故の最中に、福島第一原発事故のような原発事故が発生したら、と考えるとぞっとします。雪道で、大型トラックが立ち往生することはよくあり、交通が渋滞することもまれではありません。
さて、経済産業省は、福島第一原発事故の惨状で国民の間に広まった原発に対する恐怖の高まりによって全国の原発を再稼働することができませんでした。ここにきて、福島第一原発の事故調査委員会の最終結果も出ていない中で、原発の再稼働を企図しています。その先鞭をつけるべく、大飯3,4号機運転再開に向けた動きを活発化しています。
わたしたちは、大飯、高浜原発から至近距離にあるふるさとが、福島のような惨禍にあわないことを強く願っています。大飯、高浜原発が過酷事故を起こせば、若狭の地元自治体とともに舞鶴は深刻な放射能汚染を受けます。9万人の住民が安全に避難することができるのでしょうか。汚染された大地と海は、どうなるのでしょうか。
若狭周辺の広くて深い森林は、琵琶湖や宇治川、鴨川、桂川、淀川、由良川などの豊かな水源となっています。原発の事故による若狭の大気と雨、雪と森林の深刻な汚染はこれら河川とその流域ににも汚染を拡大することになります。山田京都府知事、嘉田滋賀県知事らが繰り返し再稼働への懸念を表明しているゆえんでもあります。
貴職がふるさとと関西の多くの命を守るために下記の事を行っていただくよう要望いたします。
記
1.活断層の連動評価、津波跡の詳細調査はまだ始まったばかりです。これらの調査結果を踏まえて、じっくり検討すべきです。山田京都府知事は「東京電力福島第一原発の事故の検証もできていない中で、このまま再稼働を認めていいのか」と述べています。地震による配管破損の可能性を含め、福島第一原発事故の実態把握と原因究明なしに、大飯原発3・4号の運転再開を決して認めないでください。
2.国会設置の事故調査委員会の調査結果を重視してください。12月に始まった調査は6月にまとめられる予定です。またそれを踏まえて原子力安全規制について提言されることになっています。福島の事故を防げなかったうえに4月には解体される原子力安全・保安院や、原子力安全委員会がそのままの体制で審査を進めていること自体がおかしいのです。かれらが解体を前に、将来に禍根を残す重大な決定に関与する資格はありません。原子力安全・保安院や原子力安全委員会が再稼働を認めることに反対してください。
3.
4.原子力保安院原子力防災課は「地震によりオフサイトセンターが被災し、十分な機能が発揮できなかったことなどを踏まえ、原子力防災対策についても見直しを実施」とホームページに書いています。大飯オフサイトセンターは大飯原発から8kmの地点にあり、過酷事故が発生すれば、オフサイトセンターが避難対象となり、機能しません。現在のオフサイトセンターに代わる防災対策本部が設置されることなしに運転再開することは、決して認めないでください。
5.住民の疑問に応えるよう、原子力安全・保安院を東京の本院から招いて公開討論会を開催してください。保安院の一方的なPRの場にしないため、公開による討論会として下さい。保安院は民間への説明を拒否しています。広く参加できるように配慮してください。
以上要望いたします。
賛同団体・個人〔順不同〕
■環境NGO クラクワットサウンド友の会ジャパン ■脱原発ネットワーク「バイバイ原発・京都」
■口丹自然のくらし協議会 ■原発なしで暮らしたい丹波の会 ■「若狭の原発を案じる宮津府民」 ■有限会社ダムタイプオフィス ■ママパパフード ■「あひおひ」 ■「妊産婦支援 月のつぼみの会」 ■台所用電力自立の会 ■西光之輔 ■京都・水と緑をまもる連絡会 ■京都母親連絡会 ■アジェンダ・プロジェクト ■エコリレーかめおか ■ 浜口克己 ■反戦老人クラブ・京都 ■脱原発・滋賀☆アクション ■<ノーモア南京>名古屋の会 ■竹内賢樹 ■フクシマから考える一歩の会 ■みどり京都 ■グリーン・アクション ■福田 國男
≪参考≫
「・1月24日国道27号線16時間立ち往生」という手記が私たちの元に届きました。
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降り始めた24日、舞鶴ではR27で、雪道にスリップ横転した大型トレーラーが道路をふさいだ。片側一車線の跨線橋の上で起きたこの事故により、国道27号線、舞鶴若狭高速道路、国道につながるすべての道路が通行できなくなった。
雪のため、JR舞鶴・小浜線は運休となった。
僕の職場の同僚は、午後11時に職場を離れて小浜の自宅に向かった。3kmほどいったところでこの事故に遭遇し、16時間車の中に閉じ込められ、自宅には帰れず、あくる日の夕刻職場に立ち返ったと言う。
25日は東舞鶴のすべての、小学校、中学校、高校が休校となった。
原発防災計画について、思案しているぼくにはこの2週間にわたる雪による閉じ込めはとても深刻なものに思える。
1月24日の一台のトレーラー事故がもたらした通行不能の最中に原発事故が起きても、誰一人として避難することができないことを示している。トレーラー事故はちょうど高浜原発から10km離れた路上で起きた。、R27と舞鶴道が閉鎖されてしまったので、大飯、高浜から西に向かって避難することは不可能となり、舞鶴のもっとも原発に近い地域の住民は身動きすらできないし、緊急車両の通行にも事欠くことが明らかとなった。
今年の雪は少し多いとはいえ、雪によって通行が停滞するのは、この地域では当たり前のことである。ぼくは24日から一週間昼夜を分かたず3kmの山道の除雪に明け暮れた。これも毎年繰り返される光景である。――