【EVO2015】スマブラ4部門トッププレイヤー解説&最新・海外強者ランクBest30 | スマブラDX&4の海外情報ブログ

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ツイッターでの予告どおり、今回は開幕まで一週間を切った「EVO2015」のスマブラ4部門について解説いたします。

はじめに、EVO2015をご存知でない方のためにご説明から。

まずEVOとは日本時間の2015年7月18日から20日にわたって、アメリカで開催される世界最大の格闘ゲーム大会です。



メインの競技種目は9タイトルで、その中には「スマブラDX」と「スマブラ4」部門も含まれています。

Apex2015での盛り上がりに加えて、米任天堂からの後押しもあることから、今回のスマブラ部門は史上最も注目を集めているのではないでしょうか?

よって、今後は当ブログでスマブラ4とDX部門の見所をお伝えしていきます。

冒頭でお伝えしたように、今日ご紹介するのは史上初めての採用となったスマ4部門。

最新の海外プレイヤーランク」と「トッププレイヤー解説」の2本立てでお届けしますので、スマブラに興味のある方はぜひご一読ください。



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最新・海外強者ランクBest30 (2015/7/5集計)

まず初めに「スマ4・海外上位30名のプレイヤーランク」から。

このランキングは、アメリカ最大のスマブラコミュニティ「Smashboards」で発表されているものです。

大会成績をポイント化して順位を算出しているため、非常に客観的で信頼性の高いデータだと思われます。

Apex2015前 (2015/1/18) にこちらで第一回ランクを公開したことから、今回は「前回ランクからの変動量」も掲載したしました。

半年前と比べて海外環境がどのように変動したのか、上位30名の顔ぶれの変化をご覧ください。



(左から 順位、選手名、メインキャラ、獲得ポイント、前回順位からの変動量 の順) 

+
は上昇 「」は下落 「圏外↑」はBest30以下からのランク入り 「±0」は変動なし

 
  1位、Zero (シーク/610pt) +1
  2位、Nairo (ゼロサム/312pt) +7
  3位、Dabuz (ロゼッタ/317pt) +13
  4位、Mew2King (ディディー/277pt) +9
  5位、Ally (マリオ/241pt) +5
  6位、Tyrant (メタナイト/227pt) ±0
  7位、FOW (ネス/222pt) +13
  8位、DEHF (フォックス/208pt) +6
  9位、MVD (ディディー/203pt) 圏外↑
10位、NAKAT (ネス/197pt) ‐9
11位、ESAM (ピカチュウ/190pt) +9
12位、K9 (シーク/184pt) +11
13位、6WX (ソニック/175pt) ‐8
14位、Mr.R (シーク/173pt) 圏外↑
15位、Manny (ソニック/168pt) 圏外↑
16位、Jtails (ディディー/161pt) ‐8
17位、NickRiddle (ゼロサム/158pt) 圏外↑
18位、MegaFox (フォックス/150pt) 圏外↑
19位、Boss (ルイージ/147pt) ‐16
20位、Zinoto (ディディー/146pt) 圏外↑
21位、Seagull (ソニック/145pt) ‐10
22位、RichBrown (オリマー/144pt) +8
23位、8BitMan (ロボット/143pt) 圏外↑
24位、Xzax (ディディー/139pt) ‐2
25位、Denti (シーク/137pt) ‐7
26位、Vinnie (シーク/134pt) 圏外↑
27位、False (シーク/129pt) ‐23
28位、MrConCon (ルイージ/127pt) 圏外↑
29位、Akiro (シーク/126pt) 圏外↑
30位、Trela (シュルク/126pt) 圏外↑



最も順位が上昇したのはDabuz (前16位) とFOW (前20位)、最も下落したのはFalse (前4位)

圏外 (Best30以下) への脱落者は、Pink Fresh、Keitaro、Will、Junebug、Dexter、Acid、Snow、Zucco、Orion、ADHD、Tearbear の合計11名。



上位30名・メインキャラ使用数ランキング

次に、上位30名がメインに据えたキャラの"使用数ランキング"です。

(左から 使用数ランク、キャラ名、使用人数、前回の使用人数からの増減 の順) 

+
は増加 「」は減少 「圏外↑」は使用人数ゼロからのランク入り 「±0」は増減なし



1位、シーク (7名) +3名
2位、ディディー (5名) ‐1名
3位、ソニック (3名) +1名
4位、ゼロサム (2名) 圏外↑
4位、ネス (2名) ‐1名
4位、フォックス (2名) ±0
4位、ルイージ (2名) +1名
8位、ロゼッタ (1名) ±0
8位、マリオ (1名) 圏外↑
8位、メタナイト (1名) 圏外↑
8位、ピカチュウ (1名) ±0
8位、オリマー (1名) ±0
8位、ロボット (1名) 圏外↑
8位、シュルク (1名) ±0



最も使用数が増加したのはシーク (前4名)  、最も減少したのはディディー (前6名) とネス (前3名)

圏外 (使用数ゼロ) への脱落キャラは、ファルコン、ピーチ、ブラックピット、ドンキー、ルカリオ、ルフレ、ロックマン の合計7キャラ。

最新の海外プレイヤーランクについては以上です。





スマブラ4部門・トッププレイヤー解説

最後にスマブラ4部門のトッププレイヤー解説を行なっていきます。

今回ご紹介するのは「スマ4の名コンビ」と呼び声が高い、ZeroMew2Kingの2人です。

2015年4月26日に幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議@日米決戦」に出場したこの2人。

彼らはアメリカ代表として「Human & Robot」というチーム名で優勝を果たしたことから、両者の名をご存知である方も多いことでしょう。


「桜井氏から優勝者への記念品贈呈」 動画1:57にて、右からMew2King , Zero の順

当記事では彼らの特徴をさらに掘り下げて解説していきますので、お楽しみください。



(左から 国籍、海外ランク、メインキャラ、所属 の順)



Zero (チリ/海外ランク1位/シーク/無所属)



Zeroは南アメリカ出身の、スマ4世界チャンピオンです。彼は母国のチリ在住時代、国内で開催されたスマブラX大会を総なめにしていました。しかしその後チリの環境に限界を感じ、2011年に親元を離れて渡米。数多の強豪がひしめく新天地・アメリカでも猛威を振るい、瞬く間にトッププレイヤーの仲間入りを果たしたのです。その成長の指標として、彼は2014年初頭からの1年間、スマブラ関連収入で約480万円を稼ぎあげました。 (内訳は大会賞金やTwitchからの広告収入など)

そして2014年10月3日、待望の新作「スマブラ4・WiiU」が全米で販売開始。アプデ調整も重ねられ、競技シーンの盛り上がりを期待していると思いきや、Zeroの態度は至って不満そのもの。「ディディーはこのゲームをぶち壊す」 - 当時のいわゆる「猿ブラ」を"危険なもの"だとして、彼は痛烈に批判したのです。しかし後に彼はこの発言を撤回、一転してApex2015ではディディーを使用し優勝を奪い去ったのでした。

 
Fsann選手&Daiki選手の強豪チームを「ダブル・ディディー」で撃破し、喜びを爆発させるZero (2015/4/26 ニコニコ超会議2015にて)

毒を以て、毒を制す」という方針転換でアプデ環境に順応し、スマ4界で強大な覇権を築きつつあるZero。最近では世界最大の格闘ゲーム大会「EVO2015」にスマブラ4が採用されたことに対して、彼はこのように述べています。

格闘ゲームシーンは長い間『スマブラ』シリーズを認めていなかったけれど、もう問題ないね。僕たちは集客力があるし、そこを得意としているからさ。」 (Redbull・プロプレイヤー列伝より)

誰もが彼の名声を羨んでいるわけですが、その圧倒的な強さには秘密があります。それは、スマブラに対する「真摯な姿勢」です。彼は日夜動画を研究し、バースト%やフレームデータの知識整理を徹底するなど、自己修練に余念がありません。

2014年11月から現在まで参加してきた、38回の競技大会はすべて優勝」というだけに、陰での努力は相当なものなのでしょう。その一方で「自分の成功は、M2Kとのトレーニングのおかげ」と彼は語ります。"熱心な研究"と"謙虚な姿勢"が、活躍の源泉であると言えましょう。

直近のCEO2015でも見事優勝し、世界大会への準備も万全。スポンサーの獲得、そしてEVOの王座奪取を目指した「新たなステージへの挑戦」が、まもなく幕を開けようとしています。





Mew2King (アメリカ/海外ランク4位/ディディー/MVG Gaming)

 

Mew2Kingはスマブラ界で最も知名度が高い、プロ契約を結んでいるマルチプレイヤー (DX&X&4&PM) です。海外勢はもとより、日本人プレイヤーなら彼の名を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

彼はアメリカでZeroと同居し、スマ4のトレーニングを二人三脚で積んできた経歴の持ち主。またスマブラDX界でも「五神」という称号を持つ"超大物"でありますが、なかでも興味深いのは全シリーズを通して今までに獲得した「大会賞金総額」。

その額なんと「約1000万円」、この額はスマブラ界で断トツの歴代1位です。 (2015/7/5時点での賞金総額を円換算。詳細額は"1002万5540円")。これはもちろん"大会獲得賞金のみ"での額であり、マネーマッチによる獲得金や、スポンサー料は一切含まれていません。

このように彼は富と名声を築き上げてきた"賞金王"であるとはいえ、そのプレイスタイルに対する批判はスマブラX時代から根強いものでした。

M2Kのメタナイトは、スマブラX界を腐らせる

これは当時のアメリカX勢が彼の「崖待ち」を非難したものですが、スマ4時代になってもその基本的な姿勢は変わりません。精神的な安らぎをもたらす"崖"は、M2Kにとって「第二の故郷」なのです。

さらに、プレイスタイルの上での特徴は他にもあります。"フレーム分析"に基づいた「連携火力」、"引き"を徹底した「後衛戦」、"回避"を尽く粉砕する「一点読み」…。

攻守揃った彼は、まさに「オールマイティープレイヤー」であると呼べましょう。

 
 「世界最強は、この俺様」 - 相棒のZeroと決めポーズを披露するMew2King (2014/7/23 アメリカのクラブにて)

 しかしながら、そんな万能な彼にも決定的な弱点が。

それは不安定な情緒面です。

彼はゲームの主導権を握るために、"第一試合"を最も重要視していると言われています。それはステージ・ストライクで有利に立つためなのですが、「その思考法が、かえって大きな足枷になってしまっている」と一部のアナリストは指摘。「彼は第一試合を落してしまうと、勝敗が決する前に"負け"を決め込む傾向にある」と続けて主張したのです。

この情緒面は彼にとって大きなハードルであるとはいえ、これをクリアすればZeroから金星を奪うことも不可能ではありません。

「APEX2013での名試合をふたたび」 - かつての名シーン復活はなるのでしょうか?世界大会EVO2015での"王の帰還"に期待しましょう。





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トッププレイヤー解説については以上です。

ちなみに海外のSmashBoardsでは「Zeroを撃破できる最有力候補は誰か?」と題したスレッドが登場。

EVO2015でZeroから勝利をもぎ取ってくれるであろうプレイヤーが列挙されていましたので、簡単にご紹介します。



自分は『Dabuz』に期待したい。彼は世界的に見ても強豪だから。

『Mr.R』が勝ってくれるさ。彼は対シークの知識が豊富だからね。

カスタム有りだったら、『ESAM』に可能性があると思う。

『Nairo』か『日本勢』にチャンスがあるんじゃない?

俺は『Rain』がやってくれると信じてるよ。



議論全体を見ると、一番人気がNairo次点がMr.Rのようです。日本勢の個人名を挙げているのはまだ一名ほどですが、一括して「Japanese player」という意見も散見されました。

しかしながら、アメリカ勢が口をそろえて言うのは「それでも最後はZeroが勝つ」という意見。

今回紹介した議論では日本勢が過小評価されている印象ですが、だからこそ彼らの逆襲に期待したいところです。

かつてApex2012で繰り広げられた「スマブラX・日本勢の快進撃」。EVOで世界に再び"日の丸"を知らしめるのも夢ではありません。

スマブラ発祥国としての誇りを胸に、一丸となって日本代表を応援しましょう。

スマブラ4部門の紹介は以上です。

【出典】

http://smashboards.com/rankings/

http://smashboards.com/threads/whos-the-best-candidate-to-take-out-zero.408669/

http://wiki.teamliquid.net/smash/ZeRo

http://www.ssbwiki.com/Smasher:ZeRo

https://en.wikipedia.org/wiki/Gonzalo_Barrios_(esports_player)

http://wiki.teamliquid.net/smash/Mew2King

http://www.ssbwiki.com/Smasher:Mew2King

https://en.wikipedia.org/wiki/Jason_Zimmerman
http://www.redbull.com/jp/ja/games/stories/1331726605831/zero-on-his-past-and-the-future-of-smash-bros-4