アメリカがロシアに完全に白旗を上げた背景 | 岐路に立つ日本を考える

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 私は日本を世界に誇ることのできる素晴らしい国だと思っていますが、残念ながらこの思いはまだ多くの国民の共通の考えとはなっていないようです。
 日本の抱えている問題について自分なりの見解を表明しながら、この思いを広げていきたいと思っています。


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 今月の15日にアメリカのケリー国務長官とロシアのプーチン大統領が3時間半にわたる長時間の会談を行いました。

 大変驚いたことに、ケリー国務長官はthe United States is not seeking regime change in Syria and that the U.S. and Russia see the conflict "fundamentally very similarly.”(アメリカはシリアでのレジームチェンジを求めておらず、アメリカとロシアはシリアの内戦を基本的には極めて似たように見ている)と発言しました。

 さらにケリーは”the talks didn’t focus on “what can or can’t be done immediately about Assad” but rather on establishing a political process where Syrians will be able to choose their own leader”(今回の会談はアサドに関して直ちに何ができ、何ができないかには焦点は置かれなかった。むしろシリア人が自分たちのリーダーを選んでいける政治的プロセスをどう確立するかが論じられた)と述べています。

 従来路線の大転換を図り、ロシア側に歩調を合わせてきたことがわかります。ケリー自身も”we have shown that Russia and the United States are moving in the same direction”(ロシアとアメリカは同じ方向を向いて動いていることを我々ははっきりさせた)とも述べています。

 この他にも、トルコ駐留の米軍のF15戦闘機の撤収、トルコ軍のイラクからの撤退、イスラム国への資金の流れを断つ国連決議のロシアとの共同提出への合意など、完全にアメリカがロシアに対して白旗を上げたような状況で、事態のあまりの進展ぶりには驚きを禁じえないところです。

 この背景には何があったのでしょうか。ロシア大統領府が用意し、クレムリン内部で回覧されたレポートを紹介した記事というものがアップされているのを見つけました。
http://www.whatdoesitmean.com/index1963.htm

 こういうレポート自体が機密事項でしょうから本当の話かどうかはわかりませんが、この記事によると、プーチンの側はヒラリー・クリントン前国務長官やアッシュ・カーター現国防長官のメールをFSBが入手していて、これをアメリカ側に突きつけた結果であると報じています。また、未遂に終わったけれども、ISが世界の13のルートネームサーバをダウンさせようとした資料を突きつけ、これが成功していたら核戦争どころではない大混乱に陥っていたことも伝えたということです。これを受けてオバマ政権はロシアに白旗を上げたとのことです。

 この記事の真偽がいずれであれ、アメリカが今回ロシアに完全に屈服したのは確かであり、トルコがアメリカに見限られるのは時間の問題になったように思います。



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