平和を願う日。イベントはブイドイ・デー、でした | ミス・サイゴンのブログ

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帝国劇場 7月25日(金)初日

みなさん、こんばんは。
今日は、終戦記念日。平和が続くことを願わずにはいられない日、でしたが、偶然にも(狙ったわけでは決してなかったんです)本日のイベントは「ブイドイ・デー」。
可知寛子さんをMCに、ジョン/岡幸二郎さん、大木智貴さん、小林遼介さんの4人が、時に真摯な言葉で、時に歌を交えて解りやすく、「ブイドイ」の楽曲を取り上げました。

ブイドイ、とは、北ベトナムの人々が、ベトナム戦争に従軍したアメリカ兵と南ベトナムの女性たちとの間に生まれた子供を指して呼んだ言葉です。
劇中の歌詞では「ゴミクズ」という言葉が充てられていますが、意味は、靴の裏につくゴミ・糞、といったところ。国を同じくする人々が、アメリカ人の血を引いているというだけで無垢な子供を蔑視していたのです。

2幕冒頭の「ブイドイ」は、そうした子供たちを救済しようと、ジョンが仲間とともに立ち上げた基金の会合で、聴衆に向かって演説する歌です。
 ♪名はブイドイ、地獄で生まれたゴミクズ
  我々の全ての罪の証拠だ
  忘れない、彼らはみんな我らの子
と、ブイドイたちの映像を指しながら語るジョン。
岡さんによれば、「ゴミ~クズ~」と高らかに歌い上げるため、
 ジョンは「こいつらはゴミクズだ!」と主張している
と誤解されるケースが少なくないのだそうです。

この部分、今日は小林さんが英語歌詞で歌い、岡さんがその真意を補足説明していきます。
  彼らはブイドイと呼ばれている。命のクズと呼ばれている。
  地獄の中で、戦争の中で生まれた子供たち。
  彼らは、私たちに欠如している善意や美徳の生きている証なのだ。
  忘れてはならない、彼らだって、私たちの子供なんだ (訳:小林さん)
これには、お客様から「なるほど~」という深い頷きがかえってきました。

また、2012年からの歌詞で「こんな私でも教えられたのだ」の、"こんな私"って何?、についても解説があり、思わず可知さんが「実はちょっとだけ、ジョンってヤなやつ、って思ってたんですけど...f^^;。勉強になりました」と漏らすと、お客様からどっと笑い声が上がる場面も。

この後、大木さんの伴奏で、岡さん、小林さん、可知さんとお客様が一緒になって「ブイドイ」のフレーズを口ずさみ、場内には心温まる一体感が生まれたのでした。



本日のイベント出演者:左から可知寛子さん、大木智貴さん、岡幸二郎さん、小林遼介さん



イベント終了後には、岡さんが、ご自身の立ち上げた「ミス・サイゴン基金」の募金箱の側で、募金して下さるお客様お一人お一人に丁寧に頭を下げていました。


募金箱は、本日のイベントを機に、公演終了まで劇場ロビーに設置させていただく予定です。基金の説明パネルも掲出しておりますので、ご来場に際しお目を留めていただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。




さて、明日は夜の部終演後、バンコク場面から、クラブオーナーとハスラーたちが飛び出してきます。Obon de Saigonも、残すところ、あと2回!
お見逃しなくっ!