美容外科開業医の独り言 -3ページ目

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

週末は韓国ソウルに弾丸出張。

土曜の午後に金浦空港に到着して機器メーカーのジェイシス社へ。Jasmine centerという新しくできた研修センターです。

 

現在開発の最終段階にあるRF機器、Densityについての開発報告を受けてきました。代表的なたるみ治療機器サーマクールと同じ機構を持つRFで、最近韓国の各社から同類の製品が登場していますが、真打登場。既にDensity classic (モノポーラ)というサーマクールと同じシステムは韓国内で販売されていますが、高周波の技術的な問題から韓国の他社と同じくサーマクールを超えることは出来ていないのです。これを克服するべく、当院でテストを繰り返し問題点を提起してきました。詳しくは書けませんが、高周波の電流をどのように深部に流すか、臨床の感覚と理論を融合させて原因を探っていくという医師にしか出来ない醍醐味です。それを反映した改良が進んでおり、報告を受けました。原因は予想外なところにもあったのですが、私の提起した問題点と合致するもので、これで一安心。

さらにバイポーラという即時効果のある電極構造をチップに組み込み、モノポーラとバイポーラ、2つを用いることが出来るという従来機器にはない特徴も有しているのがDensity High。単なるコピーの後追い製品ではない、久々にRF機器分野での革新です。ワクワクします。

このような仕事はほぼボランティアではありますが、機器オタクにとっては最高に楽しいのです。

そのあとはトゥラクという高級焼肉店に連れて行ってもらいました。

 

 

いやぁ、美味しかったです。久々に韓国らしい料理を頂きました。

 

そして翌日、韓国の美容系学会では大規模なDEMIREへ。1000人以上(事前登録は2000人ほど?)の参加者だそうで、勢いを感じます。

 

 

私はinternational sessionにて、このDensityについて基礎理論と臨床結果について講演しました。

韓国製の機械を韓国人医師の前で講演するという何とも不思議な感じ。

 

 この学会の役員のCho先生と。前回2月も彼にこの学会へ招待されたのです。韓国らしく私の顔写真入りパネルの前で。

 

無事講演を終えて、有名な平壌式冷麺のお店へ。

 

ここも素晴らしく美味しかったです。

 

そして空港へ直行。相変わらずの弾丸出張でしたが、実りある週末でした。

 

なお、このDensityですが、今週開催される日本美容外科学会でも講演させて頂きます。同業の皆様、是非聴きに来てください。聞いたことがない超マニアックな話をします。

前回の続き。

学会2日目。この日は朝からシンポジウム シワたるみadvanceにて座長と講演。

私は総括として治療の考え方、各種の方法を提示しました。その際昨今の行き過ぎた治療やソーシャルメディアによる誤った情報の拡散、画像加工による弊害などにも言及しました。ディスカッションはかなり盛り上がり、お役目は果たせたかな。

 

座長の岩城先生、演者の荒尾先生、慶田先生、土屋先生と。

 

そしてしばしの休息(30分程度)。

カフェで団欒。麗しの美女医軍団の小宮先生、慶田先生、曽山先生とJMEC社前社長の西村氏。

 

 

お昼に打ち合わせをして、午後はスポンサードセミナー座長と講演。フォトナ社製品に関して。私は口腔内と皮膚からの照射を組み合わせた治療の理論と実践について講演しました。この機器も当院ではお馴染み。口の中から引き上げるという画期的な手法で人気の治療です。

 

演者のリガロフ先生(フランス人ですが日本語堪能)、渡邊先生、そしてフォトナ社本社のルカ社長、ミーレ、日本支社の依田社長と。

 

休む間もなく、ジェイシス社のハンズオン会場でシークレットセミナー講演。全く新しい高周波たるみ治療器Densityについての講演。聞きに来た人だけが知り得る本邦初公開の情報満載の講演です。

 

そしてさらにスイーツセミナーにて今話題の超音波たるみ治療器Sofwaveの理論と臨床について講演。この機器は皮膚の引き締めには現在最も強い効果を有する機器です。アメリカやアジアでも急激に普及していますが、痛みも強い治療。それでも実施する価値のある結果が得られます。その基礎的理論と有効な照射方法などを提示しました。

 

もうここまで来たら忙しすぎて何が何だか分かりません(笑)

 

これにて学会でのお仕事終了。今年はよく働きました。他の会場の講演は全く聴く時間がない過密スケジュールでした。

 

そして学会場から八重洲にある今話題のブルガリホテル東京へ直行。

 

(この日講演した)スロベニアのレーザーメーカー、フォトナ社の日本法人設立披露パーティーへ。この会社、スロベニアのトップ企業の一つ。いよいよ日本法人を立ち上げました。

 

スロベニア大使も来賓として参加され、社長の挨拶など続きました。

 

 

 

そして表彰式。私もinternationalな講演をした医師の1人として表彰して頂きました。

 

その後は立食パーティ。スロベニアはワイン産地としても有名だそうで、たらふく頂きました。

 

荒尾先生、依田社長、大原先生と記念撮影。

そのほかにも泌尿器科、婦人科の先生方なども多数参加され、遅くまで盛り上がりました。

 

本当に怒涛の週末。でもまた来月も学会は続きます。準備しないと間に合いません。

そして新しく書籍執筆の話も舞い込み、もう少しバタバタした感じは続きそうです。

 

週末は都内の京王プラザホテルで開催された日本美容皮膚科学会総会・学術集会に参加してきました。

 

前日は代議員会。学会の運営や予算、役員など様々な承認事項に賛成して小一時間。

 

そのあとは会長招宴。銀座の交詢社倶楽部にて。初めて入りました。何とも格式高い感じです。

 

乾杯はドンペリ。ついつい2杯飲んでしまいました。

 

 

招宴は学会の代議員や演者、大御所の先生方が招待されるクローズドな会。昔は呼ばれるとビクビクして小さくなっていたものですが、今では気がつけば若手とは言えない世代に。

 

今回の学会では、講演6つ、事前録画対談1つ、ハンズオンセミナーでのシークレット講演1つ、座長3つ、共同演者1つ。

学会期間中、ずっとお仕事という感じです。

 

 

さて学会初日。

 

まずは午前中の共同演者になっている一般演題で、演者のドクターを質疑応答時にサポートしたあと、当院でも3台導入しているエレクトロポレーション機器メソナJに関するランチョンセミナーの座長。

 

 

 

厳しくなく、かつ必要なインフォメーションを導くための質問をさせて頂いたつもり。

 

そしてスイーツセミナーでムービング式ハイフ、リフテラの講演。この機器は痛みをマネージできる簡便なハイフであり、スタートには最適な機器。講演では照射に必要な解剖から作用機序、機器の特性など広く解説しました。その時間、何と1時間。

でも疲れたという間もなく、シンポジウムシワたるみのbasicにて、またハイフの講演。基礎と臨床について25分ほどお話しし、その後は楽しい討論タイム。

 

最後に演者、座長と。

 

そして学会の委員会が主催する中間報告のセッション。これまたハイフについて。基礎理論を中心に30分ほど解説しました。

 

昨今のハイフ認知度の高まりで、導入されるクリニックが増え、それと同時にトラブルも増えている状況です。私が完璧とは言いませんが、少なくとも正しい理解と使用が求められている現状。それに応えるべく色んなことを盛り込んで講演させていただきました。

 

その他、事前収録していた対談もランチョンセミナーで公開されました。これは当院で新に導入したADVA Txという最新レーザーについて。まだ日本での導入施設は殆どないので、シンガポールのDr.に解説頂き、最後に私と対談してその適応などについてお話ししてもらうという企画でした。

この機器、589 nmという赤色に効く波長と1319 nmという水分吸収の波長の2つが搭載され、かつ非常に短時間かつ小さなエネルギーを細かく断続照射することで、従来のようにズドンと照射せずマシンガンみたいに照射するシステムを持っています。痛みが軽度でも十分なエネルギーを与えることが可能で、皮脂腺を破壊、ニキビの炎症を止める、シワの改善、肌トーンの健常化、くすみ、肝斑(表皮&真皮改善)、赤ら顔改善、ケロイド治療など様々な可能性を持っています。

特に肌トーンには即効性がありパーティーレーザーと言われるほど、今アメリカで話題になりつつあります。

テスト結果も上々なので、もうすぐしたらモニター募集して、その後本格稼働予定です。

 

そして引き続き夜は会員全体の懇親会へ参加。更にそのあとは来日したフランス人ドクターなどと食事会(写真撮り忘れた!)。

長い一日でした。

 

 

日曜日は大手レーザー機器メーカーのユーザーズミーティングに参加しました。





毎回何らかのお仕事を依頼されるのですが、今回は海外ドクター講演の座長を務めさせて頂きました。韓国から3人の皮膚科医が来日されました。3人とも韓国を代表する美容皮膚科医。海外の学会でもよくご一緒する旧知の仲なので、お気楽でした。キャンデラ社のレーザーを使った様々な治療について御講演頂きました。


韓国は日本と同じく東アジアの国。肌質が似ており、治療に対する考え方、悩み、様々な意見は近似しています。欧米はもちろんのこと、東南アジアとも違い、韓国、台湾、中国の先生方と、特にシミなどのメラニン色素性の疾患に関しては意見交換すると勉強になることが多く、今回の質疑応答でも肝斑が議題の中心となりました。

その治療法に関しては、やはり結論は出ませんが、メラニン色素を作る力が高まっているその原因に応じた治療が必須。レーザーだけではなく内服や外用だけでもない、機能亢進を促してしまうスキンケアや紫外線、ホルモン諸々のことをきちんと考慮した上で治療にかからないといけないのは当然ですが、東アジアのドクターが知恵を持ち寄り、何か新しいアイデアが出てくることを期待しています。



この会には沢山の先生方が参加していたので、記念撮影スポットで何枚か。

お馴染み、クロスクリニック銀座の石川先生をはじめとするメンバーと。



講演された韓国の先生方と。


また、中国の先生方も参加されており、旧知のZhou先生からは扇子をプレゼントされました。



自分で絵を描いたとか、才能ある人は何でも達者ですね。



沢山勉強させていただき、診療に役立つTipsも幾つか得る事が出来ました。


翌朝、前日講演した韓国ドクターの一人、Alex Lee先生が見学したいとのことで急遽お出迎え。後輩の先生、業者さんを連れて来られました。次の世代のトップランナーという事を聞いてますので、仲良くしておかないと、という魂胆。




最近国内外の学会出張続きでバタバタしております。

 

今回のブログのテーマは「美容医療はビジネスだけか」。

 

医師の答えはどうでしょうか?

 

美容医療に従事しない医師は、美容なんてビジネス以外あり得ない、と考えていることも多いでしょう。今でも美容医療なんて医師のする仕事ではない、と言う人も多いです。特に大学や病院勤務の医師はその考えが強い傾向にあります。一方で普通のクリニックが患者サービス兼ねてレーザー脱毛やシミ治療の機器を導入することも増えています。でもそれは学問として極めるというよりも、収益の柱をもう一つ作りたいというビジネス的側面が大きいかもしれません。台湾では医師の4人に一人が美容医療に何らかの関わりがあると聞いています。

 

しかし、どんな科でも医療とビジネス両面があります。勤務医や研修中の医師はもちろん医療の面を重視し、ビジネスの比重は小さいと思いますが、通常の内科などの開業医でも収益を高めるための努力はしています。開業医が清貧な生活をしているということはなく、少しお金持ちで、良い車に乗っていたり、贅沢な生活をしているという歴然たる事実があります。地方だと医者と言うだけで不動産屋さんの態度がコロッと変わったりします(笑)。病院経営者となると、医師資格を持って医療というビジネス、人を雇って仕事をしているので、通常の中小企業の社長さんと同じく、それなりの財産を所有し、経営を常に考えています。赤字経営だと潰れます。大学病院でさえ収益性は大事で、経営側や部長クラスの役員は毎月の売上げを気にします。経営会議だってあります。医療において赤ヒゲ先生は少数派です。

ビジネスに目が向いているから医療として駄目なのではなく、ビジネスもしっかり考慮しながら正しく医療をおこなっていくことが大事だと思っています。

 

ただ、美容医療はビジネスの比率が非常に大きな世界です。

正しい美容医療をおこなうこと、新しい知識を身につけて患者側に還元する、これは殆どの医師が心がけていると信じていますが、最近特にビジネスの側面が強くなっています。経営のことだけ考えて患者側のことを考えない医師も増えてきました。いかに治療費を支払わせるか、オプションと称して追加の費用が発生したり、安価な治療費で集患してそれよりも高額の治療を勧めるのが常であったり。

 

私自身は、患者様に最適な治療を勧めることを基本としており、高額な治療を望まれても、最適なもの、それが安価であってもベストと思う治療の方を勧めます。これがしたいと言われても、受け付けないこともあります。

また痛くないとか、腫れない、長期効果が持続するとか、そのためのオプション費用追加があるよりも、最初からそれを含めた治療費で設定するのが基本と思います。オプションで付けないとベストな医療ができないのは変です。安く見せて、カウンセリングで高く支払うよう誘導するのはいかがなものでしょうか。一人あたり治療単価を上げることは一般内科でも考えていますが、正当な手段として、である必要があります。

 

 

またSNSでは治療に関する誤った知識が医師によって発信されていることも散見されます。医療はそのベースに理論や論文など、科学的根拠が必要です。「印象」や「経験」だけで語っては一般の人の発信と変わりません。少なくとも、その医学的裏付けくらいはほしいところです。こう言ったらバズるから、炎上するからで変な情報を広められると厄介です。

 

最近私もインスタグラムを始めてみて、一部の若い先生方の投稿を見て、結構衝撃を受けています。「あり得ん」と声が出てしまうこともしばしば。

それで受診される患者様がこんな思考になってしまっているんだなと納得。

そしてそもそもネット上の医療情報発信には法的に規制があるはずなんですが。

 

でも最大の問題は医師の勉強不足。誤った知識の集積によるとんでもない発言。論文読んだの?と聞きたくなります。

 

私自身、海外の学会に行くと、まだまだ勉強不足と痛感しますし、誤った知識を得ていたことを反省するので偉そうなことは言えませんが、若い先生方は記憶力も体力も私のような老体より十分にあるのですから、遊びや贅沢に情熱を注ぐのと同じく、もっと勉強しようよ、そう言いたいです。

 

よく学び、よく遊べ、、、、遊びなしで真面目に仕事するのが偉いとは思いません。沢山遊んだ方が良いと思います。でも学ぶことがあってこそ。

 

前回の続き

初日夜は会長招宴。少人数だけ参加の宴会です。韓国伝統家屋で開催されました。

 

ここでサプライズ。あの皮膚レーザー治療の雲上人、伝説のRox Anderson先生がいらしたのです。一般の人にはどうでも良い話しかもしれませんが、レーザーに携わる医師であれば驚愕、それも韓国で会えるなんてという希有な出来事。私の周りのドクター達も騒然。一部の医師は彼の元で留学した経歴があり、そのドクター達を通じて、最初は話に加わったのでした。

Rox Anderson先生は標的となる物質のみ選択的にレーザーで破壊するための条件を見つけ出し、選択的光熱融解理論という論文を書かれました。これによってアザが傷跡を残さず綺麗に治せるようになったのです。その他にもレーザー脱毛など、様々な現代美容医療を支える理論と機器を開発しておられます。

 

まあそれはともかく、みんなで記念撮影。

 

さて、宴の始まり。

 

恒例の色んな挨拶がされるなか、私の視線は一人だけを見つめておりました。

 

実は私、招宴の主催者たる会長の真横の特等席だったのです。そして反対側の会長の隣の席にはRox Anderson先生。もっと有名な医師が沢山いる中で、なんというラッキー。アンバサダーを引き受けて良かった〜〜と思った瞬間でした。

 

Rox Anderson先生にはかなり以前、ただ一言挨拶させて頂いたことがあるだけ。

今回はみんなと一緒ですが、色んなお話しをさせて頂きました。

 

みんなで写真を。

 

この写真はAnderson先生が「僕は腕が長いから撮ってあげる」と言って撮影した貴重なセルフィー。日本人でこの会に参加したのは私とクミコクリニックの下島久美子先生だけ。他は全て海外のドクター。

 

個人でも一枚。

Rox Anderson先生は気さくで穏やか、話の面白い先生でした。

 

 

今回の会長であるChangkeun Oh先生。酒がな〜い!と言われ、慌てて注いでおります。

 

韓国のドクター達と。

 

本当に思い出に残る楽しい会でした。

 

さて、会場内では誰かと会えば写真撮影。

大物ゲストスピーカーEmil Tanghetti先生と。以前何度か一緒にお仕事させて頂いており、私を覚えてくれていて、声をかけてくれました。

 

 

そのほか世界中のドクター達と再会し、色々なお話しを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

派手なフォトブースも。

 

もちろんOh会長ともパチリ。

 

日本人も数多く参加しました。私は初日のみ参加でしたが、土日の2,3日目にはかなりの人数が参加されたようです。

学会前日には今泉明子先生の誕生パーティも。

壮大な女子会です(おっさんが一人)。

 

そんなこんなで、もっと学会に参加して勉強したい&親交を深めたいと思いつつも、翌日早朝には飛行機に乗り、関空到着。

京都で開催された第147回日本美容外科学会(JSAPS)学術集会に直行して参加(会長ジョイアクリニック京都 林寛子先生)。

クロスクリニック銀座の石川浩一先生と【美容医療のトレンドと遍歴愛】というタイトルで壇上対談のお仕事。

 

石川先生、林先生と。

 

怒濤の週末でした。

 

ちなみにソウルではRunする暇がなかったのですが、京都では朝Runしました。下鴨神社、上賀茂神社をハシゴ。

 

 

 

 

 

 

 

先週末は木曜午後から休診とさせて頂き、ソウルで開催された韓国美容皮膚科学会KOREADERMA2023に参加してきました。韓国の学会と言っても国際学会。世界各国から一流の医師が集まってきました。

 

今回のサプライズは皮膚レーザー治療の神様と言われるRox Anderson先生の参加。この先生がいたからこそ、美容医療分野に限らず皮膚のレーザー治療が飛躍的に発展してきました。基礎理論を構築し、かつ現在でも次々に新しい機器を研究開発しています。

その他にも誰もが知る世界的権威の先生方やアジアの有名ドクターも多数参加。美容皮膚科医オールスターのような学会でした。

 

そんな凄いメンバーの中で、学会組織委員会との個人的繋がりから、私はアンバサダー3名のうちの一人に指名され、学会告知活動をしてきました。

しかし私は3日間開催のうち実質初日のみの参加、翌日は京都へ直行し国内学会でお仕事というハードスケジュールとなってしまいました。

 

学会場では演者の先生方の顔が描かれている壁が。

私の顔は忖度あり、かなりハンサムに描かれていました。

 

ほかにも顔写真が企業ブースに使われていたりと何とも恥ずかしい。

 

 

 

さて

学会報告。午前中は2つの講演をさせて頂きました。部分痩身の治療戦略と、新しい高周波機器のメカニズムおよび初期報告について。

 

部分痩身は正直、あまりに太っている人には効果が薄い治療です。いかにボディラインを整えるか、皮下脂肪を減らすだけではなく引き締め、かつ骨格筋や内臓脂肪を調整していく、治療戦略についてお話ししました。

 

高周波に関しては今現在テスト中の新しい機器のメカニズム、その革新性について報告しました。機器オタクっぽい発表をさせて頂いたので、評判は上々。

その後のランチタイムでは韓国のドクター達とその機器についてディスカッション。

 

ディスカッション後にみんなで記念写真。

 

 

午後は機器のセッション座長を務めました。皆さん素晴らしい発表で、質疑応答も盛り上がり。

 

最後に演者の皆さんと。

 

これでお役目終了。夕刻からは会長招宴。次回に続く。

 

エステサロンでの脱毛で熱傷が生じ施術者が逮捕されたとの報道がされています。

フィルターを付け忘れたとの見解。それだけでしょうか。医療脱毛でも熱傷は生じ得ます。正しく照射していても、です。もし付け忘れだとしても、全て施術者の失念のせいにして機器は安全、と言っているかのようです。何とも解せない報道。

 

脱毛は医療行為です。これは厚労省の通達もされています。

但し、毛根が永久に破壊されないなら細胞への傷害はないから医療行為ではないとの解釈がなされています。ホームケアの脱毛機器と同じ扱いです。

そのためエステでは永久と謳ってはいけないことになっています。そして熱傷が起きたら、傷害罪に必ず問われます。

しかし、その実態は。。。。

 

報道では、エステ経営者、施術者ともに脱毛が医療行為とは知らなかったと供述しているとのことです。驚愕です。もしお客さんに対して、また元通りに毛は生える一時的脱毛であることを明示していれば問題にはならなかったかもしれません。しかしほぼ全てのエステでは永久であること(終わりがあること)や毛の量が減ることを説明していると思います。大っぴらには広告できないけど、実際には説明している、そして施術者は特に資格のないエステティシャン。極論を言うと、近所の主婦が時間があるからパートしようとエステで働き始めて、ちょっと説明聞いて照射するようなものです。

 

身体に傷を付ける可能性がある行為は資格が必要です。顔剃りだって理容師の資格がないとできません。一般の人が顔剃りサロン開店してもいいのなら理容師団体は大声挙げて抗議します。きちんと勉強して国家資格を取っているから出来る行為ですから。肌に傷を絶対に付けない特殊なカミソリがあるからエステでも顔剃りできます、でもたまたま刃の付け方を間違えたから首を切ってしまいました、となったら傷害罪で捕まります。でも理容師が誤って肌に傷を付けても、資格者であるからこそ故意でなければ大きな罪には問われません。

つまりエステティシャンがどんなに勉強しても、そしてどんなに良い人であっても、医療行為は出来ませんし、傷つけたら傷害罪です。そもそも最近は医師でさえも通常診療で予期せぬトラブルがあると警察が来て傷害罪で逮捕までに至ることもある時代です。それが医学的に見て正当な行為かどうかの高度な判断さえ裁判では問われます。100%安全な治療などないのに。これが国家資格を与えられた専門職である責任でもあり、特権でもあります。それを無資格者がおこなって、かつトラブルになっても罪に問われないとなると、私たちの医師免許は何なんでしょうか。

 

つい最近もHIFU(ハイフ)機器は医療機器であると消費者庁から意見書が出たばかり。

世界広しと言えども、これらのことを放置しているのは先進国では日本だけです。

縦割り行政で厚労省なのか経産省なのか、責任の所在は分からないですし、そのため消費者庁は両方に意見書を出したのですが、今回の脱毛に関しては、果たしてどうなるのか。。。。

 

 

 

ちょっと宣伝。私と皮膚科学の権威である宮地良樹先生で対談した内容が本になりました。一般の人向けです。なかなか面白い内容になっていると思います。

 

 

 

この対談集が刊行されたのは、実は医師向け専門書「最新美容皮膚科学体系」全5巻のうち第1、2巻が刊行されたのを記念して、一般の人向けにも何か本をということで、急遽企画が決まったのです。

この専門書は私と宮地先生で編集を務めました。大きな重圧を感じながらもやっと刊行されたのです。

業界向けのほぼボランティア的な仕事はまだまだ沢山請け負っております。

 

さて、先日香港出張したばかりでしたが、今度はヨーロッパのスロベニアに出張してきました。しばらくクリニックをお休みしていまい、申し訳ありませんでした。欧米は遠いので年に1〜2回しか出張しないようにしています。

 

今回のミッションはスロベニアのレーザーメーカーFotona社が年に1回主催するLAHA symposium 2023への参加、発表です。世界から700人が参加するという企業主催の会としては最大規模。Fotona社は美容皮膚科分野だけでなく泌尿器科や婦人科、歯科向けの機器も開発しており、色んな国から色んなドクターが参加します。この会は数年前も参加しています。

直行便はなく、行くのはなかなか大変。今回はイスタンブール経由でした。トランジットを利用して観光。

アヤソフィアやブルーモスクなど、ベタな観光を楽しみました。

 

 

 

今回往路ご一緒した大分泌尿器科病院の宮内先生、皆川クリニックの皆川先生と。

 

そしてスロベニアの首都リュブリャナに着いてから車で移動1.5時間。風光明媚なポルトルシュというリゾート地に着きました。タラソセラピーで有名な街だそうですが、何もありません。ブランドショップも皆無。ただ素晴らしい景色の広がる街です。

 

 

さっそく私の発表です。レーザーの特殊なモード(smoothmode)における深達度、熱の広がりと周囲への影響について簡単な実験モデルを作って、これをいかに臨床結果に繋げていくか説明しました。英語なので基礎的な話はなかなかうまく表現できない部分も多いのですが、何とか乗り切りました。

 

凄い聴衆の数です。当たり前ですが、誰もマスクをしていません。そこも驚きでした。

 

発表後も色んなドクターから質問を受け、さらになぜかアジアのドクター達からは沢山の記念撮影を頼まれました。

早々に出番は終わったので、あとは気楽に講演を拝聴。レベルの高い発表からそうではないものまで玉石混淆でしたが、勉強になりました。

先日のAMWC Asiaで同じセッションにてお世話になったイタリアのMarini先生は特に素晴らしいご講演でした。レーザーの作用を本当に分かりやすく解説され、まだまだ自分に足りないものが沢山あるなと思い知りました。

 

初日の夜はガラディナー。この会はよく学びよく遊ぶがポリシーらしく、ショーも多々あり、皆さん弾けてました。色んなドクター、業者さんと記念撮影。

Marini先生とはすっかり仲良く。

 

先日来日してご飯をご一緒した婦人科美容のGasper先生と。

 

韓国のDr.達と。

 

そして日本から参加した女性美容の満行先生、順天堂大学泌尿器科の小林先生、Wクリニック宮崎先生と。

 

 

2日目も朝から聴講し、午後にはシンポジウム終了。その足でワイナリー見学やリュブリャナ観光。

いつも仲良くして頂いている泌尿器科、婦人科の先生方と遊んで、飲んで食べて、海外出張らしく楽しく盛り上がりました。

 

夜は会場に舞い戻りダンスパーティーに参加。このあたりは欧州の会社らしい企画です。

 

 

翌朝は少し時間があったので車で2時間のヴェネチアまで移動、短い観光を楽しみ、

 

 

またイスタンブール経由で帰国です。

バタバタでしたが有効に時間を活用して楽しい思い出を沢山。

 

もちろんランニングも。ポルトルシュの隣町にあるピランまで。素敵な街でした。

 

5月は合計3回も海外出張。香港と台湾は週末や祝日利用でしたが、今回の出張は平日を数日お休みさせて頂き、ご迷惑をおかけしました。

 

 

 

 

 

 

先日、世界有数の医療レーザー機器メーカーであるキャンデラ社の主催する新しい形のバーチャルイベント、Candela APAC expert summit のお仕事にて香港へ出張してきました。

1泊3日、月曜早朝帰国の弾丸出張。

 

今回は講演するのではなく、テーマを決めて1時間弱ずつの討論をするという面白い企画。英語が苦手な私にとってはかなりハードルの高いお仕事でした。私に与えられたパートは皮膚の若返りとレーザー治療合併症のマネージメントについてでした。

バーチャルイベントとしてきちんと収録して、日本語字幕をつけて放映するという気合の入った企画です。

土曜午前便で香港へ。夜はウェルカムディナー。

 

そして当日、メイクは強制的。私の担当セッションの前に出演したDr.のメイクで眉毛ががっちり描かれていたので、激しく拒否して何とか切り抜けました。

人生初のメイク。変な感じ。

 

そしていざ本番。大掛かりなセッティングで大勢のスタッフが取り囲む中、何とか無事にお仕事終了。

肌の若返りのセッションでは、機器のみに頼らず注入などを組み合わせるべきという意見のドクターが殆どでしたが、その中での機器の位置付けやコンセプトなど深掘りした討論が出来ました。

合併症のセッションでは、各症例ごとにどう治療していくか、正解はない中で各自の考え方を自由に述べられ、なかなか面白かったです。

 

今回の企画、初対面のDr.は殆どいなくて皆んな仲良しなので楽しく盛り上がり、チームとして結束して良い出来栄えになったかなと思います。

 

前日のディナーの後にDr. Eric Song、Carl Chang、Sindy Huと。

 

そして仕事の後は新しく出来た香港の故宮文化博物館へ。コンセプトありきの博物館でしたが、新しくてインタラクティブな部分も多く現代的でした。

 

香港はやはり高層ビル群を見て雰囲気に浸れます。

 

 

博物館前にてDr. Wichai Hongcharu, Geun Soo Leeと。

 

そして夜は高層ビルの101階にてディナー。

河野太郎先生、Dr. Geun Soo Lee、Carl Changと。

 

 

写真がまだ手に入らないのですが、他にも何人かのキーDr.が参加して、楽しく仕事しました。日本、韓国、台湾、中国、タイ、オーストラリアから。

 

 

ちなみに土曜は夕方まで4時間ほどフリータイムだったので、ホテルそばをランニング。西環のCyber portという場所でしたが、自然豊かな海沿い。

 

 

 

西環泳棚。インスタスポットだそうです。汗だくのオッサンはちょっと場違いなほどカップルや若い女性達で賑わってました。

 

 

コロナ禍が明けて、最近急に海外からのお誘いが増えてきました。全部は行けないのですが、少しでも業界の役に立てるよう仕事していきたいものです。