TIGER&BUNNY 3話Many a true word is spoken in jest | リュウセイグン

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1話が世界観や人物紹介
2話がタイガー回だとすると、今回はバニー中心のコンビ回というところでしょうか。
3話目にして変身(?)しない異色回でありながら、それを逆用して緊張感を演出し、バディ物らしい展開に持っていく辺りは唸らされます。

虎徹はやっぱりヒーローの精神を持っているが故に疎んじられがちなのですね。
「HIRO TV」の連中が、虎徹の敬愛するミスターレジェンド像を素通りしていく所は象徴的。

「最初のヒーロー」などと呼ばれているので、恐らく彼の時代には番組そのものがなかったと目されます。
この社会は、20年前後くらいの間にヒーローの扱い方を変えてしまっているのですね。

一方、バーナビーは「HIRO TV」に適合するヒーローになるべくして生まれた存在と言えるでしょう。
素顔も素性もさらして(これには裏の意図がありそうですが)こまめにサインやファンサービスもしてあげる。
外面も良い。

まるっきりのアイドルで、虎徹としては違和感というか面白くない。

しかし、バーナビーも内在的には本当にアイドルヒーローなのかな? と思っちゃう部分が出てきたりする訳ですね。
スカイハイなんかは優等生キャラかと思ったら天然系だったり、折り紙サイクロンは本筋を違えていたりで、文字通りの愛されキャラなのですが、バーナビーは現実的な打算からそう振る舞っているような所が見受けられます。

爆弾騒ぎは案の定、虎徹のヒーローらしさが明確に出るシーン。
素早く爆弾の位置を特定し、スタッフにも怒りながら退去を命じる。

彼にとって人命が何より大事で、TVなんかどうでもいい
こういう格好良さが、そのうちもっと多くの人に受け入れられ物語としても生きてきそうな予感がします。


一方で彼の魅力は、ちゃんとビデオ撮影はしてあげるとこwwww
この妥協する姿勢や情けなさが、カッコ付き過ぎず、人間味を出すのにいい塩梅になっています。


バーナビーは爆弾解体をしますが、知識で身に付けてきたこととは違う。
自分達の命まで掛かっている。焦りも出る。


二者択一、上か下か。


ところがここで第三の選択をする虎徹、それを瞬時に悟るバーナビー

実地でこそ発揮出来る発想力、それを悟る感性。

虎徹は経験から先に動き、バーナビーは自身の中にある虎徹との共通性=勘でそれを把握。

二人の違いと共通性を爆弾事件一発で見せきるこの巧さ
そしてCパート、酒場に流れるTVでは虎徹が言わされた台詞を吐いていますが、結果的に心情の一部を代弁している。ここらもすっごく心憎い、良い構成です。

さて、バーナビーは両親を殺害されている模様ですが、その相手はウロボロスをシンボルとした集団の模様です。
今回の爆弾も新型だそうなので、恐らくそいつらが噛んでいる可能性大ですね。
彼は素顔&実名で相手を誘いだし復讐することが、ヒーローとしての動機の一端であるように推測されます。
ただしそれは暴力的な憎悪による復讐であってはならない。前にも言ったように、個人的な復讐心だけで動くのはヒーローではないからです。
そこはきっと虎徹がなんとかしてくれるでしょう。

さて来週はブルーローズの話。
T&Bコンビだけじゃなくて他のキャラも掘り下げてくれるようで、凄く楽しみです。