メリダとおそろしの森 | リュウセイグン

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長文多し。

ピクサーとしては並



今までのピクサーからすると、ちょっとダークな感じの設定。
ジブリで言うと「千と千尋の神隠し」的な(お母さんが獣に変身しちゃうしね)


しかし中身は良くも悪くも「並のピクサー」という感じでした。


話は良く出来てはいます。
CGはいつも通りの美しさだし、モルデューやら伝説の伏線の巧さは流石というところ。
また母子ものとしても押さえるところはキチンと押さえている。

この辺り、実力のあるスタジオのよく出来た作品、という感じです。

ただ、それ以上の何かが無いというか物足りないというか。

三つ子の変身はガジェットとしては面白いけど物語にはあまり意味を為さないし(彼らはそもそもプライドによってわかたれていない)鬼火もちょっと御都合設定良すぎるし、最後も予想通りで捻りがあまり無い。

あとお母さんとメリダの森の中に於ける交流シーンはもっと尺を取って描き込んで欲しかったなぁと。




終盤における大広間のシーンそのものは好きなんですよ。

親から皆の意識を逸らす為に体を張るメリダ、

メリダが言葉に詰まるのをジェスチャーで救おうとする母親、

そしてそこから導き出される新しい答え


状況的に言葉を交わしてはならない、
以心伝心によらなくては成立しない
だけに、彼女達の関係が変化したことを表現する素晴らしいシーンでした。



ただ、そこへ行くまでにはもっと色々お互いについて意見や知見を対比させなきゃならんと思うのですね。
鮭取りのような部分をもっと見せてくれれば、彼女達の変化をもっと感動的に観ることが出来たと思います。


以上、簡潔ながら本作の感想でした。