TRASHMASTERS vol.34「黄色い叫び」

上田、東京、仙台公演、一昨日、無事に幕をおろすことができました。


6年前にTRASHMASTERSに所属し、その年に行われた中津留章仁LOVERS(毎度すげー名称だなと思う🤣)での再演以来2度目の出演

前回とは違う役で臨む形となり

また新たに森本さん、香澄さんという魅力的な登場人物が追加されたこともあってか

全く違う景色が見えました


皆がそれぞれの人生に真摯に向き合い

自分の為に、皆のために一生懸命に生きるということ

出自のことなる俳優たち一人一人が

最高の作品を世に出すというひとつの目標に向かい

集中し、もがき、うちやぶろうとし、より高く、より自由に

役を自らの人生を生きようとする様は

とてもとても美しかった


One for all  All for one


この言葉の意味が初めて腑に落ちた瞬間でもありました


3都市での公演、仕込み、バラシの連続

本当は役者には芝居に専念してもらいたい

本来であれば劇団員、スタッフのみで回せればよかったのですが

客演陣の皆さんにもたくさんたくさんたーくさんっ

お手伝いして頂きました

おそらく思うところはあったはずですが

誰一人いやな顔をせず、むしろ率先して

手を貸していただきました


きっと皆にきくと「手を貸すのは当たり前だよっ!」と言ってくれると思いますが

(そう思わせてくれる皆さんのお人柄に感謝)

皆さんの当たり前が私にはとっても有難かったです


劇団員としてこの気持ちに

甘えてばかりでは

当たり前だと思っては

絶対にダメだとは思いますが

とてもとても助かりました

この場をかりて厚く御礼申し上げます


中津留さん、キャスト、スタッフ、本当に最高の座組でした


時間をお金をかけて、人生の一部を捧げ見に来て下さったみなさま、応援して下さったみなさま


だれか一人かけてもこのようには思えなかったです


一緒に時間を過ごしてくださって本当にありがとうございました!!


みんな大好きだよっ!!




たわけ者の血潮
おわって二週間足らず
すでにメンバーいろいろと動いております
みんなそれぞれだけれど
今日は月いちリーディングで中津留さんがコーディネーターとして
私、森下が若手演出家コンクール森田あや班の舞台監督として活動中

下北やっぱ好きだなぁ

これから、本番
がんばりまーす

森下庸之
例えば僕は
周りの人達が朗らかな笑みをこっちに向けて
ルンルンしながら語りかけてくると
頬がほころぶ

例えば僕は
夕暮れ時、暗い部屋の隅で眉を落とし
一人窓の外に視線を送っている女の人を見ると
胸がしめつけられる

例えば僕は
満員電車、金髪の青年のヘッドフォンから
漏れる音を聞いて
おじさんがチッと舌打ちする音を聞くと
頭がガンガンする

例えば僕は
公園でお父さんと男の子が
ワイワイキャッキャッ言いながら
ボールをけり合っているのを見ると
ふわっと口角があがる

例えば僕は
横断歩道をよろよろと歩いている
おじいさんをみると
同じように後ろを
よろよろと寄り添ってしまう

例えば僕は
なんどもなんども同じ話を
同じように話すおばあさんをみると
鼻がずずっとなる

例えば僕は
お乳をあげているお母さんをみると
心臓がトクントクンとやわらかく脈打つ

例えば僕は
その赤ちゃん
例えば僕は
満員電車のお兄ちゃん
例えば僕は
黄昏れる女の人
例えば僕は
舌打ちをするおじさん
例えば僕は
まわるまわるおばあさん
例えば僕は
優しくボールをけるお父さん
例えば僕は
揺れながら進むおじいさん
例えば僕は
たわむれる男の子
例えば僕は
いつくしむお母さん

それらは僕の歴史
それらは僕の一部
出逢いが一つ一つ
僕の糧になり
力になり道をさし示す

どんどんと
書き記され広がっていく

笑ったり、怒ったり
泣いたり、哀しんだり
喜んだり、楽しんだり

何が良いことで
何が悪いことで

そんなこっちゃわからない

色々あって
それでもいいかなと

例えば僕は
空にむかって胸いっぱい
例えば僕は
両手をひろげて
例えば僕は
抱きしめる

抱きしめる