ホテルに帰ってからもどのドレスにどのデザインを
はめるのか選ばなきゃならない
メンバーが一生懸命ドレスに合わせて考えに考えて作った作品なのに、
そのドレスがないという状況に申し訳なさと、マルコ（オーガナイザー）の
親指を立ててOK！と言ってくる顔に腹が立ちながら
僕は必死で考えた
そして選びに選び抜いた作品4つ
今でもその合わせ方が正解だったかどうかはわからない
仕込み先のホテルに戻り、日本人戻ってきたみたいな顔される
時間はもう19時を過ぎた
バックステージがばたつき始めた
今日はレッドカーペットだよね？なんだかこのチームを信じていいのか
不安になり聞こうと思って頑張って確認する片言の英語とGoogleさん
毎回なんだけど一つ聞くと3〜4人ぐらい寄ってくる…
質問する気が失せるぐらい全員イタリア語で話す
気持ちが折れそうになる
でもレッドカーペット！だけ聞こえる
最後にマルコがテーブルの上に
人差し指と中指を使い人が歩くような動きを見せる
レッドカーペット！きっとレッドカーペットを歩く
もしこのジェスチャーと言葉でレッドカーペットじゃなかったら
僕はローマで事件を起こしていかもしれない
そのマルコの動きを信じて僕はまた座って待った
20時を回り、マルコが叫び始めた
現場リーダーあるある笑（誰がやねん）
着替えたモデルさんが僕の前に座り出す
僕はネイルをつけ始め、横でマルコは叫んでる
時間は迫る
つけたモデルさんの目が変わり始める
写真を撮り始め、みんなに見せ始める
触るな、あまり動かすなと言ってるのにお構いなく…
まぁ、外じゃないし4作品だしこの辺だと拾えるからいいか…と
注意しても通じないから落ちてないかを確認しながら時間を過ごす
マルコがいくぞ！と言い出す（多分）
マルコがこっちだ！と僕を手招く
僕は予備のテープ、ピンセットなんかいりそうなものをもって
みんなの後を追いマルコの車に乗せられ会場に…
車の中でもずっと話しかけてきて僕をみてはニヤリと笑う
悪い奴ではないんだろうと思うが、何だかちょっとイラっとする笑
ホテルから車で約20分やっとのローマ国際映画祭会場に着いた
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上記記事は
爪華師オンラインサロンにて
2022年10月21日に投稿されたものです
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