新型コロナウイルス 今度は第三波 | ある脳外科医のぼやき

ある脳外科医のぼやき

脳や脳外科にまつわる話や、内側から見た日本の医療の現状をぼやきます。独断と偏見に満ちているかもしれませんが、病院に通っている人、これから医療の世界に入る人、ここに書いてある知識が多少なりと参考になればと思います。
*旧題「ある脳外科医のダークなぼやき」

案の定、メディアは第三波の報道一色ですね。

テレ朝系列では、GoTo中止に関する世論調査をしたりと印象操作に今回も余念がありません。

 

 

この手の世論調査は質問や誘導、対象などのバイアスによって平気で10%前後、もしくはそれ以上は数字をごまかせるような物なので、

真に受ける必要は全くないように思います。

私はGoToトラベルを中止する必要は現状ないと思っています。

 

この一年間、テレビは同様の報道を繰り返してきました。

第一波、第二波で何かを学んだのか?と不思議になります。

 

さて、現在の発生状況は下記です。

 

 

陽性者数は過去最高の1日1800人程度となりました。

重症者数は夏から秋にかけて150人程度で横ばいでしたが、その後は11月から増加し現在は250人となっています。

 

陽性者数はこれまでと比較してどっと増えていますが、重症者数については全国の規模でみれば依然低い水準です。

 

古今東西、有史以来、

冬にはウイルス罹患者が増えるのは必定です。

コロナウイルスを含め様々な感冒ウイルスやインフルエンザなどが爆発的に流行するのが冬季です。

すでに国内に定着しつつある新型コロナに関しても、環境の厳しくなる冬場に感染者数が増えるのは当然のことと言えます。

 

国内で拡散しているウイルス自体の病原性が大きく変わったり、

重症化する確率が上がったのでもありません。

単純に冬場の環境で流行が拡大しているのが現状です。

 

そうすると、健康な方の大多数が軽症か無症状で、重症化するのはごく一部、

一方で高齢者や体力の衰えに応じて重症化率が上がるということは変わっていません。

つまり、春、夏、秋に我々が見聞きしてきた新型コロナウイルスと特にかわりはないのです。

 

これまで通り、高齢者への感染波及を食い止めることが重要ですし、

健康な家族同士で旅行に行ったところでそれ自体で感染リスクが高まることもありません。

 

逆に、どれだけ気を付けてマスクや消毒をしていても都心部で生活している限り、

ありとあらゆるところで感染リスクをゼロにすることは不可能です。

 

一方、倒産した中小企業は6000を超え、GDPの低下も明らかです。

つい最近の4半期の報告で年率換算21%upと報道がありましたが、これは所詮5%程度その4半期のGDPが反動で上向いたにすぎず、

経済の用語ではデッドキャットバウンスと呼ばれています。

死んだ猫でも叩きつければ跳ねる、という文字通りの意味です。

つまり、経済の冷え込みは決して軽視できる状況ではないようです。

 

よって、現在の重症者や死者増加の程度と、経済の影響のバランスをみれば、

GoToを中止したり、緊急事態宣言を再度行うなどということはナンセンスです。

 

今後爆発的に感染者数が増大し、

重症者数が全国で1500-2000名を超え、重症者用ベッドの大半が埋まるような状況や、

その結果として死者が連日100名、200名を超えるような状況にでもならない限り、現状維持で良いだろうというのが私の印象です。

 

そして日本では、おそらくそのようにはならないだろうというのが私の予想です。

春~秋と流行していたウイルスと概ね同じものが広がっている限りは、冬という要素以外、大きく変わったところがないからです。

 

冬という要素で流行が拡大したとしても、重症者数や死者数の増え方はこれまでの第一波や第二波を多少上回る程度か、

感染がどっと広がったとしても倍程度くらいで落ち着くのではないかと予想しています。

 

しかし、報道番組など、地上波メディアのコメンテーターとして登場する医師や専門家の顔ぶれはほとんど変わりませんね。

暗に現状の政策批判、政権批判に繋がるようなコメントをしてくれる専門家が重用されるという構図のままです。

 

そういえば、第一、第二波のときに登場した、「〇十万人死亡モデル」が今回も登場するかと思いましたが、

さすがに今回は見かけません。感染者数や重症者数が増えて行けばそのうちまたお目にかかるかもしれません。

 

ファイザーとモデルナのワクチンはいずれも有効性90%超が確認されていますから、

これが安全に摂取できるのであれば、新型コロナの問題も鎮静化しそうですね。

安倍元首相がこの2社と契約していたというのは、まさに慧眼という他ありません。

それまで皆で乗り切りましょう。

 

最後に話は変わりますが、

以前にも記事にした大村知事リコールの結果に触れたいと思います。

 

天皇陛下や日本人をヘイトするような作品群に公金が詐取されるような形で投入された愛知トリエンナーレ問題に端を発して行われたリコール運動ですが、署名は43万筆に留まり残念ながらリコールには至らなかったようですね。

 

しかしながら、一部ネットニュースを除いて署名期間中に大手メディアが一切黙殺し、史上初の県知事リコールについて報道しない自由を行使する中、低い知名度の逆風の中で40万筆以上署名が集まったのは驚くべきことだと思います。

 

署名にいちゃもんをつけたり、大きな内ゲバがあったかのように見せつけるなど、死体蹴りのようなことを好むアンチの方々もいらっしゃるようですが、大手が報道しない中で短期間に40万筆も集まったことについても取り上げるべきではないでしょうか。

 

アメリカ大統領選挙に関しても、トランプは悪、バイデンは善というような偏った印象操作報道日本では続きました。

いえ、今も続いていますね。

 

トランプ支持派には極右しかいないような報道を続けてきた地上波メディアですが、

蓋をあければほぼ半分のアメリカ人が今回もトランプ大統領に投票していたことを少しは考えたほうがいいと思います。

 

コロナ報道、大統領選と、日本の地上波メディアは意見が偏りすぎていて、見ても不毛です。

情報というのは2つの見方がある場合、両方の意見を見なければ意味がありません。

 

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