パントマイマー「@君(仮名)」《 自分史[15]》 | オカハセのブログ

オカハセのブログ

ブログの説明を入力します。



チャリ旅での九州「福岡市」で出会ったパントマイマー。彼は東京の劇団出身だが、パントマイム行脚の為にバイクで大道芸をしながら、僕と同じように全国を放浪していた。
この頃の彼はほとんど僕と同じような放浪芸人でしたが、数年前にブレイクして日本を代表するパントマイマーになっています。
島田紳助の番組にでたり、AKBにパントマイムを教えたり…
なので実名をあげると彼の事務所からクレーム来るといけないので(笑)「@君」という仮名にしておきます(@って何だよ!笑)。

今から思えば彼は僕と似た者同士と感じる事があります。今の彼の活躍知ってるかたからすれば「オカハセ如きが何を言う」と思うかたもいらっしゃると思いますが(笑)、当時の彼は自分と同じような人間でしたから。

ある親切な地元民に、物置部屋か納屋に居候させてもらった時に、あまり街にパントマイムをやりに行かず、何日もそこにこもっていたりした。
それを家主し指摘されると「だって疲れて動けないからしょうがない」という【本人にとっては切実で他人にとっては何ともだらしなく自分勝手な思考】になっていたようです。
確かに野宿してる時はいつ路上芸をやりに行こうがいつ休もうが勝手だし、自分から頼み込んで居候している訳で無いので彼の言い分は僕は手に取るように分かる。嫌々やっても良いパフォーマンスは出来ない…

世間ではわかってもらえない理屈だけど。
1人野宿旅は知らず知らずのうちに疲れが溜まっているからこういう時にドッと疲れが出る。

でもこれは@君や僕の理屈であって、一般に上手に人の世話になりながら貧乏旅行する人は、他人に世話になっている時はうちらみたいにだらしなく無い。

じゃあそういう人とうちらの違いは?

少なくとも彼等は社会不適合者(ホームレス)ではない。
うちらの場合は、@君自体認めているのだが「移動するホームレス」、ただちょっと特技があるだけの事。

ただ彼は人柄が柔らかくみんなに好かれるタイプだったので、それでも許されていたと感じます(僕なら速攻追い出される、笑)。


でも僕は彼の「普通じゃないところ」を知っていた。
【普段温厚なのに、他人(僕も)が聞くと理解し難い事で腹を立ててキレるところがあるという「躁状態になるとパーソナリティーが不自然」なところがありました。】
自分では気づきづらい事だと思いますが、彼を見て「自分の普通じゃない時って、側から見るとこうなんだな…」と感じました。
多分彼も僕のキレているところを何度も見ているので、同じように感じていたのではないかと思います。


彼もジャズが好きで趣味でクラリネット吹き始めたばかりで、僕も始めたばかりのアルトサックスで二人でよく夜中から朝方まで福岡の大濠公園というところでなんちゃってアバンギャルドごっこをしていました。多分「気○がいの2人がいる」と思われていたかもしれません…。

でも路上芸で、僕がギターで「マイフェバリットシングス」をコルトレーンバージョン風に弾きながら彼がアバンギャルドなパントマイム(なんちゃってではない)をすると、人だかりが出来、僕が1人でやる時の何倍も投げ銭が入りました。

僕は彼のパントマイムを沢山見すぎたせいか、その後見るパントマイムはどれも彼には及ばないと感じてしまった。
今から考えると【@君が飛び抜けていた】んですね。
あまりにも身近な友人が凄すぎたので気付かなかったのです。ましてやパントマイムという物をそれまでほとんど見た事がなかったので尚更です。


この後彼とは旅が終わった後も色々なところで会う事になったり、2人でミニツアーをしたり、札幌の自宅に遊びに来たり、27歳くらいまでの間縁があった。
でもそれからは一度もあっていない。
数年前に彼はパントマイムの世界で大ブレイクして、今は中々簡単に会う事は難しい存在になった。






オカハセ。