【春の祭典報告 ~世界大茶会その1~】 | 世界お茶まつり SNS広報チームのブログ

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世界お茶まつり2013春の祭典、
当日はfacebookでいろいろ情報発信しましたが、
このブログでは富士山静岡空港と、島田市お茶の郷で実施された プログラムを
いくつかご紹介・ご報告します。

【世界大茶会】
富士山静岡空港ターミナルビル2階と、石雲院にて行われた世界大茶会。

空港では中国茶・韓国茶・幻の極上セイロンティーの
3つのブースでプログラムが実施されました。

オープニング
富士山静岡空港ターミナルビル2階でのオープニングとして、
中国緑茶の新茶物語と題して、中国茶芸の披露が行われました。

お茶の淹れ方は、お湯と茶葉の投入のタイミングから、3種類あるそうです。
下投法・・先に茶葉を入れてからお湯を注ぐ
中投法・・半分ほどお湯を注いでから茶葉を入れ、またお湯を注ぐ
上投法・・先に必要量のお湯を注いでから、茶葉を入れる

写真のグラス、左から下投法、中投法、上投法の淹れ方です。
茶芸師の先生は茶葉を見てベストな淹れ方を選択されるそう。



 

この日、引き続き中国緑茶の新茶を楽しめる講座が開かれました。

お茶は径山茶(ケイザンチャ)、碧螺春(ヘキランシュン)、
安吉白茶(アンキツハクチャ)の3種。
いずれも清明節(4/5ごろ)前に摘んだ今年の新茶で、
明前茶と呼ばれ高値で取引されるそうです。

    

こちらのお茶は碧螺春(へきらんしゅん)
くるくるとして、白いものが見える茶葉が特徴的です。
色は淡く、優しい甘みを感じるお茶でした。

参加者はなかなか飲めない高価な中国緑茶を飲んで、
興味津々のようでした。
 
ちなみに「茶芸」と聞いて良くイメージする、
口の長いお湯差しを使った曲芸のようなパフォーマンスは、
実は茶芸ではなく「摻茶(サンチャ)」といって、
お茶の一つの淹れ方、風習だそうです。


(中国茶専門店・華泰茶荘の店主、林 聖泰さん)

中国にたくさんある茶芸館で給仕するとき、
麻雀したり寝ている人の邪魔にならないように・・という必要もあって、
口の長いお湯差しを使うようになり、
だんだんパフォーマンスも加わっていったそうです

2日目以降は日本党のための中国茶入門、自分好みのフレーバーティを作ろう、
ミニ中国茶講座などが開かれました。



韓国茶のブースでは、韓国では珍しいという緑茶を味わえました。
李氏朝鮮のころの貴族(両班)の女性たちが楽しんだという、
閨秀茶礼といわれる急須を使った茶礼だそうです。


(李瑛子東京茶礼房さん)

韓国は過去に緑茶が高騰した時代があり、庶民の飲み物ではなくなってしまったそう。
一般家庭ではトウモロコシのヒゲ茶、桑の葉茶などを飲むことが多く、
緑茶は、お寺でお坊さんのお話を聞きながら飲む機会が一般的で、
韓国の緑茶はほとんどが釜炒りだそうです。

お茶うけは餅菓子が一般的で、今回選んでくださったものも餅菓子。

 

韓国の緑茶は中国の緑茶より軽く炒ってあり、
ちょうど中国と日本の中間位の作り方なんですよ・・
とのご説明に、参加された方はいろいろ興味を持たれたようでした



こちらは幻の極上セイロンティーのブース
シルバーティップス、ゴールデンティップスと呼ばれる、
スリランカの希少な紅茶を楽しめました。


(赤石千穂さん)

これらのお茶は今まで中東の富豪たちが茶園から直接購入していたため、
市場に出回らなかったそうです。

普通、日本の緑茶を摘むときは一芯二葉といって、
茶の木の生長している一番先の芯と葉二枚を摘みますが、
シルバーティップスはなんと芯のみを摘むのです
だから産出量がとても少ないのだそうです。

ゴールデンティップスは更に希少で、
シルバーティップスの中から自然に発酵して茶色くなったものを
少しずつ集めたものだとか。


左:ゴールデンティップス 右:シルバーティップス

いずれも茶の木の栄養がギュッと詰まっていて、
昔の中東の富豪たちは滋養強壮のために飲んだとか。

「このお茶の箱の絵、こんな目的で飲んだんですよ」
 

どちらもとてもうまみが強く、ちょっととろみがあるような・・。
栄養がぎゅっと詰まったというのがよく感じられるような紅茶でした。
ゴールデンティップスはさらに、発酵の風味を感じるようでした。

 

赤石さんはスリランカの文化も知ってほしいと、
様々なお話をしてくださり、参加者は熱心に耳を傾けていました。



石雲院での世界大茶会の様子は、また別の記事でご報告します