きょうも誰の得にもならないわたしの話です。
以前の記事にも書きましたが、わたし中高生の頃、oliveという雑誌の愛読者でした。なかでも特に"カフェ特集"が大すきで、全国のおしゃれなカフェの写真をみては妄想をふくらましていました。
以下、わたしの妄想です。
ある初夏の午後、都会のとあるおしゃれなカフェの窓際の席におしゃれなひとりの少女(ビジュアル8割増の自分) 店内にはボサノヴァ(よく知らない)が流れる 少女は伏目がちにミルクティーを飲み、時折おしゃれな本(どんな本?)を読み、窓の外のまぶしい光に目をほそめる… なじみの店員さん(ボーダーシャツのさわやかな青年)とおしゃれな会話をして(どんな話?)少女は颯爽とお店をあとにする…
もう…なんていうか…思いだしただけでもはずかしい…というか吐き気すらおぼえます。おしゃれ…って言ってる時点ですでにダサの極みです。ダサすぎて何も言うことがありません。
が、当時はこんな姿にあこがれを抱いていました。
そんなわたしは大学進学にともないおしゃれの街神戸へやってきました。わたしは念願だったカフェで働くようになりました。
以下、わたしの甚だしいかんちがいです。
ソムリエエプロンをつけたわたしはおしゃれなカフェスタッフ 誰もがうらやむカフェスタッフ おしゃれな店内でおしゃれな音楽とおしゃれな仲間にかこまれておしゃれな会話をしながらおしゃれに働く (どんなん?)音楽や写真や映画にもくわしくなって、おしゃれなイベントに忙しい毎日 街を歩けばおしゃれな友だちに出会いたのしくおしゃれなおしゃべり わたしはおしゃれなカフェスタッフ
ほんと…もう…いい加減にしてほしいです。
そんな妄想ばかりのわたしでしたが段々とカフェで働くことに違和感を感じるようになります。
あれ?おや?もしや?わたし?全然?おしゃれじゃ?ない?
たしかにまわりにはおしゃれな人たちがいるものの、自分自身まったくおしゃれでもなくて、音楽にも写真にも映画にも特にくわしくなくて(ていうか、そもそもそんなに興味がない)、街を歩いても陽気な友だちにも遭遇せず…つまりは何にもかわってない自分がいただけでした。
イメージだけ、雰囲気だけ、そこにいる自分に酔いしれてただけ、おしゃれな気になっていただけだったんだなぁとしみじみ思います。
こんな感じの失敗はいまでもたくさんあります。
本読んで勉強した気になっただけ、ヨガのレッスン受けてきらきら女子の気分になっただけ、えごま油買って健康に気をつかう人の気分になっただけ…。はい、全部わたしです。
その"気分になること"が目的ならそれでもいいのかもしれないけれど、それが目的ではないなら早めに気がつかなきゃいけないなぁとつくづく思います。
そんなわけで、カフェにあこがれすぎてへんてこな妄想をしてしまったわたし…いまでは"カフェ"というフレーズだけで当時のはずかしすぎるエピソードを思いだしてしまい鳥肌がおさまりません。でも、すてきなお店でおいしいお茶をのんだり、たのしくおしゃべりするのはたいせつな時間だなぁと思います。
ちなみに、すきなお店
最後まで読んでくださりありがとうございます!また見てください☺︎
おき めぐみ