あそこで売って、ここで買えたら…。 | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

買った株が騰がっている間はずっと持っていて、

天井では見事に売り抜ける。

 

で、下がっている間は静観し続け、

再び底値で買い戻す。

 

もし、これを繰り返すことが出来たら、

いったいどれほどお金持ちになっていただろう・・・。

 

こんな事を考えたことはないだろうか?

 

例えば、次のような株価変動の株を所有したとします。

仮に1000円で買って、3000円まで持っていたら

それだけで3倍もの大上昇ですから、

ただ持っているだけでもかなりの大儲けなわけですが、

 

それでは物足りず、1000円で買って2000円でいったん売り抜け、

再び底の1500円で買い戻して3000円まで持ち越せば、

2倍×2倍で4倍に財産が増やせたのに・・・。

 

みたいに考えてしまうわけです。

 

もし、誰かがそんなバカげたことを言っていたら、

おそらく、経験豊富なあなたは

「そんな事が出来たら、誰でもあっという間に大金持ちになってしまうよ。

それが出来ないからみんな苦労してるんだ・・・。」

と大人の会話が出来ることでしょう。

 

しかし、実際に自分が25%もの大きな下げを経験し、

一時的に含み益を半分も減らしてしまうと、

「あちっ、何てこった。2000円で売って、1500円で買い戻せば良かった・・・。」

って全くもって子供的な考えをしてしまうわけです。

 

まぁ、そこまでは無理だとしても、

「せめて10%下げの1800円で下降トレンドに入ったと読んでいったん売れば良かった。」

等というストップロス的な考えを起こす人もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、それは25%も下がった今時点から振り返るから、

それが正解だとわかるのですが、

 

リアルタイムで投資を実践している場合は、

10%ダウンでいったん売りぬけたそのタイミングこそが

短期的な底値になる可能性を否定できませんし、

 

仮に狙い通り1500円まで下がったとして、

「じゃあ、見事にそんなタイミングで買えるのか?」

という問題もあります。

 

もし、味のある買い方として、

「前回高値をブレイクしたら買い」等という、

広く伝わっているテクニックを合わせて使ってしまうと、

いったん、1800円で売って、それよりも高値の2000円で買い戻すわけですから、

そこで10%の儲けをミスミス逃すような事になり、

ただじっと持っていると3倍に出来たもので2.7倍にしかできなくなるわけです。

 

(もっと言うと、1800円で売った時点で、

儲けの800円に対して20%の税金がかかるため、

買い戻せる軍資金がさらに減ってしまう分、リターンはさらに小さくなる。)

 

結局、いろいろとテクニックを駆使して

人間が頭を使えば使うほど、どんどんリターンが小さくなっていく、

と言うのが偉大な長期投資家の教えであり、

実際、私の残念な経験からも、全くもってその通りと言えるわけです。

 

もし、将来3倍もの大上昇が期待できる有望株を手に入れることが出来たのであれば、

 

下手に動くな!!

 

これが正解です。

 

長期投資家は、

日々の値動きには鈍感になり、

その株の業績が順調に拡大し、自分の財産を何倍にも増やしてくれるかどうか?

にのみ意識を集中させるべきなのです。

 

 

 

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