真夜中のビジュー | おにかな日記

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年が明けました><!!


明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします(*^^*)

…と、半年ぶりのブログで言ってみます(笑)


あっという間に2015年。
気がつけば、自身の読書嗜好の幅が、海のように広くなっておりました。


児童書から泥沼まで、本当になんでも好んで読むわたしですが、広い広いストライクゾーンのうち、やっぱりどストライクという、譲れない趣味ゾーンはあったりします。


それに、とても近いお話が集結しているのが、ショコラティエ企画だったりするのです。



【真夜中のビジュー】




第三弾にも、本当に恐れ多くも、参加させていただきました。

今回のテーマは、アクセサリー。参加させてもらえることの緊張感と幸せは、この上ないです。電子書籍は宝物ですー!!


以下、感想です。ネタバレにご注意ください。








◯ミツバチジュエル
この起承転結のまとまり具合、たまらない。読んでいて幸せな気持ちがフツフツと湧いてきて、思わず口元に笑みが浮かんでいた。この作者さん、ほんとに配分が上手だなぁ!小道具や環境、仕事柄を全て活かす、粋と可愛さを併せ持ってる。素直に、大好き!と言いたいお話。


◯ひとりピクニック
干からびているわたしでも、この方の書く大人男性には、センサーをはたらかせてしまう。そんな色気男性をいつも巧みに書かれる作者さんですが、今回のお話には、明確に男性キャラは出てこない。けれど、それが良かった。すごく良かった。淡々と、緩やかに、優しく。たしかに、心中に入ってくるものがある。読み返したくなる一瞬が、きっと何回もくるんだろうな。心に沁みるお話でした。


◯エニプレイス
とてもとてもとても、わたしのツボだったお話。文章の綴り方、並べ方、お話の内容、とても表現しにくい、けれどたしかに自分の中にあった、そして今も残っている気持ちの、出し方。見せ方。全て好みで、素敵な書き手様に出会えたことに、思わずガッツポーズをしていました。世界は決して綺麗じゃないけれど。あの子も、わたしも、綺麗じゃないけれど。それでも、すごく透明な瞬間が、この世にはある。お話に沈められました。


◯艶色のかんざし
これは面白い!!艶がある男女の駆け引きかと思えば、おお、あら、ほう!そういうこと!!と思わず口を開けた後、顔がニンマリほころんでしまう。ヒントが隠し味のように散りばめられていて、日本語の楽しさも味わわせてくれる極上の一品。前回も意表をつかれましたが、今回はより一層。次作はどうなるんだろう、と今からソワソワ。


◯ブルーヘブン
この作者さんのお話、絶対この人だ!!って、読んですぐわかる。絶対わかる。全部わかる。女の不安定さ、ズルズル、刹那的に、必要とするもの。どうしようもなくても、決して褒められることじゃなくても、共感しちゃうのは、この人のお話だから。どうしようもなさすぎて、痛くて、愛おしい。


◯変わらぬ想い、そして願い
一番強いメッセージを感じた作品。これを訴えたい。だから、物語を膨らます。読み手を、頷かせるように。考えさせるように。それって、お話を書く上で、忘れてはならない原点だよなと、思い出させてくれる。
この物語の運びは、予想できなかったです。読み終えて今。作者様のメッセージに、深く頷き、考えさせられています。


◯刻印アクセサリ
天才鬼才、という言葉をお送りして正しいお人だと思いました、この作者さん!!読み終えて、こんなに興奮したのは久々じゃないだろうか。痛快すぎて作者さんに惚れ込みました。発想はどこからと尋ねたくなるし、容赦の無さが素敵すぎる。好きすぎる。この人の書かれるお話、もっと読みたい。


◯雨の日は硝子玉
わたしは断然洋画より邦画派で、なぜそんなことを思い出したのかと考えると、このお話が、とても上手に曖昧だからだ、という理由に行き着きました。今はまだ。けれど、でも。曖昧さをうまく描いていらして、だから、その日読んだ気分によって、また違った風に、このお話のふたりを受け取れるような気がする。洋画より邦画派のわたし、もちろんこのお話、読んでとってもニンマリです。


◯拝啓、芦田くん
この方のこういうお話が読みたいんですよ待ってました…!と、この企画の存在に改めて万歳。とは言っても、作者さんがわからず読み進めていて、最後お名前を拝見した時に、ああ!と手のひらを打って、返り読みしました。手紙口調の軽めの文章なのに、たしかにある重みと、独特さ。心が、じゃなく、本当に体にも痛みを感じる気がする。癖になります。


◯君がため、星泥棒は世界もつくる
ああああうああああ!!と、悶えながら読みました。これは反則!反則なくらい可愛くて愛しくて愛しすぎて、即、二度読みした。好きだー。読めて幸せだー。
愛ってすごいね。飛び越えちゃうね、不安とか、汚い気持ち。広がる宇宙と星空が、見えた気がした。


◯ピンヒールで風穴
これも読んでいて、作者さんがわかった一品。この方が書く女って、いいなぁ。女の意地って、いい。かっこいいとか、そんな一言じゃなくて。いいな、男がクソでも。クソだからこそ。読んでいて、ええ!もう!くそう!となりながら、最後には背筋が伸びました。好き。読後感も、いつまでも残る、というか刻み付けられる感じ。好き。


◯赤い糸でつながれたカメオ
人生をともにしたい人がいる。そう言えるときまで、わたしたちは、たくさん泣いてもがいて。けれど、「あんなこともあったなぁ」と笑える日が確実に来ることを、穏やかに優しく、教えてくれるお話でした。
自分の人生、そして自分に行き着くまでの、親の、祖母の、そのまたずっと遡った人々の人生に、想いを馳せました。


◯君の捨てた明日を抱いて眠る
正に大人の為の話だなぁ。けれど、単に大人全般を指すわけじゃない。
彼、彼女が立っているのは、決して緩やかでない、世界のどこか。薄暗い彼と、誰よりも強くて弱い彼女を、古いスクリーン上で観たよう。
読み進めていて、圧倒されつつ、焦燥感にも襲われる。毎回思うけど、今回でより思いました。私には絶対書けない。


◯花を添えたら約束ね
リアルなのに、とても綺麗でした。痛みを共感できるのに、薄暗い感情も書かれているのに、この方のお話はとても綺麗。
人生って、何もかも思い通りにできないけれど、できることの方が少ないけれど、幸せを選ぶことはできる。雰囲気と優しさを持つ素敵男性を生み出す手技を、ぜひ習いたい。


◯永遠のファースト
残る余韻は、何だろう。やるせないのに、とても切ないのに、許せないのに。永遠を誓ったのは、片方だけなのに。なのに、二人を美しいと思うのはなぜだろう。歪みを抱きつつ、けれどその関係は、唯一無二のもの。
誰を責めても、どう後悔しても、進めないから。だから、別の道を、歩き出す。とても、心に刺さった。このお話が締めで、良かったと思った。








素敵な企画と、管理人様に愛を込めて!!