価値観外交という言葉があります。日本とアメリカは同じ価値観を共有している、と。本当にそうでしょうか?
フランスという国があります。フランス革命という言葉は誰でも知っていると思いますがもう一度おさらいしてみましょう。フランス革命とは自由、平等、友愛の精神のもと、王政派つまり旧体制(アンシャン・レジーム)に対するレジームチェンジが行われたもので、フランスとは共和制の革新(左派)国家なのです。
一方、イギリスは王室を抱く保守(右派)国家です。伝統や文化を保守する国です。大陸から離れた島国という点にも注目です。
さて、アメリカはそんなイギリスの植民地からフランスの手を借りて独立した共和制の革新(左派)国家なのです。アメリカの政党もそうです。共和党は革命の精神である自由に、民主党は革命の精神の平等に重点を置いた政党です。因みに友愛は本当は同胞愛の事で、ルーピーさんの言うような地球市民的話ではないのです。仲間しか助けないという発想です。
元々皇室を抱く保守(右派)国家日本と共和制の革新(左派)国家アメリカは相反する価値観の国なのです。どちらかと言えば、日本はイギリスに近いと言えるでしょう。
さて、安倍総理はその事が分かっているのでしょうか?口を開けばアメリカ、アメリカ...安倍政権は日本社会を構造改革してアメリカ化しようとしています。つまり日本社会を革新しようとしているのです。しかも、興味深いのは「戦後レジームからの脱却」です。なんでレジームなんて聞き馴れない言葉を使ったんでしょう?不思議ですねぇ。実に不思議です。
しかし、小泉元首相はもっと分かりやすかったですね。既得権益、守旧派、つまりアンシャン・レジームです。新自由主義とはフランス革命の精神の内の一つ自由を重点に置くアメリカの共和党のもとでキリスト教原理主義と結び付いて先鋭化した革命思想なのです。
ところで、保守(右派)国家のイギリス人は現在、ヨーロッパでも貧しい部類になっているそうです。これはサッチャーの新自由主義政策によって間違った方向へ国を革新したからではないでしょうか?
これらを踏まえて、よくよく考えてみると、自民(安倍政権)、民主、維新、みんな、共産、生活、公明、etc. 日本社会をアメリカ化か中国化かは置いておいて、革新しようとしているという点で、全部左派政党ですね。
なんじゃこりゃ~
という訳で日本が右系化しているというのは間違いです。日本は実は左系化してたのです。因にこれはあくまで分類分けなので右派が正しい、左派が間違ってるという訳では無いのでお間違えのないように。どっちにしても日本の政界がバランスが悪いのは確かです。片方に偏り過ぎていますね。
(追記)日本の左派に足りないのは友愛(同胞愛)の精神ですね。自分達さえよければいい。自分達以外は敵だとするのが本来の革命の精神ですから愛国心は当然ある事が前提になっています。
●今日の一枚
今日の一枚はGlenn Gould 「Goldberg Variations」です。
Goldberg Variations←クリック
私はクラシックは余り聴かないのですが、「これは聴いておけ!」とよく言われる名盤です。確かに引き込まれる音楽ですね。
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