「はーい!カット、OKー!
光!ちょっとこっち来てー!
……??光~?
やだっ、この子!熱あるんじゃない??
ちょっと一旦休憩入れるわー!」
* * *
「キョーコちゃん、お疲れ様。」
社が飲み物を渡しながら、キョーコの隣に座る。
「ありがとうございます。」
「キョーコちゃんにとって、初めてのキスシーンだよね?
一発OKで良かったね。」
「あ、はい……。そうですね。」
(ホント、良かったよ……。
あんなの何度も見せられたら、うちの蓮くんがどうなることやら………。)
想像でブルブルと震える社の背後から……、
「そりゃあ、練習しましたから。
ね?最上さんーーー」
「っ!?///」
蓮の参入と爆弾発言に真っ赤になって言葉を失うキョーコ。
「え?練習…?」
「ええ。といっても、練習相手は俺でしたけど…。」
「れ、、れん………お前っ」
「違いますよ。
最上さんから頼まれたんです。」
「えっ?キョーコちゃんが?」
驚いた社がキョーコを見ると、沸騰寸前まで赤くなりワナワナと震えていた。
「もーっ!///敦賀さんっ!!
いくら社さん相手でも、軽々しく言わないで下さい~~っっ///」
「ごめん、ごめん。」
キョーコは必死だが、端から見るとじゃれあっているようにしか見えない二人をよそに、社は考え込んでいた。
(キョーコちゃんから??
他の人とのキスシーンの練習を、わざわざ蓮に依頼……?
それってまさか………。
ラブシーンの練習といい、キョーコちゃん何か最近………。
そうなのか!?まさか、いや、でもっ///)
社は一人、乙女のような表情で舞い上がっていたーーー。
* * *
「光~?
次のシーン入れるー??
まさかあなた、キョーコちゃんとのキスシーンでこんなゆでダコ状態なの??
今時子役でもキスシーンなんてサラっとやってのけるわよー?
ちょっとー?聞いてるー??」
(~~~~っ/////
あ~っ……俺っ!
この仕事、受けて良かったーっ!!!)
光は監督そっちのけで、無言のガッツポーズを空に掲げていた……。
⇒ Intertwined love (34) へ続く
光とのキスシーンの練習を蓮に・・・
というのは、実はココです。
⇒ Intertwined love (24)
キョコさん、
蓮サンではない相手との初めてのキスシーン前に、
そして蓮サンの他の女優さんとのキスシーンを見る前に、
蓮サンとしておきたかった・・・
という攻め攻め片想い♡だったのです( *´艸`*)